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2023/12/11
暮らし

災害に備えておくべき非常食は何がおすすめ?
種類や選び方、注意点を解説

地震や台風、大雨などの自然災害に備えて準備しておきたいのが非常食です。しかし、何をどのくらい備蓄しておけばよいか、わからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、災害に備えておくべきおすすめの非常食や種類、選び方などをご紹介します。災害はいつ起こるのかわかりませんが、備えあれば憂いなしです。早めに準備しておきましょう。

災害に備えておくべき非常食は何がおすすめ?<br />
種類や選び方、注意点を解説

■非常食の種類

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非常食にはさまざまな種類があります。それぞれの特徴を確認して、ご家庭に合うものを備蓄しておきましょう。

 

◎ご飯類

主食となるご飯類は、お米やパックご飯などがありますが、電気や水道が止まったときのために、そのまま食べられるレトルトパウチタイプを用意しておくと安心です。レトルトパウチタイプは袋に入ったまま食べられるので、食器を用意する必要がなく、余分なゴミが出ません。賞味期限は3〜5年ほどなので、長期保存が可能です。

 

◎パン類

パン類の非常食は缶入りのものが中心ですが、レトルトパウチに入ったものもあります。非常食のパンというと、乾パンのイメージが強いかもしれませんが、最近は、やわらかくてしっとりした食感のものもあります。おいしく食べられるか、試しに食べてみてから備蓄するとよいでしょう。

 

◎麺類

カップ麺やレトルトパウチ入りの麺類があります。お湯を注いで食べるタイプが一般的ですが、開封するだけですぐに食べられる非常食用の麺類もあります。

 

◎缶詰

缶詰は中の空気を抜いて密封し、加熱殺菌しているため、常温でも長期保存が可能です。フタを開けるだけで食べられるものが多いため、備蓄しておくと災害時に便利です。ご飯やパンなど主食になるものや、味付きの肉類・魚類、煮物、フルーツなどバラエティ豊かなので、被災中も毎日異なる食事が食べられます。

 

◎レトルト食品

賞味期限が長く、保存性が高いレトルト食品も非常食に向いています。温めなくてもおいしく食べられるカレーのように、お湯や電子レンジがなくても開封すればすぐに食べられるタイプもあります。

 

◎水

水は生命の維持に欠かせないものなので、必ずストックしておきましょう。飲料水と調理用水として、1人あたり1日3リットル必要とされています。普段から多めにストックし、日常的に飲みながら買い足すようにしていくと賞味期限が切れる心配もありません。保存水と呼ばれるミネラルウォーターもあり、賞味期限は5〜10年で通常のミネラルウォーターの2倍から5倍も長持ちします。


■非常食は最低でも3日分必要

災害が発生してから支援物資が届くまで3日はかかることがあるため、非常食は最低でも3日分は必要です。大規模な災害が発生した場合、スーパーやコンビニで食品が手に入りにくくなり、長期間営業が再開されないこともあります。できれば1週間分×家族の人数の食料を備蓄しておくと安心です。

飲料水は1人あたり1日3リットル必要とされていますが、歯磨きやトイレなど生活用水も必要です。さらに赤ちゃんがいる家庭では粉ミルクの調乳のためにお湯が必要なので、水は多めに備蓄しておきましょう。

大人1人分の1日の目安量は、ご飯類が3食分、缶詰やレトルト食品を2種類ずつ、飲料水3リットルです。非常時はストレスを感じやすいため、食べ慣れたお菓子を準備しておくのもよいでしょう。


■非常食の選び方

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非常食は長期保存できることが大切ですが、被災時の食べやすさなども考慮して選びましょう。非常食の選び方を解説します。

 

<調理が簡単なもの>

災害時はライフラインが寸断されることがあるため、調理にガスや電気が使えない可能性があります。温めたりお湯を使ったりしなくても開封するだけで食べられるものや、水だけで調理できるものなど、簡単に食べられるものを選ぶことが大切です。例えば、缶詰は調理済みなので、フタを開けるだけでそのまま食べられます。レトルトも湯煎せずにそのまま食べられるものがあります。

 

<常温で長期保存可能なもの>

非常食には常温で長期保存可能なものを選びましょう。保存期間が短いと頻繁に交換が必要になるため、手間がかかります。長期保存可能な食品を選べば、賞味期限を確認する頻度を減らせます。

 

<栄養バランスの良いもの>

災害時の食事は炭水化物に偏りがちです。炭水化物はエネルギー源となりますが、栄養バランスを考えた非常食を用意しておかないと、体調不良に陥る可能性があります。

野菜不足になるとビタミンやミネラル、食物繊維が不足しやすいため、日持ちする野菜や野菜ジュースなどを常備しておくとよいでしょう。タンパク質は、肉類や魚介類の缶詰を常備しておくと災害時も摂取できます。

非常食は栄養バランスを考えて備蓄しておきましょう。

 

<食べ慣れたもの>

災害時はストレスにより食欲が低下することがあるため、普段から食べ慣れているものや、好きなものを準備しておくと安心感があります。家族に小さな子どもや高齢者がいる場合は、辛すぎないものや、やわらかいものを選ぶことも大切です。家族の好みやアレルギーなどにも配慮して、みんなが食べられるものを準備しておきましょう

 

<食器に移し替えなくてもいいもの>

断水になると食器を洗えないため、食器に移し替えなくても容器をそのまま食器代わりにできるものが便利です。箸がなくても食べられるように、スプーンが付属された非常食もあります。

 

<容器が処分しやすいもの>

災害時はゴミの回収が止まることもあります。レトルトパウチは折りたたむとコンパクトになるため、ゴミの量を減らせます。


■災害に備えておくべきおすすめの非常食

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ここからは、災害に備えて準備しておきたいおすすめの非常食をご紹介します。

 

◎レトルトのご飯

レトルトパウチのご飯があれば、湯煎で温かいご飯が食べられます。温めなくても食べられるタイプは電気もお湯も必要ないので、災害でライフラインが停止したときのために準備しておくと安心です。リゾットや五目ごはんなど、家族が好きなご飯類をバリエーション豊かに備蓄しておけば、飽きずに食べられるでしょう。

 

◎アルファ米

アルファ米は炊いたご飯を乾燥させたものです。水分が抜けた状態なので、水やお湯を加えると、炊き立てのような食感に戻ります。炊かなくてもご飯になるため、非常食として利用されています。

 

◎缶詰のおかず

肉や魚の缶詰は、被災時に不足しがちなタンパク質を補給できます。フタを開けるだけでおかずになるため、調理に手間がかかりません。家族がおいしく食べられるおかずをバラエティ豊かに備蓄しておきましょう。

 

◎野菜ジュースやフルーツ缶

災害時は野菜が不足しがちなので、長期保存可能な野菜ジュースやフルーツ缶を備えておきましょう。缶詰のフルーツは生のフルーツほどではありませんが、ビタミンやミネラルが含まれます。

 

◎インスタント味噌汁・スープ

寒い冬の災害に備え、インスタント味噌汁やスープを用意しておきましょう。お湯を注ぐだけで食べられる粉末やフリーズドライの味噌汁・スープがあると、体がポカポカと温まります。

 

◎長期保存できるお菓子

お菓子は、不安が高まる被災時にストレスを緩和する効果が期待できます。開封するだけで食べられて、手軽にカロリー補給が可能です。日頃食べ慣れたお菓子で賞味期限が長いものを準備しておきましょう。非常食用として缶に入ったお菓子もあります。


■非常食を管理する際の注意点

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非常食は長期間にわたって保存することになるため、次のことに注意しておきましょう。

 

<ローリングストック法で管理する>

非常食は賞味期限が長いものの、いざ必要になったときに賞味期限切れになっていては困ります。ローリングストック法とは、普段の食品を少し多めに買い置きし、古いものから消費して、消費した分を買い足しておく方法です。

この方法で備蓄食品を用意しておけば、災害用の非常食だけでなく、日常用の食品で災害時に使用できるものも備えておけます。古いものを手前に、買い足したものを奥に保管すれば、効率良く管理できます。

 

<分散して収納する>

非常食や防災グッズを1カ所にまとめて収納すると管理しやすいですが、災害時に取り出せなくなる恐れがあります。そのようなリスクを避けるためにも、非常食は分散して収納するのがおすすめです。


■まとめ

非常食の備蓄はつい先延ばしにしがちですが、大きな災害が起こるとスーパーなどの店頭で食料品が手に入りにくくなります。

普段から災害を意識して生活するのは難しいものですが、ローリングストック法で管理すれば、いざというときに困りません。いつ起こるかわからない災害に備えて、家族の人数や好み、栄養バランスを考えて非常食を備蓄しておきましょう。備えあれば憂いなしです。