雛人形の収納に適した場所には3つの条件があります。収納中の劣化を防ぐには、次の3つのポイントに当てはまる場所に収納しましょう。
<条件① 湿気が少ない場所>
雛人形は石こうや絹、絹織物などでできているため、カビが生えないように注意が必要です。収納場所は、湿気が少なく風通しの良い場所を選びましょう。水回りや窓の近くは湿気が高いため、収納場所には相応しくありません。壁が結露している場所も避けましょう。湿気は低いところに溜まりやすいため、高い場所での収納がおすすめです。ただし、乾燥し過ぎた場所も雛人形の収納には適していません。乾燥は、ひび割れを起こす原因になることがあります。クローゼットや押し入れの天袋は湿気が高過ぎず低過ぎないので、雛人形の収納に向いています。また、雛人形の箱の周りには、物を詰め込み過ぎないようにしましょう。空間に余裕のある収納で、空気が通りやすくしておくと湿気を防げます。
<条件② 寒暖差が少ない場所>
寒暖差が大きい場所に収納すると、胡粉で仕上げた雛人形の顔にヒビ割れが入ったり、木製の部分に歪みが生じたりすることがあります。きれいに収納するためには寒暖差が少ない場所を選びましょう。窓が近い場所は外気の影響を受けるため寒暖差が大きくなりやすく、雛人形の収納には適していないので避けましょう。また、屋外に設置した物置などへ収納するのも避けてください。夏は高温多湿、冬は低温になるため、雛人形が劣化する恐れがあります。また、雨が入り込むこともあるため、保管場所には適していません。
<条件③ 直射日光が当たらない場所>
雛人形は絹の衣装を着ているため、直射日光が当たると劣化する恐れがあります。収納する時は、直射日光が当たらない場所を選びましょう。ベランダに近いクローゼットなどへの収納は、雛人形の収納に向いていません。また、飾る時も日焼けや褪色を避けるために、直射日光が当たらない場所に飾りましょう。