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2022/09/25
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#認知症 #認知症予防

認知症予防、どうしてますか?

認知症に関心はあるが、具体的に予防対策はしていない、という人は少なくないのでは。若い人はともかく、40代、50代になれば習慣的にできることから始めておいたほうが良いでしょう。なぜなら認知症は、発症の20年前から脳内にタンパク質などが溜まり、原因物質となるからです。ここでは、認知症予防で多くの人が行っている食事や運動について解説します。

認知症予防、どうしてますか?

男性7割、女性8割が認知症に関心がある

損害保険ジャパンが実施した意識調査※1では、「認知症を理解している」人は8割を超えていることが判明。また、イミニ免疫薬粧が行った「認知症予防と免疫力」に関する調査※2によると、男性は約7割、女性は約8割の方が、『認知症にとても関心がある』『ある程度関心がある』と回答しました。ただし認知症について関心はあるが、「認知症を予防するためにどのような対策が有効か知っていますか?」との質問では、『よく知っている(1.4%)』『ある程度知っている(21.5%)』『あまり知らない(59.4%)』『まったく知らない(17.7%)』という結果になりました。

※1:2021年8月13日から16日にかけて全国の40代から70代の男女1600名から回答を得る。

※2:2022年6月10日に50歳上の男女1015人を対象に実施。いずれもインターネットを介して行われた。

認知症予防として多くの人が行うこと

イミニ免疫薬粧の調査では、認知症予防として、「バランスのとれた食事をとる」(47.8%)、「十分に睡眠をとる」(46.3%)、「運動・スポーツをする」(38.6%)、「ストレスを溜めないようにする」(35.6%)、「趣味を持つ(楽しむ)」(33.7%)などに取り組んでいるという意見が出ています。日清オイリオグループの認知症予防に対する意識調査※3においても、「認知症予防に有効だと思われる生活習慣」が74%でトップ、次いで「認知症予防に有効だと思われる食材や食生活」が59.2%、「認知症予防に有効だと思われる運動方法」が54.2%となり、日常生活での食生活や運動の情報を望んでいることがわかりました。

※3:「中鎖脂肪酸 認知症リスク対策PJ調べ」

認知症の特効薬的な食事はない

認知症の大きな原因として、脳内の「アミロイドβ」や「タウたんぱく」の蓄積があります。これを抑制するのが、青身の魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)といった物質で、さらに野菜や果物に多く含まれるポリフェノール、お茶に含まれるカテキンといった抗酸化物質、胡椒やターメリック、クルクミン、唐辛子、生姜といった香辛料なども効果があるとされています。このように、効果的とされる栄養素は多くありますが、これさえ摂っていれば予防できるというものではありません。しかも、栄養成分は体の中で複雑に作用し合いますので、効果的とされる栄養素を含め、バランスよく食事をすることが大切だといえます。

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高齢者は小食で低栄養化の傾向に

現在の高齢者の食事は相対的に少食・粗食の傾向にあり、低栄養化が見られます。「肉より魚」「粗食」が健康に良いと信じている人が多くいます。魚をよく食べる一方、肉や卵などの動物性のタンパク質は摂取が少ないようです。厚生労働省の国民健康・栄養調査(平成27年)でも、年齢を重ねるほど肉や脂質の摂取不足が指摘されています。肉に含まれるタンパク質は、脳の働きをスムーズにするための原料になるうえ、認知機能を高める可能性も示されています。さらに神経伝達物質であるセロトニンの材料となる必須アミノ酸も豊富に含まれ、元気の源となります。また、脂質には脳に栄養と酸素を運ぶ血管を柔軟にする効果があります。

食事は多種多様なものをバランス良く

食事のメニューとしては、一言でいえば多様性です。主食(ご飯)、主菜、副菜が揃った食事を一日3食のうち、2食で揃えるようにします。主食のご飯と、肉・魚などのタンパク質を中心とした「主菜」、野菜の「副菜」に、汁物を揃えた食事を一日2食作ればベストです。おかずはコンビニなどで購入しても良いでしょう。

運動で認知症の原因物質を取り除く

認知症の原因となる脳内の「アミロイドβ」や「タウたんぱく」は、その多くが脳の中に留まらずに排出されます。しかし、運動の習慣がない人の脳では、アミロイドβが排出されず、タウたんぱくが過剰に発生します。運動はこうした物質を脳から取り除いたり、抑制する効果があると考えられています。運動の内容ですが、実は特別な運動は必要ではなく、日々の活動量を高めることが重要です。家事や移動も含めた1日の活動量が多い人は、少ない人に比べて認知症発症率が低くなることがわかっています。つまり定期的な運動ができなくても、ガーデニングや日曜大工、掃除などの日常生活で身体を動かすことで効果があるのです。

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まとめ

ご飯や肉を避け、できるだけ野菜や穀物で食事を済ます人がいますが、こと認知症においては逆効果と考えられます。脂質もタンパク質も炭水化物も体に重要な役割をもっており、脳に及ぼす影響も多大です。また運動でも特別な運動より、家でちょこちょこ動いているだけで十分です。散歩は特にお勧めですが、あまりたくさん歩かなくても、その分、家で掃除やガーデニングなどで体を動かすと良いでしょう。

 

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