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2022/07/10
住まい
#家づくり #動線

建てる前に知っておきたい
家づくりの基礎知識
~暮らしやすい家にする動線

家の中で人が移動するルートが動線です。動線をうまく確保することで、掃除や料理など家事の効率がアップしたり、部屋間を移動しやすくなったり、また来客時には、家族のプライベートが確保され、気にせずに日常生活ができるなどのメリットが生まれます。そのため動線は、部屋の間取りを考える際に重要なポイントとなります。ところが図面上では理想的な間取りを設計しても、実際に住んでみると思ったような動線が確保されずに、生活しにくい家になってしまうことにもなりかねません。今回の「建てる前に知っておきたい家づくりの基礎知識」シリーズでは、動線を考える際のポイントについて解説します。

建てる前に知っておきたい<br />
家づくりの基礎知識<br />
~暮らしやすい家にする動線

「家事動線」で掃除や料理など家事の効率アップ

家の動線にはさまざまな動線があります。中でももっとも大切な動線が、「家事動線」ではないでしょうか。洗濯、料理、掃除をはじめとする家事の際に移動する動線で、この中には子育てのしやすさに影響する「子育て動線」も含まれています。例えば広いキッチンの場合、冷蔵庫の位置によってはモノを取り出すのにいちいち大回りしなくてはならないような動線では、それだけ家事に負担が掛かります。なるべく効率よく家事を行うためにも、家事動線はとても重要となるわけです。家事動線は、洗面室、浴室、キッチン、ダイニング、リビングなど、一筆描きをするようにひと回りできる回遊動線が理想とされています。そのためには基本的に、壁や仕切りなどの障壁が少ないことが必要となります。

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「洗濯動線」で作業負担を軽減

家事の中でも、負担の大きなものに洗濯があります。「洗濯動線」は、家事動線の中でも十分考慮しなければならない動線といえます。洗って干して、乾いたら取り込み、畳んで収納、場合によってはアイロンもかける、この一連の作業が効率よく行える動線として確保します。そのためには、洗濯から洗濯物を干す場所、洗濯物をしまう場所を動線上に置くことがポイントになります。また洗面所に簡易乾燥室や衣類乾燥機を設置し、合わせてタオルや下着類を収納できる場所を作るのも良いでしょう。一連の流れで洗濯スペースをまとめられない場合でも、2階建て住宅だと、洗濯工程を2階に集中させるなどの工夫ができます。

「生活動線」は生活の基本

生活する上で移動するルートが「生活動線」です。生活動線を考える場合に大切なポイントは、家事動線とできるだけ重ならないようにするということです。特にキッチン周りは、人が増えると家事の効率に影響するため、家事動線と生活動線は重なりにくいようにしたいものです。そのためには、間取りだけでなく家具の配置にも工夫が必要になってきます。

「来客動線」は生活動線や家事動線とは分離

間取りを考える時に見落とされがちなのが、「来客動線」ではないでしょうか。これは来客があった時に、お客様が玄関から移動する動線のことで、生活動線や家事動線と重ならないように確保するのが理想といえます。もし動線が重なってしまうと、家族が寛いでいる部屋や洗濯物が丸見えのところを通ることになってしまいます。そのためには、玄関から客間への動線は、リビングやキッチン、浴室などが見えにくい間取りの工夫が必要になってきます。

部屋の風通しを良くする「風動線」

部屋の風通しを良くするための風の通り道、いわゆる「風動線」を考えることも快適な生活には大切なことです。基本的に風通しを良くするには、風の入口と出口の2箇所の窓をしっかり確保することです。理想としては冷たい風を下から取り入れて、暖かい風を上から逃がすような風の上下の流れを工夫することです。そのためには建物の構造の工夫や、窓の設置位置、また換気扇などを活用して風の流れを作ると良いでしょう。

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まとめ

快適に生活するためには、動線という発想が重要です。動線には家事動線、生活動線、来客動線、さらに風動線といったものがあります。実際に生活した場合にどんな移動をすることになるのか、それぞれの動線ごとにしっかりとシミュレーションをして、効率の良い間取りや家具の配置などを決めていくことが大切になってきます。住宅展示場でモデルハウスを見学して、実際の動線を是非参考にしてください。

 

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