マイホームを設計する段階で、バイクや車などの愛車のガレージを作る場合は、車種に応じてしっかりと計測したデータを施工業者に伝えるものの、家族の自転車の置き場まで、正確にシミュレーションする方は、少ないのではないでしょうか。しかしながら、建築後の引っ越し時にいざ自転車を置こうとすると、その置き場がないといった話をよく聞きます。その場合は、仕方なく車の前に並べたり、広めの庭がある場合はそこに置いたりすることになります。せっかくのマイホーム、建築前に家族分の自転車はどこにどう収納するのか、自転車の収納計画を立てておきましょう。
マイホーム建築時にはサイクルガレージも忘れずに
念願のマイホームを建てたものの、家族数台の自転車で玄関回りが雑然となってしまっては新築住宅が台無しです。せっかく憧れのマイホームを手に入れるなら、自転車もすっきり収納したいもの。玄関回りに雑然と並べられた家族の放置自転車は気になるものですが、建築前にしっかりと計画すれば、家族分の自転車もすっきり収納することができます。今回は、サイクルガレージについてご紹介しましょう。
サイクルガレージはマイホームの設計段階に計画
自転車のサイズもしっかり計測
自転車のサイズをご存じでしょうか?あまり気にしたことがないと思いますが、例えば、シティサイクル(一般的なもの)で、概ね全長183cm×全幅57cm、子供を前後に乗せられるタイプでは、概ね190cm×60cmといったサイズになります。子供を乗せるタイプの場合は、大型化に加えて重さもあるため扱いやすいとは言えません。16インチ程度の子供用自転車であれば、まだサイズも小さくて軽量ですが、将来的には成人用の自転車が数台になることが予想されます。自転車の収納計画では、設置場所と合わせて自転車のサイズもしっかりと把握しておきましょう。
様々なタイプのサイクルガレージ
「自転車収納」、「サイクルガレージ」などのワードでネット検索をすると、様々な種類の製品がヒットしますが、大きく分類すると以下のようになります。
●布シート片側屋根付き簡易タイプ(組み立て・折り畳み式)
自転車一台分のガレージで屋根は布製、骨格はアルミパイプや樹脂製で組み立て式。使わない場合は屋根を折りたたみ、コンパクトにすることが可能。
●布シート製テント式フルパッケージタイプ(組み立て・折り畳み式)
いわゆるアウトドアのテントのようなもので、三角屋根で周囲すべてをシートで覆うタイプ。スチール製の骨格を持ち、しっかりと固定できて、UV加工の施されたシートのものなどもあります。
●アルミ製物置タイプ
物置の周囲の囲みを無くして、屋根と骨格だけを残したタイプ。マンションにある大型駐輪場に似たようなもので、頑丈で雨風からも影響を受けにくいのが特長です。
●アルミ製物置連結型屋根付きタイプ
物置とサイクルガレージが横並びで一体化しているタイプ。頑丈で、自転車のメンテナンス用の工具もしまっておくことができるため、日常の出し入れも苦になりません。設置スペースがあればオススメのタイプです。
この他にも、木造のログハウスのようなものなど種類はたくさんあります。サイクルガレージは、大切な一台分だけで十分という方は一台収納の簡易タイプ、自宅敷地に余裕があれば、堅牢な物置タイプのように、家族の所有台数や使用状況を想定して選ぶことが大切です。
実物で使いやすさを体験
敷地内の設置スペースに合わせて、収納する自転車の台数や種類が決まったら、実際の扱いやすさを体験しておきたいものです。大型ショッピングセンターや大型ホームセンターには、組み立てられた状態のサイクルガレージが展示してあるので、実際に実物を見てサイズや収納のしやすさを確認しておきましょう。
エクステリアに合わせたテイストで
先に紹介した様々なタイプのサイクルガレージですが、実際のマイホームにはそぐわないというケースもあります。なるべく自宅のエクステリアに合うようなテイストのサイクルガレージを選び、自慢のマイホームに合わせて、トータルな美観を意識した選択をしたいものです。理想的には、広い玄関にシューズクローゼットや他の収納スペースと合わせて、同じテイストのサイクルガレージスをビルトインして設置するのがベスト。これ以上の贅沢はありません。
まとめ
様々なサイクルガレージをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。ガレージの狭いスペースに、家族の自転車を置くケースが少なくありませんが、これは少々無計画と言わざるを得ません。自転車は、取り回しのためのスペースが必要で、その出し入れも結構面倒なものです。その時に車と接触して傷をつけてしまったという話もよく聞きます。ガレージに収納するケースでは、車にとっても自転車にとっても実際に使い始めてみると不便さを感じることが結構あります。最適なサイクルガレージは、家族の自転車保有状況に合わせて、マイホーム計画の時に一緒に検討することをオススメします。