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2022/03/27
暮らし
#移住 #田舎暮らし

田舎暮らしを楽しむ!移住を成功させるポイントとは

春は転勤や進学などで移動の季節。また、コロナ禍がきっかけとなり、移住や田舎暮らしが注目されています。勤務形態もリモートでOKという企業も増加し、都会を離れて地方で暮らす移住への関心はますます高まってきています。しかし、一見楽そうなスローライフにみえる田舎暮らしですが、実際に移住した方の話を聞くと良いところばかりではなさそうです。今回は、コロナ禍の影響から人気が高まっている移住について、そのホンネを探ってみました。

田舎暮らしを楽しむ!移住を成功させるポイントとは

田舎暮らし、移住の現状と人気エリア

ここ数年の新型コロナウイルスの影響により、あらためて生活の在り方を考えた方は少なくないのではないでしょうか。移住相談などのサポートを手がけるNPO法人ふるさと回帰支援センター(東京都千代田区)への最新年度の相談件数は、前年比約29%増の49,514件と過去最高件数に上り、移住への関心は高まっているといいます。そんな中で今年2月、2021年度、同センターによる移住希望地ランキングが発表されました。人気上位を見ると、1位静岡県、2位福岡県、3位山梨県。静岡県は新幹線を利用した通勤可能圏であり、福岡県はそもそも以前から博多といった都市部が、その住みやすさから移住者が急増した人気エリアとなっています。山梨県は自然豊かな地でもあり、また、中央本線による東京圏への通勤の便の良さや、数多くの観光地や夏の避暑地、冬はウインタースポーツも楽しめることなどが人気のポイントとなっているのではないでしょうか。

移住の判断基準は?

では、移住の判断基準はどこにおくのが良いのでしょうか。移住に興味を持つ40代~50代の方々にヒアリングをしてみました。単身者では、趣味や環境で判断することが多く、子どものいるファミリー世帯の方々は、「生活費が安く済みそうなエリア」「子育てや教育に理解があり注力しているエリア」「マイホーム取得へのサポートが充実している」「安価で借りられるクオリティの高い賃貸住宅がある」「将来所有権譲渡を受けられる賃貸住宅制度がある」「子どもからシニア世代まで各世代に安心して住みやすい環境を維持している」など、具体的な意見を聞くことができました。これらのポイントに東京へのアクセスのしやすさが加わって、総合的に判断して移住先のエリア選定がなされていると言えそうです。

移住には支援金もある

いざ移住となればお金は相応にかかるもの。そんな時に役立つのが支援金です。内閣官房・内閣府総合サイト「地方創生」には、東京23区在住者が移住した場合の支援額などの詳細が記載されています。初期費用の用立てに悩んでいる方は、このような支援に関するサイトをじっくり見て判断するのが良いでしょう。移住先の自治体独自の支援制度も数々あり、それらを組み合わせると取得できる支援額が概ね見えてくるはずです。

※参考:内閣官房・内閣府総合サイト「地方創生」

https://www.chisou.go.jp/sousei/ijyu_shienkin.html

寒い地域では暖房費を高めに見込む必要あり

理想の田舎暮らしをイメージして、晴れて移住をした方の現実はどうなのでしょうか。実際に東京の渋谷区から山梨県の山中湖に移住した方を取材すると、暖房費と車両代がかなりかかるといいます。東京で暮らしていた時は気にしなかった暖房費が、移住先の山中湖では四季を通じて日没から夜間は冷え、夏は必要ないものの予想以上に費用がかかるとのことです。また、八ヶ岳を見渡す長坂エリアに移住した小さなお子様二人と暮らす4人家族の場合は、やはり暖房費には予想以上にコストがかかるとのこと。ガスも灯油も高く、楽しみにしていた薪ストーブも、ちょっとお洒落なものは百万以上もするのだそうです。さらに薪も安くはなく、その薪も自分で調達するとなると都会人にはかなり手間がかかる仕事といいます。山梨県や長野県は移住の人気エリアですが、特に、夏は涼しく冬は寒いエリアを希望される場合は、気に留めておく必要はありそうです。

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田舎暮らしでは車は必須

田舎での移住生活では車は必須。ガソリン代のほか寒冷地ならスノータイヤへの履き替えなどの諸費用は掛かりますが、貴重な移動手段となります。移動や生活手段としての車ですが、田舎に暮らす若い世代は車を維持するために貯金をして、修理や車検等の車両維持費に回しているそうです。一方、食費については、時折、近隣の農家の方などからの頂き物もありかなり助かるそうですが、お店で購入する場合の価格は東京圏とあまり変わらないといいます。「食費」と「暖房費+車両費」を比較すれば、「暖房費+車両費」のほうが圧倒的に掛かるそうで、むしろ地方の田舎よりも東京郊外の方がランニングコストは掛からないため、支出を抑えてラクに暮らせるのではといいます。

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移住に求めるモノは

リモートでも問題なく業務をこなすことができれば、場所に拘ることなく仕事ができる時代になりつつあります。仕事の合間に澄んだ空気を吸い、目の前には凛々しく整然とした姿を見せてくれる山々や雄大な海原が広がる生活。便利な都会での生活と、多少の不便さはありながらも豊かな自然やリラックスできる気持ちの豊かさのある移住生活。田舎への移住に何を求めるのか。移住を検討する場合は、ご自身やご家族が移住に求めるモノをしっかり見極めておく必要があります。観光で見る景色と暮らしはじめてから見える景色は、同じではないかも知れません。


まとめ

昨今「パーマカルチャー」という言葉が聞かれます。完結自給型農業開発や、人と自然が共に豊かになるような関係を意味し、全てを自分で完結させるゼロ円生活を目指すスタイルを表します。移住した人の中でも、実際にこの考えを実践している人は少なくないそうです。これからますます移住や田舎暮らしをする人は増えそうですが、移住後の生活環境に順応することがとても大切なポイントになります。