TOPICS
トピックス
2024/01/29
暮らし

快適に過ごせる家具配置のコツを解説!
オシャレに見せるにはどうする?

どのような家具をどの場所に配置するかによって、部屋の雰囲気は随分変わってきます。居心地よく過ごせる部屋になれば申し分ありませんが、違和感があったり、過ごしづらく感じたりしたら、家具の配置を見直した方がよいかもしれません。

雑誌やテレビ、SNSなどで目にするおしゃれな部屋に憧れをもったことがある方は多いのではないでしょうか。今回は、少しでもそのようなおしゃれな部屋に近づくため、また、毎日を快適に過ごすための家具配置のコツをご紹介します。

快適に過ごせる家具配置のコツを解説!<br />
オシャレに見せるにはどうする?

■家具を配置する前に

④-2AdobeStock_618985446.jpeg

家具といえば、テーブルやソファ、ベッド、タンスなどの比較的大型のものを指します。そのため一度部屋に配置した後で、再び別の場所に移動させるとなると一苦労です。

家具はとりあえず配置するのではなく、「イメージする」「考える」「確認する」、そして「選ぶ」の過程を経てから配置してみましょう。きっと満足のいく家具配置が完成するでしょう。

 

◎部屋での過ごし方をイメージする

部屋では、誰とどのようなことをしたいか考えてみてください。例えば、リビングルームなら家族みんなが集まってテレビを見たり、ゲームをしたり、おしゃべりしたりできる寛げる場所をイメージする方もいるでしょう。また、読書や宿題をしたり、自由なことをしたりする場所をイメージすることもできます。

ベッドルームなら「リラックスしてゆっくりと体を休ませられるようにしたい」、「一人でパソコンや読書、映画鑑賞もしたい」と考えるかもしれません。部屋での過ごし方が決まれば、その目的に合った必要な家具も明確になってきます。

 

◎お好みの部屋のスタイル(テイスト)は?

部屋をどのようなスタイルにするかによって、選ぶ家具のデザインやカラー、素材などが変わってきます。おしゃれで快適な空間をつくるために、どのスタイルにするか考えてみましょう。例として人気のあるスタイルをご紹介します。

 

<モダンスタイル>

モダンスタイルは、シンプルでスタイリッシュなイメージです。金属やガラスなどを用いた直線的なデザインで、黒や白、グレーといった無彩色が基本のカラーとなります。近代的でおしゃれな空間が広がります。また、現在では、和の素材を混ぜた「和モダン」や天然素材を混ぜた「ナチュラルモダン」なども加わり、種類が豊富な人気のスタイルとなっています。

<北欧スタイル>

天然素材を使ったシンプルなデザインと機能性を合わせた、自然を身近に感じられるようなスタイルです。北欧の厳しい自然の中で、光と暖かさを上手に取り入れて暮らす人々のスタイルが実現されています。穏やかな明るさと木の温もり、香りに包まれた空間が広がります。

<ヴィンテージスタイル>

革素材や木材などを用いて、年代物の雰囲気を家具などに取り入れたスタイルです。ダーク系の色合いが特徴で、落ち着いた大人の雰囲気がある高級感漂う空間がつくられます。本革や無垢材の家具を取り入れれば時を重ねるごとに味わいが増し、その変化を楽しみ続けることができます。

④-3AdobeStock_355988658.jpeg

◎部屋の間取りを確認する

部屋の間取りをきちんと把握しておきましょう。家具の配置には間取りの確認が必要不可欠です。お気に入りの家具が配置できなかったという取り返しのつかない事態に陥らないように、細かく確認しておくことが重要です。

 

<部屋の広さ>

部屋の広さを測っておきます。背の高さのある家具などを置く予定ならば、天井の高さも測ります。天井に梁(はり)などがあり、低くなっている箇所があれば、注意書きのメモを取っておきましょう。

<窓とドアの位置や大きさ>

家具を設置することで窓やドアがふさがれることがないように、窓やドア自体の寸法とその周辺も測りましょう。コンセントや照明などのスイッチの位置も確認します。また、大きな家具を部屋の中に運び込むための搬入経路を確認しておく必要があります。


■家具を配置する際のポイント

快適でおしゃれな空間をつくるためには、いくつかのポイントがあります。ポイントを押さえて理想の空間を完成させましょう。

 

◎動線を確保する

動線とは、人が自然に動くときに通るスペースのことです。この動線を意識せずに家具を配置すると、機能性や居住性が低下し、毎日なんとなくイライラがたまる恐れがあるかもしれません。心地よい日常を過ごすためには、動線を確保することは重要です。

 

<ダイニングルーム>

食事の準備をするときは、キッチンとダイニングテーブルを何度も行き来することがあります。そのため、家具で動線を妨げないようにしないと、動きと時間に無駄が出る恐れがあります。手早くスムーズに食事の支度や片付けができるように、移動距離はできるだけ減らし、余計なものを置かないことを重視して家具を配置してください。

ダイニングテーブルの椅子に座った際には、後ろに人が通れるスペースを確保しましょう。もしスペースがない場合は、人が動くたびに椅子を引いたり立ったりしないといけなくなるため、煩わしく感じるでしょう。

<リビングルーム>

家族が寛ぎながら、さまざまなことをして過ごすリビングは、人が行き交う場所でもあります。また、お客様を招く場合もあるため、取り分けおしゃれを意識して家具を配置したいところです。但し、スムーズな導線の確保をせずに、おしゃれな家具をあれこれと買いそろえてしまうと、リビングは過ごしやすい空間ではなくなってしまうことにもなり兼ねません。

最初は小さめの家具を選び、しかも必要最低限の家具だけに絞った方が、圧迫感のないゆとりのあるおしゃれな空間が出来上がります。

<ベッドルーム(寝室)>

ベッドルームはほかの部屋よりも人の行き来が少ないため、動線は控えめにすることができます。但し、家具などを置きすぎてしまうと窮屈な部屋になってしまいます。ベッドルームが癒しの空間であるためには、必要な家具だけを配置し、ゆとりをもたせることがポイントです。

ベッドを左右どちらかに壁付けする場合は、ぴったりと壁に寄せたいところです。しかし、シーツの交換やベッドを整える時に壁側にも動線が必要となります。作業ができるだけのスペースはつくっておいてください。

④-4AdobeStock_697819006.jpeg

◎空間に余裕をもたせる

生活をしているとどうしても物が増えていきます。部屋の広さは限られているため、次第に狭く窮屈に感じられるようになるかもしれません。まずは、小さめの家具を配置することで空間に余裕をもたせましょう。特に、リビングやベッドルームは、空間に余裕をもたせた家具の配置によりおしゃれ感が増します。壁や床を見せることで、配置した家具がより引き立ちます。また、落ち着いた寛げる雰囲気もつくり出してくれるでしょう。

最近では、コンパクトに折りたためたり、収納できたりするダイニングテーブルも人気があります。空間を有効活用しようというアイデアが広がっています。

 

◎窓をふさがない

差し込む自然光で朝は気持ちよく目覚めたいものです。窓を家具で遮ってしまうと、暗く狭い印象を与えてしまいます。窓は結露ができやすいため、その周辺はカビが生えやすくなってしまいます。もし窓の前に家具を配置したい場合は、光を遮らないように背の低い家具にしてください。さらにカビ対策として、窓と家具の間に少なくとも10cm程度は隙間をつくり、家具を配置しましょう。

 

◎ドアの開閉の邪魔にならないように

部屋のドアの開け閉めが確実にできるように、ドア付近には家具などは配置しないようにしましょう。引き戸タイプや引き出しがある収納家具も、扉や引き出しがしっかりと開いて不自由なく物を出し入れできる空間があるか確認して配置してください。

 

◎部屋を広くおしゃれに見せる工夫をする

少しでも部屋が広くておしゃれに感じられると、毎日の生活にも潤いが出てくることでしょう。部屋を少しでも広くおしゃれに見せるためのコツをご紹介します。

 

<フォーカルポイントをつくる>

「フォーカルポイント」とは、部屋の中で視線を集める場所のことです。部屋のドアと対角線上の一番奥に、おしゃれな絵画やスタンドライトなどのインテリアグッズ、観葉植物を置いてみましょう。フォーカルポイントに自然と目が行くため、奥行きとおしゃれさを感じながら過ごせます。

<遠近法を使う>

家具は背の低いものを設置した方が、部屋の圧迫感が軽減され広く感じられます。しかし、背の高い家具も配置したいときは遠近法を使いましょう。部屋のドアを開けた手前側に背の高い家具を配置し、背の低い家具を奥側に配置することで部屋を広く見せることができます。


■家具の安全対策

毎日の生活を豊かにしてくれる家具が、決して危険なものになることがないよう安全対策を十分取りましょう。

 

◎防災対策

家具は災害時に倒れてくる危険性があるため、タンスや棚などの大型の家具を配置する際は、家具と天井をポール式器具で固定するか、L型金具で壁に固定します。L型金具で壁にネジで固定する方が効果は高まります。見た目が気になる場合は、固定した部分におしゃれなデザインの目隠し布をかけたり、フェイクグリーン(人工の植物)や造花を飾ったりしてみてはいかがでしょうか。

ガラス面がある場合は、ガラス飛散防止フィルムを貼っておきましょう。開き戸には飛び出し防止器具を取り付けて中身の飛び出しを防ぎましょう。また、避難経路を確保するため家具の配置場所と向きを工夫してください。ドアがふさがってしまわないようドア付近には家具の配置は避け、配置したとしてもドア側に倒れない向きにします。

【参考】東京消防庁「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック 」

 

◎子どもの安全確保

子ども部屋にはできるだけ家具を置かないようにします。家具を配置する場合は、背の低い家具にして固定させます。また、窓からの転落事故を防ぐために、窓の近くには家具などを置かないようにしましょう。


■まとめ

④-5AdobeStock_387707594.jpeg

家具を配置する際は、事前にそれぞれの部屋と家具の利用目的を考え、間取りも確認した上で家具を選ぶことが大切です。いつも快適に過ごすために動線を確保することも重視してください。

例えおしゃれな家具であっても、部屋に家具が多いとレイアウトの自由度が減り、窮屈な雰囲気の部屋になってしまいます。空間に余裕をもたせる家具配置を心掛けることが、快適でおしゃれな部屋をつくるポイントです。