近年の気密性の高い住宅では、「掃除機をかけてきれいになったはずなのに、何となくスッキリしない」といった声もよく聞かれます。実はこの現象、床掃除の順番を間違えていることで起こっています。掃除機の排気で床の塵や埃を舞い上げてしまい、掃除が終わった頃にちょうど床に落ちてくるため、スッキリきれいになりづらいのです。「せっかく掃除したはずなのにきれいにならない」といった残念な状況を防ぐための床掃除の手順は、下記の通りです。
① 床に置いてある物をよける
② ほうきやフローリング用ワイパーで大きめのゴミを集める
③ 掃除機で細かいゴミを吸い取る
④ マイクロファイバーで乾拭きする
⑤ 月に一度程度、水拭きする
⑥ 半年に一度程度、ワックス掛けをする
① 床においてある物をよける
椅子などの動かせるものや床に散らばりがちなコード類は、掃除を始める前に移動しておくと効率がアップします。小石や米粒のような固くて大きめなゴミが落ちたまま掃き掃除をすると傷がつく原因となるので、手で拾えるサイズのゴミは先によけておきましょう。
② ほうきやフローリング用ワイパーで大きめのゴミを集める
埃の溜まりやすい家具の隙間やソファーの下を重点的に、その他の部分は軽く掃くだけでも室内をキレイに保つことができます。床に落ちた埃を舞い上がらせないようにするため、フローリング用ワイパーはゆっくり静かに動かしましょう。
③ 掃除機で細かいゴミを吸い取る
最初から掃除機をかけると空気中に埃を舞い上げてしまうので、必ず掃き掃除を先に行いましょう。そして掃除機は、フローリングの目地に沿ってゆっくりかけましょう。
④ マイクロファイバーで乾拭きする
フローリング用ワイパーでとれない汚れを見つけた時は、まず乾いたマイクロファイバーでこすってみましょう。ついたばかりの汚れであれば、水拭きしなくてもとれる場合も多くあります。オイル仕上げのフローリング材は水拭き不可が大半のため、こまめに乾拭きをしましょう。
⑤ 月に一度程度、水拭きする
固く絞った雑巾やモップを使って、手早く水拭きして必ず乾拭きも行いましょう。水拭き前には、しっかり表面の埃を除去しましょう。
⑥ 半年に一度程度、ワックス掛けをする
ワックス掛けは、床をきれいに見せるだけでなく、フローリングを水分や傷から保護する効果もあります。全体的に白っぽい感じやくすみを感じたタイミングで行いましょう。ワックスを掛けることで、小さなキズや凹みを埋めて、汚れが溜まりやすくなるのを防ぐ効果もあります。必ず、部屋の奥側からドアに向かって後退するように掛けていきましょう。乾く前に踏んでしまうと足跡がついてしまうこともあります。