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2022/11/20
暮らし
#認知症予防 #コグニサイズ

「運動+頭を使う」
コグニサイズで認知症予防

認知症の予防や治療において、運動が効果的であることは知られています。また、計算や記憶に関する脳トレーニングも多くの介護施設で実施されています。今回は、この「運動+頭を使う」を同時に行う「コグニサイズ」という手法について紹介します。一般家庭でも簡単にできる方法です。

「運動+頭を使う」<br />
コグニサイズで認知症予防

「コグニサイズ」という手法を開発

国立長寿医療研究センターは、「運動+頭を使う」を取り入れた運動プログラムを研究開発しています。同センターでは、このプログラムを「コグニサイズ」と命名し、その普及にも注力してきました。現在では多くの施設で採用され、全国に定着しつつあります。コグニサイズは運動と認知課題(計算、しりとりなど)を組み合わせた、認知症予防を目的とした取り組みの総称を表した造語です。英語のcognition (認知) とexercise (運動) を組み合わせてcognicise(コグニサイズ)としています。

体と脳へ中程度の強度をかける

コグニサイズ運動は、全身を使った中強度程度の負荷(軽く息がはずむ程度)がかかるもので、誰でも簡単にできるというものではありません。ただし、コグニサイズの目的は、体と脳を同時に使って、脳の活動をより活発にすることで認知症の発症を遅延させることです。コグニサイズの動き自体が上達することではありません。上手にできるようになると脳への負担が少なくなり、課題に慣れ始めたことを意味します。そのため、どんどん内容を変えていくようにします。できれば多くの人と一緒にコグニサイズを楽しく行うことをおすすめします。

コグニサイズを行う上での注意点

誰にでも無理なく始められるコグニサイズですが、急に運動を始めると筋や関節を痛めやすいので、事前に入念なウォーミングアップが必要です。できれば次のようなことを守って行うようにしましょう。

 

1.無理はしない

まずは回数を少なめにして無理のない範囲で行う。途中で疲労や傷みを感じたら休息をとる。

2.準備運動をしてから開始する

コグニサイズの前に入念に準備運動をすることで、ケガのリスクを軽減できる。

3.水分を補給する

水やお茶をこまめに補給しながら行う。

4.できるだけ毎日行う

1回の目安は10分で、決まった時間に実施する。夫婦で一緒に行うことで継続しやすい。

5.適正な強度で行う

無理は禁物ですが、体の部位に負荷を感じるくらいの強度で行うのが理想的。

6.徐々に負荷を上げていく

慣れてきたら回数や時間を増やして、体への負荷を高めていく。

7.複数の種目を行う

足、腕、肩、背中など、いろいろな部分に負荷がかかるよう、複数のエクササイズを行う。

コグニステップを実践してみる

コグニサイズは、「コグニステップ」「コグニダンス」「コグニウォーキング」「コグニバイク」などの種類があります。ここでは家庭でもできる最も基本的な「コグニステップ」を紹介します。椅子に座ってもできるので、ぜひ挑戦してください。

 

STEP1

1から順に数字を数えていき、3の倍数のときに手を叩くようにする。

STEP2

数字のカウントに合わせ、①で右足を右側に踏み出し、②で右足を戻す。③で左足を左側に踏み出し、④で戻す(4カウント)。これを繰り返す。

STEP3

STEP1と2を組み合わせる

足のステップが4カウント(4拍子)に対し、拍手は3カウント(3拍子)で1サイクルになっている。まずはこのサイクルを10分間行う。

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国立長寿医療研究センター長寿医療研修センターホームページより

まとめ

最初はコグニステップも難しく感じるでしょうが、徐々にできるようになります。何人かで一緒に行うと笑いが自然と生まれ、楽しんでできます。椅子に座ってやれるので、転倒が心配な方も安心して行えます。慣れてきたら、少しずつ難しい運動にチャレンジしてみましょう。

 

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