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2022/01/23
住まい

知っておきたい窓の防寒対策

冬の時期、家が冷える主な原因は、外の冷気が窓を冷やしてしまうことが考えられます。家の中で暖房を効かせている場合でも、室内の暖気の約58%は窓から流出していると言われています。室内の暖かい空気が窓ガラスに触れることで冷たくなり、その冷気が床に沿って広がるのですが、これを「コールドドラフト現象」と言います。冬の室内の防寒対策、その要ともいえる窓の防寒対策のポイントをご紹介していきます。

知っておきたい窓の防寒対策

窓から始める寒さ対策①~カーテン

窓の防寒対策の中でも簡単な方法としては、カーテンを暖房効果の高いものに替えるというもの。生地は風を通し難い厚めのもので、空気を含んでいる素材が良いでしょう。その時気を付けたいのがカーテンの長さです。短くて床との間に空間ができてしまうと、冷気が室内に入り込むため、床ぎりぎりの長さが良いでしょう。さらに、夜間は雨戸を閉めると、日中に取り込んだ太陽の熱が外部へ流出するのを防ぐ効果があり、カーテンと雨戸で二重の断熱効果を期待できます。

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窓から始める寒さ対策②~サッシ

インナーサッシ

インナーサッシとは、室内にもう1枚窓を設置するいわゆる2重窓です。空気の入れ替え時などは窓を2回開けなくてはなりませんが、冬は冷気が入り込み難く、夏はエアコンで冷えた室内の冷気を外に逃がしません、さらに遮音効果も向上します。インナーサッシは、できれば新築時に設置することをお勧めしますが、建築後でも、各窓の大きさに合わせた室内用窓を比較的短時間の工事で設置することもできます。

 

樹脂サッシ

窓の性能は、主に窓枠とガラスの素材で決まります。昔から使用されてきた窓枠にアルミサッシがありますが、これは安価で耐久性が高いものの熱を通しやすい素材のため、高い断熱効果は期待できませんでした。それに対して近年は、断熱性や気密性が高く、寒冷地などでも多く採用されている樹脂サッシやアルミ樹脂複合サッシといった、多機能窓が多くのハウスメーカーで標準仕様として採用されています。

窓から始める寒さ対策③~機能性ガラス

かつては多くの家で使用されていた1枚使いの単板ガラスは、断熱性能や遮音性能の観点から、最近の新築住宅で採用されることは少なくなっています。現在、多くのハウスメーカーが採用している複層ガラスは、2枚のガラスをセットにしてガラスとガラスの間に中空層を設け、断熱性能が高められています。またガラス自体を特殊コーティングにより高遮熱仕様にした「Low-E複層ガラス」や、3枚のガラスをセットして2層の中空層を設けた「トリプルガラス」など、高い断熱性能が期待できるガラスも登場しています。

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窓から始める寒さ対策④~窓際防寒グッズ

市販されている窓際専用のパネルやボードを立て掛けることでも、ある程度は断熱性能が上がり、冷気を遮断できます。また、窓ガラス専用の断熱シートは、凹凸のあるガラスや網入りガラスなど一部貼ることができないタイプもありますが、窓ガラスに貼るだけで寒さ対策になります。その他にも様々な窓際防寒グッズが市販されているので、ホームセンターなどで自宅の事情に合った防寒グッズを探してみるのも良いでしょう。


まとめ

冬の時期、暖房時の室内の暖気の約58%が窓から流出していると言われるほど、住宅における窓は防寒対策の重要なポイントと言えます。窓の防寒対策は、2重窓や樹脂ガラスにするなど、自宅の事情に合った対策が大切です。住宅展示場では、高断熱性や高気密性の窓枠や窓ガラスを設置したモデルハウスを見学することができるので、是非参考にしてください。