耐震住宅とは、免震や制震などの装置に頼らずに、震度5程度の揺れに対して構造躯体に損傷を生じることがなく、震度6強から震度7程度の揺れの場合でも倒壊しない住宅のことをいいます。ちなみに現在の住宅は建てる際に、必ず建築基準法によって定められた耐震基準に則って建てられているため、どの住宅もある程度の耐震性能が備えられています。
耐震住宅を建てる前に
知っておきたいポイント
注文住宅を建てるとき、防犯や防災など住宅の安全性を考えることは重要です。日本は地震が多いため、より耐震性能を高めたいと考える人もいることでしょう。そこで注文住宅を建てる際に知っておきたい、耐震住宅に関する基本的な知識について解説していきます。
耐震住宅とは
耐震住宅のメリット
では耐震住宅を選ぶメリットは何でしょう。まずメリットとして挙げることができるのは、耐震住宅は構造上強風や台風による揺れなど、地震以外の災害リスクも軽減することができる点です。次に地震対策費用を安く抑えられることです。地震に備える方法には、この耐震とは別に免震や制震といった地震の揺れ自体をコントロールするやり方がありますが、そのための装置の設置に掛かる費用は数十万円から数百万円になることがあるからです。また免震装置を設置した場合は、耐震住宅では設置制限の無い地下室などの設置ができなくなってしまうこともあります。
耐震住宅で気をつける点
これは意外に知られていない点かもしれませんが、耐震住宅にした場合には、地震による建物自体の倒壊などは防げても、揺れが建物に直接伝わりダメージを受けやすくなるということです。そのため室内にある家具も転倒しやすく、住人がケガをするだけでなく、火災などの二次災害に発展するケースが多くなる点もあります。またヒビなどによるダメージにより、住宅の劣化も早まってしまうというリスクもはらんでいます。
耐震住宅の工法と特徴
耐震工法には、大きく分けて4つの種類があるとされています。
まず1つ目の工法として挙げられるのが、壁を増やすことで住宅の強度を高める工法です。特に耐震性に優れたコンクリートの壁を増やせば建物の強度は大幅に向上します。次に挙げられる工法は、X字型やV字型の耐震ブレースを使用する工法です。このブレースを壁にはめ込み、壁面の強度を高めるわけです。この工法は特に学校などの大型の公共施設に多く見られる工法です。そして3つ目の工法として挙げられるのが、鉄骨の柱や壁をカーボンファイバーで補強するという工法です。そして4つ目に挙げられる工法が、柱と壁の間にスリット(隙間)を設ける工法です。この隙間により地震の揺れの力を分散させ、建物の損壊を防ぐことができます。
まとめ
耐震住宅とは、地震があっても構造躯体に損傷が生じることなく、倒壊もしない耐震性能を持つ住宅を意味します。また、そのための工法も様々あり、建物の特徴に合わせて採用されています。また、免震や制震のための装置を付けることも住宅の地震対策としては有効ですが、そのために地下室が設置できないなどの建築制限が発生します。大切な住宅を建てる前に耐震住宅のポイントを知ることで、どのような備えが適しているのかを見極めることが重要といえるでしょう。
☆埼玉でおうち探し・家づくりは、
埼玉総合住宅展示場ナビ☆