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2022/04/17
住まい
#玄関 #三和土 #玄関収納

三和土(たたき)とホールで決まる家の顔・玄関

玄関は、家の顔ともいえる特別な空間。その家の雰囲気や個性が伝わる大切な場所ですが、家を建てる際にその広さや内装、収納などについては、他の部屋ほど明確なコンセプトを持つことなくメーカー任せにすることが多いのではないでしょうか。今回は、玄関ホールの広さや収納の選び方など、使い勝手の良い玄関について考察したいと思います。

三和土(たたき)とホールで決まる家の顔・玄関

玄関の広さは三和土とホールのバランスで決まる

玄関の広さを考える時、家全体の広さとのバランスが大切です。玄関は、外から土足で入る三和土(たたき)と、家の奥に廊下でつながるホールの2つの部分で構成されています。そのため玄関の空間の個性は、三和土とホールの広さのバランスによって決まるといえます。標準的な戸建て住宅の場合、この空間は最低2畳分の広さと言われていますが、廊下や階段と連続性を持たせたり、窓を大きく取るなどして開放感を演出することにより、広く感じさせることが可能です。

生活スタイルで決める玄関の広さと機能

この2畳の広さは標準的な戸建ての場合ですが、これが50~60坪の広い家となると、明らかにバランスが悪いといえます。また、それほど広くない家の場合は、逆に狭くして、その分リビングなどを広めにしたりと、家族構成や生活スタイルによっても違ってくるでしょう。ひと1人の幅は約50cm程ですから、例えば二世帯住宅などの場合は、帰宅や外出時に、3人程度が一度に入れる玄関の広さは確保しておきたいものです。また、玄関先をご近所さんとコミュニケーションを取る第二のリビングと考えて、三和土に小さなテーブルや椅子を置ける広さにすることも考えられます。

三和土の広さは利用目的に応じて

三和土の広さは、ホールの広さとのバランスもありますが、三和土にどのような機能を持たせるかによって決まります。例えば、靴箱や傘立てなどの収納、ベビーカーやペットグッズの収納、または自転車を置くのか、さらにベンチや椅子あるいはオブジェなど、設計段階で利用目的を盛り込んでおくことが大切です。

照明は設置する位置に注意

家族やお客様を出迎える玄関は、なるべく明るくする方が良いでしょう。そして照明は、設置する位置に注意が必要になります。玄関の広さにもよりますが、一つだけ設置する場合は、上がり框(かまち)の真上の天井は避けた方が良いでしょう。靴を履たり脱いだりする際、腰掛けたり屈んだりする時に自分の影で足元が暗くなるからです。また、照明のスイッチは2カ所に設置し、それぞれ三路スイッチにすることで、玄関と廊下の両方で点灯消灯ができるようにすると便利です。さらに人感センサーにすることで、両手が塞がっている場合などには便利です。

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玄関収納の活用で収納機能を高める

玄関の靴収納のタイプは、家具や造作のシューズボックスを設置するか、シューズクロークを設けるのが一般的ですが、家族構成やライフスタイルによっても変わってきます。シューズボックスは、女性用ブーツなど高さがある履物がある場合は、棚板が可動式タイプにすると使い勝手が良くなります。さらに玄関収納には、ベビーカーや三輪車、ガーデニングやアウトドアグッズなどを収納する場合もあるので、用途に合わせて検討しましょう。

 

玄関を機能的にするウォークスルー型収納

敷地に余裕がある場合は、玄関脇にウォークスルー型の収納を設けると便利でしょう。ウィークイン型なら片方の壁面も利用できるため、2畳程もあればかなりの収納を確保することができます。またシューズボックスに扉を設ける場合は、三和土側だけでなくホール側からも開閉や取り出しができるようにすると便利でしょう。

 

収納内部の湿気や臭い対策も重要

玄関収納は靴や傘、外で使う物も収納するため、湿気や臭い対策も重要になってきます。そのためにも扉付きのシューズボックスの場合は、一番下の底板は通気用に設置せず、横側の目立たない場所に通気口を設けるなどの工夫が必要です。さらに換気用の窓や換気扇があれば十分でしょう。

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まとめ

三和土とホールで構成される玄関の広さは、住む人のライフスタイルに合わせてより機能的にすることができます。玄関収納のタイプやサイズ、照明の個数などは使用目的に合わせて設置することをオススメします。住宅展示場では、各ハウスメーカーのモデルハウスを見学することができるので、玄関スペースや玄関収納を検討する際には、是非参考にしてください。