まずは、住宅購入資金面から、戸建てとマンションについて比較していきます。
◆住宅を購入する際に必要な費用
マイホームを購入する際には、建物の本体価格と土地代といった初期費用と諸経費が必要となります。
●本体価格
本体価格は、建物そのものの費用のことで、新築の注文住宅なら建設費用、分譲マンションなら販売価格がそれにあたります。
●土地代
戸建ての場合は、建物を建てるための土地の費用が本体価格とは別に必要となります。
分譲マンションの場合は、延床面積が占める割合に対して計算された土地代が本体価格に既に含まれているため、別に費用が掛かることはありません。
●諸経費
諸経費とは、消費税や不動産取得税、印紙代といった税金や不動産登記費用、住宅ローンの手数料などのことで、初期費用のおよそ3~5%が必要となります。
◆戸建てとマンションで差が出る費用
マイホームを購入する際には、戸建てとマンションともに初期費用と諸経費が掛かります。また、戸建てだけ、マンションだけに必要な費用もあります。
<戸建てだけに掛かる費用>
戸建ての場合は、次のような費用が必要です。
●水道加入負担金
水道の利用開始にあたり、水道代とは別に水道局に支払う費用のことで、新築時にのみ1回だけ掛かるものです。建売住宅の場合は、本体価格に含まれていることも多く、地域によっては、この費用が存在しないところもあります。
<マンションだけに掛かる費用>
マンションだけに掛かる費用には、毎月の固定費用として下記のようなものがあります。
●管理費
管理費は、清掃やゴミ処理、保守点検などに掛かる費用のため、入居者が負担するものです。廊下・エントランスなどの清掃やメンテナンス費用、共用部分の水道光熱費や共用施設の火災保険・損害保険などの保険料は、管理費から捻出されています。
●修繕積立金
修繕積立金とは、マンションの外観や共用部分を中心に、補修工事などを行なうために必要な費用を分担する積立金のことです。
●駐車場代
マンションの場合、駐車場代が別途費用となるケースがほとんどです。
◆購入後に掛かる費用はマンションの方が高い?!
マンションの場合は、マイホーム購入後、住宅ローンや光熱費のほか、管理費や修繕積立金、駐車場代が毎月必要となります。大規模修繕を行なう際、修繕積立金だけで足りない時には、一時金として費用負担を求められる場合もあるでしょう。戸建ての場合は、火災保険料がマンションに比べて割高になりますが、毎月支払う費用は、マンションの方が高くなる傾向があります。ただし、戸建ての場合は建物の外壁や屋根をはじめ、室内の維持管理のためのメンテナンス費用が、築年数によって必要となる場合もあります。