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2022/01/23
住まい

ペットと暮らす家づくり!
人もペットも快適に

家の構造は、飼い主である人間にとっては快適な空間でも、ペットにはちょっと負担になっている場合もあるかも知れません。そこで、犬や猫などペットと暮らす家づくりをいま一度考えてみませんか?今回は、家族の一員でもあるペットと暮らすための快適な家づくりについてご紹介します。

ペットと暮らす家づくり!<br />
人もペットも快適に

“ペットと暮らす家”の考え方

ペットと一口に言っても、犬や猫だけではなく小鳥や爬虫類などその種類は様々。ペットと一緒に暮らすためにはどのような考え方をしたらいいのでしょう。ここではペットの中でも犬を飼っているご家庭向けのお話をしたいと思います。例えば私たち人間は、ソックスを履くことで足裏を保護していますが、ソックスを履かないペットにとっては、肉球はとてもデリケート。まずはその違いから考える必要があるようです。

 

段差はペットにも負担

室内で段差が大きい場合、身体に負担がかかります。それはペットにとっても同じで、できれば段差は緩やかにしたいもの。それによって肉球への負担が軽くなり、昇降の衝撃も最小限に抑えることができるのです。

 

滑らない床材選び

室内で活動するペットにとっての優しい床材を考えてみます。一般的なフローリングにワックスをかけると、滑ってけがの原因にもなりかねません。動きやすくてグリップ感のある床面を考えたいものです。現在では様々な素材があり、ペットに優しいコルク材やペットの生活スペースを滑りづらい素材でコーティングしたりすることもできます。他にペット用に滑りづらいカーペットやマットを敷くケースもあります。

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ペットの安全のために

日常の生活では、ペットにとって危険な状況は少なくありません。玄関ドアを開けた途端に飛び出したり、熱湯や油料理をしているときに入り込むなど、飛び出し、危険な食材、危険物や火気を扱う場合などは玄関やキッチンにフェンスを設置し、出入り禁止であることがわかるようにします。また、階段の昇降で腰を痛めがちな犬の場合は、階段入り口部分にフェンスを設置することもペットの安全のためには必要なことです。フェンスの高さは、低いと簡単に越えられてしまうため、ある程度の高さが必要となります。

 

ペットにとって意外と危険な場所

浴室は危険な場所。お湯が張ってある浴槽に落ちて溺死することもあります。洗剤の誤飲も珍しくなく、ペットの安全のためには徹底して浴室のドアを閉めること、必ず浴槽の蓋をすることです。また、バルコニーの目隠し板の隙間も危険な場所です。その狭い隙間から落下する危険性もあるため、木製や樹脂製のラティスで隙間を塞ぐことも必要です。

 

庭やベランダの植物にも要注意

広いお庭があればペットも元気よく駆け回ることができるので、ペットの健康のためには良いのではと考えている方も多いでしょう。しかし、植える植物には注意が必要です。身近な植物でも、ペットが口にしてしまうと危険な種類もあるのです。特に虫がつかないような観葉植物は危険です。アヤメ科・キョウチクトウ科・キンポウゲ科・クスノキ科・サトイモ科・ツツジ科・トウダイグサ科・ナス科・ヒガンバナ科・マチン科・マメ科・ユリ科は、ペットにとっては毒性の植物と考えておきましょう。また、熱帯植物は厳しい生存競争や多種類の昆虫の食害と戦って進化してきたものが多く、毒や刺激物で武装しているので要注意です。ガーデニングは楽しいですが、ペットも安心して駆け回ることができるように、植物の種類には気を付けましょう。

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ペットにもプライバシーを

眠るとき、排泄するとき、怯えた時などは、ペットはひとりを好むといわれています。エサや飲み水を用意する場所も、できれば人間の動線から変えたほうがいいと言われています。ペットが食事中に、子どもが手を出したら咬まれたというケースもよく聞きます。そのため、壁際にコの字型やL字型の空間を作り、安心してエサを食べられるペット専用のスペースを作ります。トイレも家族から見えないような場所に用意することで、安心して排泄することが可能となります。奥まった場所を選び、壁や床に防水加工を施せば、ペットにとっての快適空間ができます。

ペットに便利な蛇口の設置

ペットには適度な運動が必須です。まず、散歩から帰ってきた時に足を洗うための蛇口を、ペットの出入口となる玄関またはリビング窓、勝手口付近に設けましょう。お奨めはリビング窓の脇。庭で犬を遊ばせた後にそこで足を洗えればとても便利。さらに蛇口の下に10センチほどの高さの枠を作って水を溜めておけば、自由に水を飲むこともできます。


まとめ

ペットと暮らす家は、飼う動物の種類によって気を付けなければならないことが違ってきます。ペットが犬の場合、その習性や性格、行動動線を把握して、人間だけでなくペットにとっても快適な環境をつくることが大切となります。住宅展示場には、人とペットにとっての快適な空間をテーマにしたモデルハウスも展示されており、見学は自由なので是非参考にしてください。