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2021/04/23
暮らし

家事動線をスムーズにするために
知っておきたい8つのポイント

炊事や洗濯、掃除など日々の家事はできれば手間をかけずに効率よく進めたいものです。そのためには家事動線がスムーズであることが望ましいと言えます。家事動線とは炊事・洗濯・掃除などを行う際に移動する経路のことです。では、家事動線はどのように考えればいいのか解説していきましょう。

家事動線をスムーズにするために<br />
知っておきたい8つのポイント

家事動線は最短距離で移動する動線

家事がスムーズにできるためには、家事をする際に無駄な動きを極力少なくすることが大切です。例えば洗濯をする場合、洗う場所と干す場所が遠く離れていたり、物干し場へ行く途中にリビングを通らなければ行けなかったり、1階から2階に移動するなど、スムーズに移動できない要因が多く見られます。

 

効率的な家事動線というのは、最短距離でスムーズに家事を行うことができる動線を意味します。その動線上に収納や居室が効果的に配置されていることが、家事を楽にする間取りだと考えられています。以下に、洗濯の動線を中心に、8つのポイントをまとめてみました。新築や改修時のプランにお役立てください。

家事動線の8つのポイント

① バルコニーと洗濯室を近くする

洗濯室の近くに洗濯物を干せる場所があると、スムーズな流れ作業ができます。例えば、洗濯室の近くにバルコニーがあるのが理想です。しかし、日当たりのいいバルコニーは南側に位置しており、室内にはリビングや居室が配置されるのが一般的です。その近くを洗濯室に使うのはもったいない感じもしますが、バルコニーを延長したり、家の間取りをコの字型にして庭を囲むようなプランにしたりと、工夫することで解決できることもあります。まずは設計者とよく打合せをして検討してみましょう。

② 2階に配置すると劇的に改善する?

2階のバルコニーに干すために、洗濯室を2階に配置することもあります。キッチンや浴室は1階に配置して、洗濯室だけを2階にすると、スペースをあまり取らずに済みます。2階に子供部屋や寝室があると、洗濯物を各居室に戻すときに横移動だけで済むので、作業はかなり楽になります。つまり、2階に洗濯室があると洗濯時の動線はかなりスムーズになるというわけです。

③ 洗濯室の近くにサンルームを設ける

屋外のバルコニーではなく、室内にサンルームを設けるという方法もあります。サンルームとは日当りスペースと言い換えることができ、通常はソファなどを置いてゆったりとくつろぐ空間ですが、洗濯物干しスペースと兼用させてもいいでしょう。日差しや風通しを良くするためにサンルームに天窓をつけると乾きも早まり、室内に湿気が溜まるのを防いでくれます。

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④ 料理しながら洗濯をする動線に

料理と洗濯が同時進行の場合が意外に多いと思いますが、キッチンと洗濯室が近く、さらにバルコニーやサンルームにつながるような間取りが理想です。間取りが難しいようなら、浴室や洗面と切り離してみてもいいでしょう。通常は水回りを一カ所に集中すると給排水や施工・メンテナンスなどがしやすいのですが、日々の家事動線を優先することも大切です。

⑤ 回遊できる動線でスムーズな流れに

キッチン→洗濯室→リビング→キッチンとグルっと回遊できるような動線にすると、動線の距離が短くなり、移動が楽になります。さらに、洗面室の近くに物干しスペースがあると、洗濯物を抱えてリビングを通ることもなくなります。家事動線の基本はスムーズであることです。動線の途中に扉があったり、狭かったりすると、面倒くささが増して家事のやる気が失せてしまいます。

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⑥ 収納は動線上に配置すると便利

洗濯室内かその近くに、干して、たたんで、仕舞えるスペースがあれば家事動線を一気に短縮することができます。例えば、洗濯室の隣に物干しスペースやウォークインクローゼットを設けることも考えられます。頻繁に使用するタオルや下着などを収納する棚があるだけでも、収納の手間が大幅に軽減できます。タオル類は使う場所はほとんど洗面室や浴室ですから、使う場所の近くに収納するのが一番効率のいい方法と考えられます。

⑦ 駐車場から始まる家事動線

スーパーなどで買い物をして帰宅した際、駐車場からキッチンまで到達する動線も重要です。食品をたくさん買ってクルマで帰ることを想定すると、駐車場からの動線はできれば短い距離で真っ直ぐキッチンに行けるようにしたいものです。そのためにできるだけ駐車場とキッチンの位置を近づけます。家の裏側や庭などから入れる勝手口を設ける方法が一般的ですが、その位置がどこにあると便利なのかよく考えて設置しましょう。

⑧ 勝手口の位置はゴミ出しなども考慮

勝手口が家の裏側にあると、ゴミ出しなどで道路に出るまでに距離があり面倒です。買い物のほかにも考えられる家事を想定し、勝手口の位置を検討してみてください。また、勝手口近くにコートや傘を収納する簡易の玄関収納を設けると、買い物やゴミ出しなどのちょっとした外出にも便利です。


まとめ

住まいを新築する方は、間取りを考える際に家事動線も合わせて検討することをおススメします。動線に基づいて間取を決めたほうが、家事の動きと暮らしやすさを両立させられるからです。

 

日当たりのいい場所をリビングにするなどと限定して考えずに、洗濯物干しスペースにしてみる、あるいは浴室の横にクローゼットをつくりたい、といったことなどを設計者と相談してみると良いアイデアを考えてくれると思います。自分なりに家事動線を考えるのも楽しい作業ですので、実際に住宅展示場のモデルハウスや見学会などを活用し、現場でシミュレーションをしてみると、具体的にイメージが広がるでしょう