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2022/03/06
住まい

新築住宅の快適トイレ選び

新築住宅を建てる際、キッチンやバス選びには多くの方が慎重になりますが、実はトイレ選びでも迷う方が少なくありません。限られたスペースと最近では種類も多機能なものが増えているためです。今回は、新築住宅を建てる際のトイレ選びの注意点として、その選択基準や種類、間取りのポイント、快適に過ごすためのコツなどについてご紹介します。

新築住宅の快適トイレ選び

新築住宅のトイレ選びのポイント

新築住宅のトイレを選ぶ際、その選択基準には各ご家庭でそれぞれの考えがあると思いますが、多機能や予算を別として考えた場合、基本的にはそのポイントは大きく3点あります。

①設置後の掃除のしやすさ(汚れのつきにくさ)

②水の使用量

③電気の使用量

また、トイレのタイプには、各部品を組み合わせて使うタイプや一体型タイプ、タンクレスタイプなどさまざまな種類があります。それぞれのタイプについてご説明します。

 

組み合わせタイプ

このタイプは、便器、タンク、便座が独立し、各パーツを組み合わせて使います。便器とタンクはセットで販売されており、手洗い器付と無いタイプが選べるのが特徴です。壊れたときはその部分だけを交換することができる、現在あるトイレの標準タイプと言えます。価格的には安価ですが、比較的余裕のあるスペースが必要になります。またタンクに水が溜まらないと流せないのが少し気になるところです。

 

システムトイレタイプ

タンクや便座にキャビネットが付くタイプになります。タンクありと無しのどちらもあり、洗面台下やトイレの後ろなどにキャビネットを設置することで、収納スペースを得られるメリットがあります。また、配管がキャビネットで隠れるため、埃も溜まりにくくなります。但し、キャビネットが付くため、その分のスペースが必要になり、居住空間にある程度余裕のある住宅向けと言えるでしょう。

 

タンクレスタイプ

タンクレスタイプは便器と便座が一体となり、タンクがないため狭いスペースでも設置することができます。タンク付トイレでは貯水を流しますが、このタイプは水圧を利用して水を流します。一体型はコンパクトでフラットなので、掃除がしやすいところが楽といえます。一方で、便座と便器の一体型のため、故障した時には丸ごと修理しなければなりません。

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トイレの設置は場所とスペースに注意

快適な空間にするためには、設置場所とスペースが重要になります。来客時や睡眠時のことを考慮するのもポイントです。一般的なトイレの広さは1畳程度ですが、設置する手洗い器や収納によっては、1.5畳以上の広さが必要になります。あまり広さがとれない場合は、奥行きに余裕があるタンクレストイレがオススメです。トイレ内でスムーズに動くためには、便器とドアの距離は50㎝弱程度確保しておきましょう。また、音や臭いが発生してしまうトイレは、プライバシーに配慮することが大切です。人の集まるリビングやダイニング付近、寝室脇に設置する場合は、防音や吸音材の壁にするなどで洗浄音は極力小さく抑えたいところです。そして、夜間にトイレに行くことを想定すると、トイレの場所は寝室からあまり離れ過ぎないことも考える必要があります。

トイレを快適空間に

トイレは限られた狭い空間ですが、その機能だけではなく、できれば寛げる快適な空間にもしたいものです。そのためのポイントについてご説明しましょう。

 

①位置決めと窓

理想を言えば、換気や採光のために窓は設置したいところですが、隣家や通りから内部が見えてしまう可能性も考慮しなければなりません。窓を設置する場合は、位置決めに注意してカーテン等を取り付けて、プライバシーへの配慮をするのがポイントです。

 

②壁紙

壁紙の色でその印象は大きく変わります。トイレ空間を広く見せられる白やベージュなどはオススメです。デザイン性のあるアクセントクロスを取り入れるなら、一面だけや壁の下半分などに貼れば圧迫感を抑えられます。壁面やドアに遊び心のあるアートの設置も良いでしょう。

 

③床材

床材にフローリングを張る住宅も見かけますが、理想はクッションフロアです。フローリングは水に弱く、汚れが染み込むことがあります。床は広く見える白色系の明るい色がオススメです。汚れも目立ち、掃除をしやすいのがメリットです。

 

④収納

トイレの備品は予想以上にかさばります。トイレットペーパーの収納には20㎝は奥行きが必要となり、設置場所はタンク上や手洗い場の下が一般的です。収納場所が取れない場合は、予め壁面にくぼませた収納スペースを設けましょう。

 

⑤手洗い場

手洗いには、独立型手洗い器とトイレ一体型手洗い器の2種類があります。トイレ一体型手洗い器は、設置場所を確保しなくてもいいため、トイレ空間を圧迫しません。また、小さい子どもや高齢者、身長の低い人には、手を無理に伸ばして洗う必要がない独立型が適しています。

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2階建て・3階建て住宅は、トイレ複数設置が安心

2階建て・3階建て住宅の場合は、トイレをフロアごとに設置するかどうか悩むこともあるかもしれません。2階にトイレがあると便利な反面、設置費用や掃除の手間が増えることもあります。2階に寝室がある場合、複数のトイレだと夜中の使用も安心です。高齢者の家族が夜中にトイレに移動する際、階段での転倒を防ぐこともできます。また、来客時には、各フロアに設置してあることで、家族が使用する際にも気を遣わずにすみます。複数設置の場合、設置費用や掃除箇所が増えるだけでなく、メンテナンスや修理の可能性もでてきますが、家族の人数や生活動線などを合わせて検討することが大切です。


まとめ

トイレの設置については、実際の設置状態を見ることでイメージがしやすいと思います。住宅展示場では、2階建てや3階建てのモデルハウスで各階に設置した洗面所やトイレを見学することができます。最新式のトイレや設置スペース、トイレ空間などを具体的に体感することで、ライフスタイルがイメージできると思います。