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2023/01/22
暮らし
#玄関掃除 #玄関汚れ #玄関お手入れ

玄関掃除の手順を解説。
玄関をキレイに保つための
ポイント!

家に帰って来た時やお客様を招いた時、まず目に入るのは玄関です。風水では、玄関は「全ての運気が入ってくる場所」と言われ、汚れは気になる…という方も多いのではないでしょうか。どうしても汚れやすい玄関ですが、いつでもキレイに保つためのポイントや掃除の手順について解説いたします。

玄関掃除の手順を解説。<br />
玄関をキレイに保つための<br />
ポイント!

■玄関が汚れてしまう原因

玄関掃除の基本は、汚れの原因に合った掃除方法を選ぶことです。玄関の汚れの主な原因は下記の通りです。

 

◆砂ぼこりや土ぼこり

玄関の汚れの大部分は、砂ぼこりや土ぼこりです。靴底や洋服、ペットの足に付着して、玄関へ運び込まれます。乾いているうちにすぐ掃除するなら、掃き掃除だけでキレイになります。

 

◆排気ガス

玄関ドアを開けると、空気中の車の排気ガスが室内に入ります。排気ガスはガソリンの油を含んだ汚れです。粒子が細いので目には見えませんが、油汚れのため、他の汚れを吸着してしまいます。

 

◆道路の粉じん、花粉、黄砂、PM2.5

道路の粉じんや花粉、春先に飛来する黄砂、冬から春にかけて増加するPM2.5は、空気汚染の原因物質でもある微粒子です。玄関ドアの開閉時に風と一緒に吹き込んだり、洋服や髪の毛について室内に持ち込まれたりします。それらも少しずつですが玄関の中に蓄積しています。

 

◆カビ

雨の日に履いていた靴の底は、水分を含んだ砂や土がいつも以上に付着しています。また、靴自体も濡れていますし、使っていた傘ももちろん濡れています。玄関ドアを開ければ風は通りますが、普段閉めきっている場合、風が通らない造りの間取りも多くあります。玄関は、雨の日の湿気がこもりやすい環境、エサとなるほこりや汗などの汚れ、それに適度な温度と、カビが生えやすい条件がそろっています。特に、タイルの目地や靴箱の中は注意が必要です。


■玄関掃除に水を使って良いか

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玄関掃除のイメージとして、「掃き掃除のあと水で洗い流す」ことをイメージされる方もいらっしゃることでしょう。しかし、玄関掃除で水を大量に使って汚れを洗い流すことはお勧めできません。その理由について説明いたします。

 

◆今の住宅では玄関掃除で水をかけることは厳禁

昔の住宅は、土間がつくられていることが多く、気密性や防水性も高くなかったため、水が抜ける隙間がありました。それに比べて現在の住宅は、家中の全てにおいて、隙間を極力減らした気密性や防水性の高い住宅が一般的です。そのため、使用した水分が自然に抜けることはなく、中にこもってしまうのです。

 

◆水分が残るとどうなるのか

水分の残っている部分に、靴底についた土が付着すると泥状になってしまい、せっかくキレイにしたはずが、かえって取れづらい汚れを招いてしまいます。また、水分のついた状態が続くとカビが生えたり、流した水によってカビの胞子が広がってしまったりします。水を使って掃除した後は、しっかりと拭き上げて乾かしましょう。

 

◆汚れの放置で考えられる影響

玄関に溜まった汚れを放置すると、他の汚れも付着しやすくなり、汚れが落としにくい状態になります。溜まった汚れがダニや小さな虫の棲み処となって、大量発生する可能性もあります。また、人が通ったり風が抜けたりする時に玄関の汚れを巻き上げて、室内へ運んでしまうので、廊下や室内のザラツキが起きやすくなります。


■玄関の素材別の掃除手順

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玄関掃除の基本は日々の掃き掃除ですが、拭き掃除をする場合は、玄関タイルの素材によって使用する掃除用具が変わります。タイルの素材ごとのお掃除方法について解説いたします。

 

◆日々のお手入れの基本は掃き掃除

玄関の日々のお手入れは、どの素材でも共通で掃き掃除です。玄関の室内側から外側へ目地に沿ってほこりやゴミを集めます。できる限り短い間隔で続けられれば、頑固な汚れを予防できます。

 

◆人工タイル(ツルツル素材)

表面がツルツルしたタイルを使用している場合の掃除方法を紹介いたします。

①  玄関に置いてあるものをよける

②  掃除機やほうきで砂やほこりを取り除く

③  水拭きする。落ちづらい場合はメラミンスポンジでこすり落とす

④  頑固な汚れには中性洗剤や重曹を使用する

⑤  拭き上げて、しっかり水分を取り除く

⑥  可能であれば玄関ドアを開けておいて乾燥させる

(注意点)

水分が残ったままだと拭き後や水垢が白くなり目立ってしまうので、しっかり拭き上げましょう。

 

◆人工タイル(ザラザラ素材)

表面がザラザラしたタイルを使用している場合の掃除方法を紹介いたします。目地部分も一緒にこすり洗いしても問題ありません。

①  玄関に置いてあるものをよける

②  掃除機やほうきで砂やほこりを取り除く

③  水拭きする。落ちづらい場合は水か重曹水を噴きつけてデッキブラシでこすり落とす

④  頑固な汚れには中性洗剤を使用する

⑤  拭き上げて、しっかり水分を取り除く

⑥  可能であれば玄関ドアを開けておいて乾燥させる

(注意点)

・②の掃き掃除が重要です。水拭き前に砂やほこりをできる限り取り除きましょう。

・細かなデコボコ部分に汚れが入り込みやすいので注意しましょう。

 

◆天然石タイル

天然石タイルを使用している場合の掃除方法を紹介いたします。大理石や御影石、ライムストーンといった天然石のタイルはデリケートです。決して力を入れず、優しくお手入れしましょう。

①  玄関に置いてあるものをよける

②  掃除機やほうきでほこりを取り除く

③  水拭きする。頑固な汚れにはマイクロファイバークロスでふき取る

④  拭き上げて、しっかり水分を取り除く

⑤  可能であれば玄関ドアを開けておいて乾燥させる

(注意点)

表面の小さな穴から水分や汚れが石の内部に入り込むとシミの原因となるほか、固いものでこすると表面に傷がついてしまいます。

・どうしても取れない汚れには中性洗剤が使えますが、問題がないか目立たないところで試してからにしましょう。

 

◆クッションフロア

塩化ビニル製のクッションフロアの場合の掃除方法を紹介いたします。

①  玄関に置いてあるものをよける

②  掃除機やほうきでほこりを取り除く

③  水拭きする。頑固な汚れには中性洗剤を使用する

④  拭き上げて、しっかり水分を取り除く

(注意点)

水分が残っているとカビが発生しやすくなるほか、滑りやすくなります。

・傷がつくと水が浸み込んでしまうので、早めの補修が必要です。


■玄関回りも同時にきれいに!

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玄関回りも玄関タイルと同じように、汚れがつきやすいので、定期的にお手入れしてキレイに保ちましょう。また、インターホンや表札も、適時拭き掃除をしましょう。

 

◆靴箱の掃除方法

靴箱の掃除方法を紹介いたします。汚れや湿気が溜まってカビが発生すると、大切な靴にまでカビが広がってしまうので、キレイな状態を保ちましょう。

①  中身を外に出して、掃除機やほうきで砂やほこりを取り除く

②  水拭きする。頑固な汚れには中性洗剤を使用する

③  エタノールで吹き上げて除菌する

④  乾燥するまで扉をあけておく

⑤  靴を戻す前に、靴に汚れがついていたら落としておく

(注意点)

作業を始める前には、棚板の目立たない場所で、水拭きや洗剤、エタノールを試してみて問題がないことを確認しましょう。

 

◆玄関ドアの掃除方法

玄関ドアの掃除方法を紹介いたします。掃除をする際は、必ず室内側から始めましょう。

①  ブラシやはたきでほこりを落とす

②  水拭きする

③  ドアノブやドアノブの回りは手垢が付きやすいので、アルカリ性の汚れ落とし(重曹など)を使う

④  拭き上げて、しっかり水分を取り除く

⑤  木製ドアの場合は、専用のオイルやワックスで保護する

(注意点)

木製の場合は、必ず目立たないところで水拭きを試してから作業しましょう。

 

◆鍵穴の掃除方法

鍵穴の中にもほこりやゴミは溜まります。鍵が回らない、抜けづらいといったトラブルになる前にお手入れをしましょう。

①  掃除機を鍵穴に当てて、ほこりを吸いだす。またはエアダスターでほこりを取り除く

②  鍵穴専用潤滑剤を注したあと、何度か鍵を抜き差ししてなじませる

(注意点)

・爪楊枝やクリップなどで汚れをとるのは、故障の原因となることがあります。

潤滑剤の代わりに潤滑油やシリコンスプレーを使うことは、時間が経つとかえって動きが悪くなってしまうので厳禁です。


■キレイな玄関を保つ方法

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玄関をキレイに保つためには、できる限り汚れを持ち込まないことや、こまめに汚れを取り除くことが一番です。そのための方法は下記の通りです。

 

◆玄関に置くものを最小限にとどめる

玄関回りは日頃から気に掛けていないと、履いていない靴や子供の公園グッズ、自転車などの物が増えてしまいがちです。履いていた靴を片付けるタイミングは家庭によりさまざまですが、たたきに置いておく時間は、長くても半日程度として靴箱へ収納しましょう。たたき部分に物があると、掃除するときに手間が増えてしまうだけでなく、汚れが溜まりやすいスポットとなってしまいます。

 

◆できるだけ外から汚れを持ち込まない

玄関の汚れの一番の原因は、靴底の土や砂です。家に入る前に外でできるだけ土や砂を払うことを習慣づけるだけで、大幅に汚れを減らせます。また、洋服や髪の毛についた花粉は、玄関前でブラシや手で払うだけで最小限に抑えられます。汚れの防止だけでなくアレルギー対策にもなります。

 

◆屋外用玄関マットの利用

玄関ドアの外側に玄関マットを敷いておくと、靴底の汚れ落としや雨の日の靴底の水分吸収が簡単にできます。ただし、玄関マット自体のお手入れが必要になります。

<玄関マットの掃除方法>

①  裏側からたたく、掃除機を使うなどでマットの中の汚れを取り除く

②  水洗いして、頑固な汚れはデッキブラシでこするか、中性洗剤を使う

③  浮いてきた汚れを洗い流す

④  しっかり乾かしてから、元に戻す

 

◆キレイな玄関を保つ掃除頻度

それぞれの掃除頻度の目安は下記の通りです。

玄関タイル

掃き掃除

毎日~1週間に1回

拭き掃除

1~2ヵ月に1回

靴箱

拭き掃除

1ヵ月に1回

玄関ドア

拭き掃除

2週間に1回

鍵穴

汚れ取り

1~2年に1回

屋外用玄関マット

汚れ取り

1ヵ月に1回

 


■集合住宅の場合の注意点

集合住宅の場合は、まず規約を確認しましょう。「ほこりを共有部分に掃き出すことは禁止」や、「玄関やバルコニーの掃除に水を使うことは禁止」と明記されていることがあります。禁止されていない場合でも、下の階や共有部分を汚すことや、水が漏れ出してしまうことで、他の住民に迷惑が掛からないように注意しましょう。


■玄関は「住まいの顔」

玄関をキレイに保つための手順とポイントを紹介いたしました。

玄関は“住まいの顔”です。汚れの予防と手順を押さえたこまめな掃除で、すっきりキレイな状態を保ちましょう。