犬は元気に走り回るのが大好きです。そのため適度に運動をさせてあげなければならないため、毎日のお散歩は欠かせない日課となります。特に中型犬や大型犬にとっては、ストレスを溜めないためにも大切な運動となります。犬は元気で活発な反面、とても寂しがり屋の性格です。そして、大切な人や家族にはとても忠実な面もあります。また、体が毛で覆われているため、体が熱くなった時は舌を出したり、お腹を冷たいものに当てて体を冷やしたりして体温調節をします。
犬と暮らすペット共生住宅-建てる前に知っておきたいポイント
犬は大切なペットですが、いまでは家族の一員や人生のパートナーとして、室内で飼うケースが増えています。それだけに室内の設備は、人だけでなく犬にとっても快適で安全なものでありたいものです。人にとっては便利でも、犬にとっては居心地悪く、場合によっては危険な場所もあります。そのため、犬にも配慮した間取りや設備、工夫が必要になってきます。今回は、犬と暮らすペット共生住宅を建てる際のポイントや注意点についてご紹介します。
知っておきたい犬の性質
犬の回遊動線を確保
犬の習性を考慮した上で、まずは自宅のスペースの中で、犬のスペースを考えてみましょう。庭がある場合は庭の一部を、屋上がある場合は屋上をドッグガーデンとして確保します。その場合、犬がグルグルと動き回れる回遊動線を確保することが理想です。好きなだけ遊んで運動不足も解消できるでしょう。
犬のプライベートスペース
犬の食事や水飲み場を設置する場合は、コの字型かL字型の壁際を選び、なるべく人の動線や視線からずらすことがポイントです。また、決められた場所以外では食事はできないことを教えることも大切です。食事場での食事を習慣化することで、食事場以外でのおねだりや噛みつき癖をなくします。
ペットへの心遣いで人も快適に
人と犬が共に寛げるリビングを考えてみましょう。フローリングは、滑り事故を防止するためにコルク材を使用するなど、ペットに優しい床にすることが大切です。また犬の肉球はとても柔らかいため、段差の高い階段だと、飛び降りた拍子にケガをする恐れがあります。階段の段差は、できるだけ緩やかにすると良いでしょう。段差が緩やかであれば、犬だけでなく高齢者や小さな子どもにとっても、優しく安全に利用しやすい階段になります。
ちょっとした工夫で人も犬も便利
犬は動くものに興味をしめします。そのため、犬の目線の高さに合わせて、外の様子を眺められる見晴らし窓を設けておくと、犬にとっては気分転換になります。また、玄関にあれば便利なのがリードフック。玄関の内側だけでなく、ドアの外にも取り付けると便利です。例えば、散歩に行く時、忘れ物で室内に戻らなければならない際も、犬を玄関の外で待たせることができます。また足の洗い場やテラスなどにも設置すると便利でしょう。
収納とペットフェンスの工夫
玄関にはお散歩グッズをしまう収納、廊下にはトイレシーツや遊具をしまう収納を作ると便利でしょう。その場合、犬の成長を見越して余裕のあるスペースを確保することが大切です。また、玄関やキッチンなど、飛び出しが危険な場合があるため、ペットフェンスの設置も必要です。ペットフェンスにより、出入り禁止の場所を犬にも分からせる目印にもなります。
散歩のあとの足の洗い場
散歩から帰ってきた時に足を洗うための洗い場を、ペットの出入口や勝手口などの傍に設けておけば便利でしょう。蛇口の下に水を溜めるトレイを設置すれば、水を飲むこともできるし、夏には犬のプールにもなります。
トイレと寝床を作るポイント
ペットのトイレスペースは、ペットが安心して排泄できるように、できるだけ人から見えない場所に設置することが大切です。その場合、トイレスペースの壁や床を防水加工にすると、掃除する場合も楽でしょう。寝床ですが、こちらも掃除しやすい床材を選びます。また、階段下のデッドスペースを犬用の寝床に活用するのも良いでしょう。扉も作って室内の雰囲気にマッチさせることもできます。この扉は来客を迎える時に、飛びつきを防ぐことにもなります。
まとめ
走り回ることが大好きで寂しがり屋の犬と、自宅で一緒に暮らすためには色々な工夫が必要です。中でも大切なポイントが、庭や屋上、室内にかかわらず、グルグルと動き回れる回遊動線を確保することです。さらに、犬のケガ防止のために、フローリングの床にはコルク材を使い、また、トイレスペースは防水加工にするなどの小さな工夫が必要となります。家族の一員として大切な犬にも配慮したペット共生住宅は、人にもペットにも快適な住宅となるでしょう。