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2022/04/02

【FPの2分で読めるショートコラム】
「変動金利は危険なの?」~マイホーム選びを失敗したくない!

「FP(ファイナンシャルプランナー)の2分で読めるショートコラム」では、ファイナンシャルプランナーが実際に相談を受けた事例や専門的な立場からのアドバイスを交えながら、家づくりや住まいづくり、暮らしに役立つ情報をお届けしていきます。

住宅ローン選びで一番相談が多いのが、この「変動金利」についてです。金利の低い「変動金利」、金利の高い「固定金利」、住宅ローン選びでは、一体どちらを選べば良いのでしょうか?

【FPの2分で読めるショートコラム】<br />
「変動金利は危険なの?」~マイホーム選びを失敗したくない!

➀【変動金利】か【長期固定金利】か選択できない理由

15年ほど前は、最も多くの質問が寄せられた質問ですね。最近は、固定金利タイプと変動金利タイプの金利差が1%以下なので「どちらを選んでも大して変わりないよね」と、固定金利を選ぶ方が多いように感じられます。大変重要な選択ですが、選択するための「情報が少ない」のと「わかっている方が少ない」ために、最後の最後まで結論が出せない、というケースが大変多いのです。

仮に銀行で相談するとしても、答えは大体…

・「将来のことはわからないので、固定金利が安心なのではないでしょうか?」

・「お子様の教育費を圧迫されないように固定金利で家計管理する方が多いようです…」

という対応でした。

正確でわかりやすい資料が存在しないため、納得のいく判断ができないのだと思います。これは伝統的な悩みなので、現在、住宅ローンを組んでも不安に思っている方は多いのです。

以前、川口市のリリアで住宅ローンセミナーを開催したことがあります。

その時の参加者さんはほとんどが、既に住宅ローンを組んでいる世帯だったのは印象的ですね。

「本当に変動金利で良かったのか?」と不安を抱えながら返済している世帯は少なくないのです。

FP第4回20220401.jpeg

②金利が将来、変動する可能性がある変動金利タイプ

いつ金利が上がるのかは、誰にもわかりません。わかったらきっと大金持ちになれるでしょう、と言われ続けているので最後は「イチかバチか」で決めるわけです。

では視点を変えて、「金利は今までどういうときに上がったのか?」と考えてみてはどうでしょう?あるいは、「過去、どういうときに下がったのか?」でも良いです。これは経済の基本中の基本です。

大事な話ですが、答えはシンプルです。金利は「景気が良くなると上がる」のです。さらに、どれくらい上がるかですが、一気に2%とか3%とか上がる可能性は極めて低いです。世の中には、「ある時、金利が3%に上昇したら…」なんて書いて、恐怖をあおる書籍は少なくありません。ただ世界を見渡しても、1%単位で政策金利が上昇するケースはほとんどありません。基本は0.25%を単位としています。いかがでしょうか…そろそろピンとくる方もいるのではないでしょうか?

③徹底的に知りたくなってくる二つの違い

もはや数字で確認したい、これは普通の感情です。

私はいままで多くの個別相談で話をしてきましたが、一番わかりやすい説明方法を紹介します。

それは返済額を分解する方法です。

例えば借入金額:5000万円を30年で返済するとします。

初回の返済を概算で計算すると以下のようになります。

金利

毎月の返済額

分解(元本充当額+利息額)

0.5%の場合

149,594円

128,760円+20,834円

1.0%の場合

160,819円

119,152円+41,667円

 

いかがでしょうか?

多くの人は、「固定金利(1%)は返済額が高いのだから、元本を多く返済しているのだと思った」とおっしゃいます。住宅ローンを比較検討するのは大変難しいのですが、このように分解していくと少しずつ解決に近づいていくのです。

徹底的に知りたくなってきた方は…このように分解してみてはいかがでしょうか?

少々長くなってしまいましたので、今回はここまでにして次号にさらに解説をしていこうと思います。

 

埼玉県川口市の

住宅ローンアドバイザー(金融検定協会)

ファイナンシャルプランナー

瀧田斉士

takita.style2020@gmail.com