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2023/05/01
暮らし
#鯉のぼり #マンション鯉のぼり

マンションでも
鯉のぼりは飾れる!
種類や価格帯、飾るときの
注意点を紹介

端午の節句には、男の子の健やかな成長を願って鯉のぼりを飾る風習があります。しかし、マンション住まいでは、鯉のぼりを飾れないと諦めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。いや、マンションでも鯉のぼりは飾れます。本記事では、マンションでも飾れる鯉のぼりの種類や価格帯、飾るときの注意点をお伝えします。マンション向きの鯉のぼりを選んで、子どもの成長をお祝いしましょう。

マンションでも<br />
鯉のぼりは飾れる!<br />
種類や価格帯、飾るときの<br />
注意点を紹介

■鯉のぼりの基礎知識

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5月5日の端午の節句は、男の子がいる家庭で鯉のぼりを飾る風習があります。しかし、「なぜ端午の節句に鯉のぼりを飾るのか」「鯉のぼりはいつからいつまで飾ればよいのか」など、疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。まずは鯉のぼりの基礎知識を確認しておきましょう。

 

◇鯉のぼりを飾る時期

鯉のぼりを飾る時期や片付ける時期は、特に決まってはいません。しかし、地域によって飾る時期が異なることもあるため、飾る前に確認しておいた方が良いでしょう。一般的には春分の日から4月中旬までに飾る家庭が多いようです。女の子がいる家庭では、雛飾りをしまってから飾ります。

片付ける時期も、特に決まっているわけではありませんが、5月中旬頃に片付けるのが一般的です。地域によっては6月まで飾るところもあります。梅雨に入ると湿度によって鯉のぼりが傷みやすくなるため、梅雨に入る前までの晴れた日を選んで片付けたほうが良いでしょう。初節句でこれから鯉のぼりを購入する場合、家紋や名前を入れるなら10日〜2週間くらいは日数がかかります。仕上がるまでに少し時間がかかるため、3月のうちに注文しておいたほうが良いでしょう。かつては、鯉のぼりや五月人形を母方の両親が用意するものとされていましたが、現代では誰が購入すべきか決まっているわけではありません。とはいえ、地域や昔からの風習を重視する家庭もあるため、購入する時はよく話し合って決めましょう。

 

◇鯉のぼりを飾る意味

江戸時代、武家に男の子が生まれると、家紋が入ったのぼりを立てて祝う風習がありました。江戸中期になるとこの風習が町人に広がり、鯉の形をしたのぼりを立てるようになったのが鯉のぼりの由来です。中国の故事に、急流の滝を登りきった鯉が竜となって天に登った「登竜門」の伝説があります。鯉のぼりには、「困難に耐えて立身出世してほしい」という願いが込められています。

また、鯉のぼりは家族を表し、黒い鯉がお父さん、赤い鯉がお母さん、青い鯉が子どもです。子どもが増えると、緑や紫などの鯉を足していく家庭も多いようです。鯉の上には青、赤、黄、白、黒の5色の吹き流しがあります。この5色は中国の五行説が由来といわれています。五行説とは、すべてのものが木・火・土・金・水の5つの要素から成り、それぞれ互いに影響を与え合って循環するという考え方です。「木=青」「火=赤」「土=黄」「金=白」「水=黒」を意味し、子どもを守る魔除けの意味があるとされています。ポールの先端についている車輪のようなものは「矢車」です。矢車がカラカラと音を立てるのは、神様を呼ぶ音とされています。


■マンションでもOKな鯉のぼり

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マンションの場合の鯉のぼりは、設置スペースに合わせて選びましょう。マンションにはベランダ用か室内用が向いています。ベランダ用と室内用、それぞれの特徴や価格帯をご紹介します。

 

☆ベランダ用

ベランダ用の鯉のぼりのサイズは1.2m、1.5m、2mの3種類が一般的です。

取り付け方法には、スタンドで固定するタイプとベランダの手すりに取り付けるタイプがあります。スタンドで固定するタイプは、水タンクを重りにしてスタンドを支えます。設置が簡単で、ポールの角度を自由に調整しやすいなどのメリットがありますが、ベランダ内にスタンドを設置するスペースが必要です。一方、手すりに取り付けるタイプは格子タイプのベランダであれば設置できます。ベランダに取り付けた金具にポールをセットして飾ります。

ベランダ用の鯉のぼりの価格は10,000〜100,000円程度と幅広いですが、人気が高いのは30,000〜50,000円前後です。価格に幅があるのは、素材やデザインの違いです。ナイロン製は低価格ですが、紫外線で劣化しやすいため、2〜3年で色褪せることがあります。一方、ポリエステル製は価格が高いものの耐久性が高いのが特徴です。5〜6年ほど持ち、発色が良くて高級感があります。長く飾りたい方はポリエステル製を選ぶ方が良いでしょう。

 

☆室内用

マンションの場合、管理規約でベランダに鯉のぼりを飾れないケースもあります。そのような場合は室内用の鯉のぼりを検討しましょう。室内用の鯉のぼりには置き型タイプ、卓上タイプ、タペストリータイプなどがあります。屋外に飾るタイプのように、風になびく姿は見られませんが、雨などで汚れることがないため、片付けるときの手間がかかりません。

置き型タイプは室内用といっても比較的大きなタイプで、家紋や名前を入れられるものもあります。価格相場は20,000〜50,000円程度です。卓上タイプはコンパクトなサイズなので、玄関やリビングなどお好きな場所に飾りやすいでしょう。陶器や木製など、さまざまな素材の鯉のぼりがあるため、部屋のインテリアに合わせて選べます。価格の相場は5,000〜15,000円程度です。タペストリータイプは室内で優しく揺れる鯉のぼりを楽しめます。価格の相場は3,000〜10,000円程度です。吊るすタイプは置き場所が必要ないため、どこにでも飾りやすいでしょう。


■マンションで鯉のぼりを飾るときの注意点

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マンションは集合住宅のため、鯉のぼりの飾り方によっては周りの家の迷惑になることもあります。ベランダに鯉のぼりを飾るときは、ご近所の迷惑にならないように配慮が必要です。マンションで鯉のぼりを飾るときの注意点を3つ挙げます。

 

①  マンションの管理規約を確認する

マンションによっては、管理規約でベランダに鯉のぼりを飾ることを禁止しているところもあります。鯉のぼりが禁止される理由には、「景観を損なう」「落下の危険性がある」「風になびく音がうるさい」などが挙げられます。景観を損なうという理由で、ベランダに布団を干すことを禁止しているマンションもあります。鯉のぼりについて管理規約に記載がない場合でも、布団がだめなら鯉のぼりもだめかもしれません。禁止されているかどうかわからない場合は、管理人さんに確認してみましょう。管理規約で禁止されている場合、鯉のぼりをベランダに飾ることはできませんが、室内に飾るのであれば問題ありません。

 

②  隣や下の部屋の邪魔にならないようにする

ベランダ用の鯉のぼりは1.2m、1.5m、2mなどのサイズがあります。鯉のぼりが風でなびくと、尾びれや吹き流しが隣の家のベランダに届くこともあるため、まずは設置する場所を決めてから適切なサイズを選びましょう。また、隣の家だけでなく、下の家に届かないサイズにすることも重要なポイントです。風がない日は垂れ下がるため、大きなサイズの鯉のぼりを飾ると下の家の迷惑になる場合もあります。

 

③  矢車の音に注意する

鯉のぼりの上についている矢車はカタカタと音を立てるため、マンションでは騒音に感じる住人もいるかもしれません。昼間であれば気にならなくても、静かな夜は近所迷惑になる恐れがあります。「音がうるさいときは室内に入れる」「矢車を固定する」など、音への対策を十分しましょう。静音タイプもあるので購入時に検討してみてください。


■マンションでも鯉のぼりを飾って楽しもう!

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鯉のぼりにはさまざまなタイプがあるので、マンションだからと言って、鯉のぼりを諦めることはありません。ベランダに飾っても問題ないマンションであれば、ベランダ用の鯉のぼりを飾れます。両隣や下の家に迷惑がかからないようにサイズ選びには気をつけ、音が周りの家の迷惑になっていないか配慮を忘れないようにしましょう。

ベランダに飾ることが禁止されているマンションであれば、室内用の鯉のぼりを飾る方法があります。室内用の鯉のぼりは、置き型タイプから卓上タイプ、タペストリータイプまでサイズや素材はさまざまです。風になびくことはありませんが、汚れる心配がないため、長くきれいなまま保存できるなどのメリットがあります。端午の節句には、マンションでも鯉のぼりを飾って子どもの成長をお祝いしましょう。