湿気がもっとも気になる季節は梅雨ですが、それ以外の季節は湿気対策が不要なわけではありません。カビは、「温度」「湿度」「栄養源」「酸素」の各条件を満たすと繁殖しやすくなります。扉を閉め切ったままで湿気がこもりやすいクローゼットは、カビが発生しやすい環境なので、普段から湿気をためこまないように注意しておきましょう。
まずはクローゼットの基本的な湿気対策をご紹介します。梅雨時期に限らず、一年を通して行いましょう。
① 洋服は隙間を空けて収納する
クローゼットの中は余裕を持った収納が理想的です。洋服と洋服の間に隙間がないほどぎゅうぎゅうに詰め込むと、空気の通り道ができないため湿気がこもりやすくなります。手が入るくらいの隙間が空くように収納しましょう。とはいえ、洋服が多い方はどうしてもぎゅうぎゅう詰めになってしまうかもしれません。その場合は、しばらく着ていない服がないかチェックして、枚数を減らすことを検討しましょう。枚数を減らすことによってゆったりと収納できるため、大切な洋服のカビ対策になるだけでなく、「探したい洋服をすぐに探せる」「シワになりにくい」などのメリットもあります。
② 換気する
クローゼットの扉は、基本的に洋服を出し入れするとき以外は閉め切っています。そのため空気がよどみ、湿気がこもりやすいため、カビが発生しやすくなります。湿気対策のためにも定期的に扉を開けて換気しましょう。雨の日は空気が湿気を含んでいるため、換気するのは晴れた日がおすすめです。
③ 一度着た服は乾かしてから収納する
一度着た服は汗などの湿気を含んでいるため、脱いですぐに収納するとクローゼット内の湿度を高めてしまいます。収納前に風通しのいい場所に吊るしておき、乾燥させてから収納しましょう。
④ クリーニング後のビニール製カバーは外して収納する
クリーニングに出した洋服は、ビニール製のカバーが付いて返ってくることがあります。ビニール製のカバーは通気性が悪いため、そのまま収納すると湿気がこもります。洋服にカビが発生しやすくなるため、必ず外してから収納しましょう。収納中のホコリが気になる方は、不織布のカバーをかけておくと安心です。また、クリーニング後の衣類は湿気を含んでいることがあります。まずは陰干しして湿気を除去してから収納しましょう。
⑤ クローゼット用の除湿剤を利用する
クローゼット用の除湿剤を利用すると、置いておくだけで効率良く湿気を取り除けます。湿気は低い場所にたまりやすいので、クローゼットの床に置き型タイプの除湿剤を設置しましょう。置き型タイプの除湿剤は、空気中の水分を吸収して液体がたまっていきます。交換の目安時期を確認して適切に取り換えましょう。クローゼットの除湿剤には、ハンガーと一緒に吊り下げるタイプもあります。置き型タイプと併用すれば、さらに効果的でしょう。
⑥ 紙製の収納ボックスは除湿シートを敷く
紙製の収納ボックスは軽くて使いやすいため、衣類の収納に利用している方も多いでしょう。しかし、紙の素材は湿気を吸収しやすいので、クローゼットに収納するときは湿気対策が必要です。箱の底に除湿シートを敷いておきましょう。
収納ボックスに衣類を重ねて収納すると、下の方の衣類は湿気がこもりやすくなります。通気性を良くするためには、立てて収納するのがおすすめです。防虫剤も入れておくとなお安心です。