春の花と言えば、サクラといった樹木に花をつけるものを除けば、その代表格はチューリップではないでしょうか。その他にも菜の花、ネモフィラ、ラベンダー、勿忘草、ラナンキュラス、スイセン、ヒヤシンスなど、春には色とりどりの様々な種類の花が開花時期を迎えます。地植えの草花だけでなく樹木に咲く花も加わり、たくさんの草花があちこちで咲き始め、春の花々はどの花も鮮やかな彩りで、私たちに活力を与え、心を和ませてくれます。
チューリップはこれからが本番!
春の花を楽しむ・育てる
春の暖かな気配の中で、様々な春の花が咲く時期となりました。ちょっと足を延ばして、春の花々を見にお出かけするのもこの時期の楽しみ方。埼玉県ではいったいどんな花々が見られるのでしょう。この春からは見るだけでなく、チューリップなどの花を来春に向けて育てるといった楽しみ方もしてみてはいかがでしょう。今回は、春の花の楽しみ方についてお話ししましょう。
桜のほかにもある春の花
埼玉県でチューリップを楽しめるスポット
埼玉県では、至る所で様々な花を楽しむことができますが、チューリップを楽しめるスポットをご紹介しましょう。代表的なところでは、大宮花の丘農林公苑(さいたま市西区)、花のオアシス(鴻巣市)、深谷グリーンパーク(深谷市)、仙元山公園(深谷市)、葛西用水(越谷市)、国営武蔵丘陵森林公園(比企郡)といったところで楽しむことが出来ます。「大宮花の丘農林公苑」では、サクラやビオラと併せて鑑賞することができ、色とりどりの草花が開花しているその姿には、思わず感嘆の声が漏れてしまいます。また、鴻巣市にある「花のオアシス」では、チューリップの花だけで約40,000本もあり、広い敷地を一望する景観には圧倒され、例年多くのファンが訪れるチューリップの名所の一つです。
来春に向けて自分で育てる~植え方のコツ
私たちを楽しませてくれる数々の春の花ですが、育ててみるのも楽しみ方の一つです。一年間育てられるかどうか心配の方もいると思いますが、それほど手間をかけなくても、丈夫でしっかりと育ってくれる春の花は少なくありません。例えば、チューリップの場合、一度球根を植えるだけで、一年間何もせずに勝手に葉を伸ばし花を咲かせてくれるのです。スイセン、ハナニラ(イフェイオン)もこの種の花で、寒さに強く、毎年しっかりと葉を伸ばして花を咲かせ、楽しませてくれます。極端に言えば、球根を植えるだけで、花そのものが自分で生き、花を咲かせてくれるため、初心者にはおススメの花です。翌年の開花を想像するだけで楽しみが膨らみますね。チューリップの植え方のコツは、株間は少し広めにとることと、花の色は2色展開までがまとまりがよくなります。マイホームの庭がどのようなテイストで、またどのように仕上げたいかで、例えば、ブルーとホワイトなどの寒色系でまとめるなどの工夫をしてみると、とてもセンスの良い花壇に仕上がるでしょう。
室内で盆栽のように育てる花
地面に直接植える草花のお話をしてきましたが、樹木の花でも、植木鉢で盆栽のように育てることができる、手間いらずの樹木花もご紹介しましょう。その名前は「木瓜(ぼけ)」。ボケは、バラ科ボケ属の植物で、英語表記ではジャパニーズクインス(Japanese quince)と呼ばれます。庭木や盆栽、生け垣、切り花として観賞されることが多く、数百種類が存在しています。園芸店では今の時期に多く出回っており、15cm程の小さな挿し木のものが手に入ります。木瓜の花はとても耐寒性があり、また、夏にほったらかしにして、うっかり干からびさせてしまったと思っても、気が付いた時に水やりをするだけで、1年後にはまた可愛い花をつけてくれます。色も品種により赤、白、ピンクなどの花を色鮮やかに咲かせてくれます。冬の時期、室内で育てなくても、葉を落としているだけでしっかりと生きてくれているのです。枝は短く強く伸び、自ら盆栽のようにコンパクトにまとまってくれるため、あまり手数をかける必要もありません。毎年開花時期には、花と花が互いに押し合うくらいの密度で、花同士が競い合うように花を咲かせてくれます。この木瓜も、初心者の方にはイチ押しの花といえるでしょう。
まとめ
チューリップなど春の花の楽しめるスポットと併せて、育てる楽しみ方などもご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。毎年この時期に私たちを楽しませてくれる春の花たち。咲き誇る花を見に行くことも楽しみの一つですが、1年後、草木たちが再び活き活きと芽吹き、花をつける春を楽しみに、今度はご自身でも1年後の楽しみを作ってみてはいかがでしょう。きっと草木に向き合う毎日が楽しみとなり、暮らしを豊かにしてくれることでしょう。