ハウスメーカーとは、住宅建設会社の一つで、住宅メーカーと呼ばれることもあります。
ここでは、ハウスメーカーの概要を紹介します。
◇ハウスメーカーの概要
ハウスメーカーとは、注文住宅をはじめとした、住宅の建設を請け負う会社のことで、ハウスメーカーのほかに、工務店や建設会社などがあります。
住宅建設の際には、土木工事や大工工事、左官工事や内装仕上げ工事など、多くの工事が必要です。しかし住宅建設会社は、さまざまな工事業者を統括し、プランニングから施工、アフターフォローまでをトータルで行います。
◇ハウスメーカーの特徴
ハウスメーカーの特徴は、住宅建築をシステム化することで、安定した品質の住宅を提供できることです。従来からの住宅建築は、材料のプレカットから施工までの全ての工程が、熟練の職人の手により、建築現場で行われてきました。そのため、長い工期がかかる上、住宅の品質が職人の技量に左右されることがあります。
一方、ハウスメーカーでは、材料のプレカットや加工を自社工場で行うことで、品質が安定し、工期も従来よりも短くなります。また、多彩な商品ラインナップの中から選べるのも、ハウスメーカーの特徴の一つです。
◇ハウスメーカーの分類
ハウスメーカーは、次のようなタイプに分類することができます。
<総合力型>
「総合力型」とは、宅地開発から土地活用、資金相談、住宅の設計や建築、アフターフォローまで、住宅に関わる幅広い業務を執り行う大手企業のハウスメーカーのことです。認知度が高く、一般的には「大手ハウスメーカー」と呼ばれることがあります。
品質はもちろん、企業の安定性やブランド力が高いのが特徴です。広告宣伝や研究開発にも注力しています。多彩な商品ラインナップやオプション、保証などが充実し、気に入ったプランを組み合わせていくことで、要望に応じた家づくりが行えます。
総合力型のハウスメーカーは、土地探しから設計、工事などの打ち合わせ時間があまりとれない人や、「安定感」を重視する人向きといえます。
<地元密着型>
本拠地とその周辺のいくつかの都道府県に営業拠点を持つハウスメーカーのことです。地元に精通しているため、家づくりの際に必要な地域の情報などが得やすくなります。
住宅フランチャイズの加盟や大手ハウスメーカーとの提携をしていたり、自社オリジナルの住宅商品開発を行っていたりするなど、最新技術の研究に力を入れているところが多いのが特徴の一つです。
地元密着型のハウスメーカーは、住みたい街など立地条件を最優先に考えている人や、じっくりと家づくりに取り組みたい人に向いています。
<性能重視型>
最近人気が高くなっている「ZEH住宅」をはじめ、高気密高断熱性能や耐震・耐火性能といった高性能住宅建築を得意とするハウスメーカーです。自社オリジナルの工法や構造の開発に力を注いでいることはもちろん、実証実験を行い、住宅性能を数値で「見える化」していることが特徴の一つです。
性能重視型のハウスメーカーは「安心」「安全」を最優先する人に向いています。
<コストパフォーマンス型>
「コストパフォーマンス型」とは、一般的に「ローコスト住宅」といわれる住宅建築に力を入れているハウスメーカーのことです。
ただ価格が安いということではなく、
●プレカットなどを行う自社工場を有している
●材料の仕入れを工夫することで中間マージンをカット
●広告宣伝費をかけすぎない
など、コスト削減のための企業努力を行っているのが特徴です。優れた住宅性能を持つローコストな注文住宅を建てたい、と考えている人に向いています。
<ライフスタイル提案型>
「ライフスタイル提案型」とは、住む人の「暮らし方」を検証し、専門家や有識者に監修を依頼するなど、ライフスタイルを重視した住宅商品開発を行っているハウスメーカーです。ライフスタイルに合わせた多彩なプラン展開が特徴となっています。
子育てをラクにする家づくりや趣味を楽しむための家づくりなど、家を建てる際に「+α」を考える人に向いているハウスメーカーです。