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2023/04/29
住まい
#マイホーム #住宅ローン #頭金

マイホームの頭金っていくら必要?頭金の目安やメリット・デメリットを解説

マイホームの購入を検討しはじめて資料などを集めていると、住宅の購入費用のほかに「月々のお支払額」や「頭金」という言葉を目にすることがあります。ここでは、マイホームの購入時に予算を考える上で、重要なポイントとなる「頭金」についてご紹介していきます。

マイホームの頭金っていくら必要?頭金の目安やメリット・デメリットを解説

■マイホーム購入時に頭金は必要?

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家や車など、高額な商品の購入時には、ほとんどの人はローンを利用することになりますが、その際に必要となるのが「頭金」です。まずは、その「頭金」について解説していきます。

 

□マイホーム購入時の「頭金」とは?

マイホームの購入時の「頭金」とは、住宅ローンを利用する際に、はじめに現金で支払うお金のことです。マイホームを購入するとなると、物件そのものの本体費用と土地代などの初期費用と諸経費が掛かりますが、このうち、初期費用の一部を事前に準備しておいた自己資金から支払うお金が「頭金」です。住宅ローンを組む際には、はじめに「頭金」を支払い、その残りの金額と金利を毎月返済していくことになります。

 

□頭金がなくてもマイホームは購入できる?

結論からいうと、頭金がなくてもマイホームは購入できます。しかし、頭金なしでマイホームを購入するとなると、当然のことながら、住宅ローンの返済額が増え、長年に渡って住宅ローンを返済していかなければなりませんし、支払うべき金利の額も多くなります。


■頭金なしのメリット・デメリット

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頭金なしの場合のメリットとデメリットを解説していきます。

 

<頭金なしのメリット>

○欲しい物件がすぐに購入できる

頭金なしでマイホームを購入するメリットのひとつは、欲しい物件がすぐに購入できることです。例えば、購入を希望していた地域で希望どおりの物件を見つけた時に、「まだ、貯金が目標額まで貯まっていないから……」と自己資金を準備している間に、希望する物件を先に購入されてしまうことも少なくありません。欲しいと思ったタイミングでマイホームを購入できるのは、頭金なしの最大のメリットです。

 

○住宅ローンの控除額が多くなる

住宅ローンを利用することで税金の控除を受けられ、住宅ローンの残金が多いほど、当然ながら控除額が多くなります

 

○手元に現金を残せる

自己資金を持っていた場合、頭金として支払うと手元に残る現金が少なくなります。頭金なしにすることで、貯めておいた現金を手元に残して、別の用途に充当することができます

 

<頭金なしのデメリット>

○返済金額が多くなる

住宅購入費用全額を住宅ローンとして借り入れすることになるため、返済金額が多くなります。将来年収を見込んで住宅ローンを利用していた場合、仮に何らかの理由によって予定していた収入が減ってしまった場合、負担が増えて住宅ローンを支払えなくなるリスクが高くなります

 

○金利が高くなる

頭金なしでマイホームを購入すると、借入金額が多くなるため、支払うべき金利も高くなります

 

○物件価値の値下がりリスクがある

頭金なしで住宅ローンを利用すると、支払金額が多くなり、支払期間も長期になるため、家の経年劣化などによって住宅の価値が下がり、住宅ローンの残高を下回ってしまう場合があります。将来的に物件を売却した際には、住宅ローンの残高より売却額が低くなるため、売却後も住宅ローンを支払い続けることになってしまいます。

 

○住宅ローンの審査が通りづらい

頭金なしで住宅ローンを利用する際には、借入期間が長期に渡り、物件の値下がりリスクの可能性があるため、審査が厳しくなり通りづらい傾向があります


■頭金の目安

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マイホームを購入する際に、どのくらいの頭金を準備すればよいのでしょうか。頭金の目安について、ご紹介します。

 

□頭金の平均金額はいくら?

それでは、頭金の平均金額はいくらなのでしょうか。

頭金の全国平均額は、注文住宅で636.5万円、土地付き注文住宅で447.0万円、建売住宅で293.2万円、新築マンションで714.1万円、中古戸建て住宅で203.0万円、中古マンションで310.5万円となっています。

出典:「2018年度 フラット35利用者調査

 

□頭金の目安は?いくらくらい用意する?

頭金の目安としては、購入する住宅の初期費用のおよそ2割といわれています。ただし、購入する住宅の種類によってもその割合は異なりますが、住宅購入費用における頭金の全国平均の割合は、注文住宅で18.7%、土地付き注文住宅で10.9%、建売住宅で8.5%、新築マンションで16.1%、中古戸建て住宅で8.2%、中古マンションで10.4%となっています。

例えば、3,000万円の注文住宅を購入する際には、561万円が頭金の目安となります。

出典:「2018年度 フラット35利用者調査

 

□頭金で返済総額が変わる

頭金の金額については、特に決まりがあるわけではありませんが、用意する金額によって、毎月支払う返済額はもちろん、支払総額に大きな差がでます。

例えば、3,000万円の住宅を購入するとして、借入期間を35年、金利を1%とすると、頭金を0円、100万円、200万円、300万円、400万円、500万円にした場合、月々の返済額と住宅ローンの返済総額は下表のようになります。

 頭金

 月々の返済額

住宅ローン返済総額

 0円

 8万4,686円

 3556万7,998円

 100万円

 8万1,863円

 3438万2,398円

 200万円

 7万9,040円

 3319万6,798円

 300万円

 7万6,217円

 3201万1,198円

 400万円

 7万3,394円

 3082万5,598円

 500万円

 7万571円

 2963万9,998円

このように、頭金0円の場合と500万円を用意した場合を比べると、総額で928,000円もの差が出てきます。

 

□住宅ローンの返済期間が短くなり支払う金利も少なくなる

頭金を用意することで、支払う金利が少なくなり、住宅ローン返済総額も少なくなるため、返済期間を短くすることも可能になります。


■頭金を準備する際の注意点

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頭金を準備する際に、気を付けるべきポイントについて解説します。

 

<注意点① 購入時の諸経費は、原則的に現金支払い>

マイホームを購入する際には、住宅の本体費用や土地代などの初期費用のほか、消費税をはじめとした税金や保険料、手数料など、さまざまな諸経費が必要となります。注文住宅の場合、建物や土地の費用のおよそ10%、建売住宅や中古住宅の場合は、物件費用の6~8%程度の諸費用が掛かるとされています。こうした諸経費は、住宅ローンに組み込めるものと組み込めないものがあるため、頭金とは別に、事前に資金を用意しておかなければなりません

 

○住宅ローンに組み込める諸経費

次の費用は住宅ローンに組み込むことが可能です。

・住宅ローンを借りる際の諸費用(融資事務手数料、住宅ローン保証料)

・土地建物を登記するための諸費用(登録免許税、司法書士報酬)

・火災保険料

・住宅購入の際の仲介手数料

・建築確認等の各種申請費用

・地盤調査費用、地盤改良費用、水道負担金、ホームインスペクション(住宅診断)費用

 

○住宅ローンに組み込めない諸経費

次の費用は住宅ローンには組み込めないため、現金を用意する必要があります。

・住宅の不動産取得税

・固定資産税・都市計画税

・引越し費用、新居のカーテン・家具・家電費用

諸経費については、諸経費ローンを利用することも可能ですが、住宅ローンにプラスして毎月支払っていくことになります。

 

<注意点② 頭金を支払い過ぎない>

マイホーム購入のための自己資金の中から、頭金を支払うことになりますが、金額についての決まりは特にありません。しかし、購入時の諸経費のほか、将来的に家族が増えたり、子どもの教育費用、病気をした際の治療費など、出費が増加することが予想されます。また、戸建住宅の場合は、補修や修繕が必要となることもあり、そのための資金も準備しておかなければなりません。こうした将来的な費用も踏まえて、頭金の金額を決めるようにしましょう


■まとめ

マイホームを購入する際には、必ずしも頭金を準備する必要はありませんが、頭金の金額によって、月々の返済金額や住宅ローンの返済総額に大きな差が出てきます。ただ、頭金なしの場合は、欲しいと思った希望の物件をすぐに購入できるメリットもあります。

マイホームの購入時に住宅ローンを利用する際には、将来的な資金計画もしっかり考えた上で、返済プランを検討するようにしましょう。住宅展示場の各モデルハウスでは、住宅ローンや資金計画についてもご相談に応じていますので、マイホーム購入はまだこれからという方も気軽にご利用ください。