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2022/02/27
住まい

玄関のドアノブを選ぶポイント

玄関のドアノブと聞いて、皆さんはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?自宅を建築する場合、家のデザインや門柱、生け垣、ドア扉さらには屋根といった外構に関しては、具体的なイメージを持つことはあっても、ドアノブのような小さなパーツにまで、明確なイメージを持つことはないのではないでしょうか。ところが、自宅を訪れたお客様が、その家の最初に触れる箇所が玄関のドアノブなのです。そう考えると、あまり気に掛けることのないドアノブですが、しっかりとしたコンセプトを持って選びたいところです。今回は、ドアノブ選びのポイントについてご紹介します。

玄関のドアノブを選ぶポイント

玄関のドアノブは4種類

日頃私たちが目にする玄関のドアノブも様々です。素材の違いを除いて、その機能的特徴やドアの開閉時にドアノブに対して行う動作(ひねる、下げる、押す、引く)の違いなどにより、一般的には大きく4種類のタイプに分けることができます。それぞれには特徴があり、見た目の印象も機能も違うため、ドアノブを選択する際には、取り付けるドアの素材やデザイン、また門柱や生け垣などの家周りの設え、そして家全体のイメージに合わせて選ぶことが重要になってきます。

握って回す「玉座タイプ」

玉座タイプは、ドアノブと聞いて多くの人がイメージする昔からある円筒状のドアノブです。基本的な開閉の機能は、手で握って回すことで、ラッチと呼ばれる留め金が外れることでドアが開きます。別名を「握り玉式」と呼ばれています。その素材も木質や金属など様々あり、シンプルな構造のため、アマチュアのDIYでも比較的簡単に交換しやすいというメリットがあります。但し、ドアノブに組み込まれている鍵の構造が単純なため、防犯面では不安が残るというデメリットもあります、そのため現在では、玄関のドアノブとしては採用される機会は少なくなっています。

 

王座タイプはさらに3種類

玉座タイプはその使われる鍵の種類により、さらに3種類に分けることができます。まず、ドアノブの中にシリンダー(鍵穴)とサムターン(つまみ金具)が組み込まれて錠前とドアノブが一体化し、施錠するときにドア側の錠ケースからデッドボルトが突き出て、ドア枠側のへこみに差し込まれる「インテグラル錠」、デッドボルトの無い「シリンダー円筒錠」、さらに、ドアノブと鍵穴が別々になっているタイプに分かれます。

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レバーを下げる「レバーハンドルタイプ」

レバーハンドルタイプは、玉座タイプと比べて、力の弱い小さな子どもや高齢者にとっても使いやすく、最近の玄関ドアではよく見かけるタイプです。真横に伸びている持ち手レバーを掴んで下に押し倒すことでラッチが外れ、ドアが開く仕組みになっています。レバー部分の素材や形状も、金属製や木製、直線や曲線と種類が豊富なため、好みに合ったデザインを選ぶことができます。玉座タイプのドアノブが故障した際に、取り替え用としてもっとも選ばれるドアノブです。

スイッチをプッシュする「サムラッチハンドルタイプ」

サムラッチハンドルタイプは、ハンドルを握りながら親指で上部にあるスイッチをプッシュするとラッチが引っ込むタイプで、開閉の際は、スイッチを押しながらドアを動かす動作となります。このタイプは、装飾性の高いデザインが特徴で、洋風の玄関ドアによく使用されています。但し、経年劣化が進むとスイッチが固くなり、スイッチを押さえるのに強い力が必要になってくるという難点があります。

押したり引いたりする「プッシュプルハンドルタイプ」

プッシュプルハンドルタイプは、押したり(プッシュ)引いたり(プル)の動作でラッチが引っ込み、開け閉めができるドアノブです。玄関内側からは押して開けて、外からは引いて開けるようになっているため、生理的にも無理の無い動きといえるでしょう。軽い力と簡単な動作で開け閉めが行えるため、荷物で手がふさがっている時などは、それほど力を使わなくても容易に扱えるため便利です。ドアノブ自体のサイズが大きく、縦に長い形状をしているため、背の低い子どもでも手が届きやすいというメリットがあります。さらに、このタイプの錠は元々ダブルロックの製品が多く、防犯性も高いと言えます。

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ドアノブの耐久年数

頻繁に開閉されるドアノブの耐久年数は、およそ10~20年といわれています。ドアノブが故障した場合は、内側の部品の摩耗や破損に起因していることが多く、外側から見ただけでは異常に気付けない場合があります。使用時に少しでも違和感があった場合は、できるだけ故障する前に、修理か交換をすることを心掛けましょう。


まとめ

家に入る際に何気なく扱うドアノブですが、ドアの開閉時に行う動作や鍵の仕組みなどの違いによって、大きく4種類に分けられます。それぞれのタイプの特徴を知ることで、現在設置されているドアノブの使いやすさや防犯性について、あらためて確認してみましょう。住宅展示場にお出かけの際には、各ハウスメーカのモデルハウスのドアノブも注意してチェックしてみましょう。