家の建築費用を比較する際、その目安の一つとされているのが坪単価です。この坪単価の意味と、坪単価を比較する上でのポイントについて解説します。
【坪単価とは?】
坪単価とは、家を建てる際の1坪あたりにかかる建築費用のことです。「坪」とは、日本で昔から使われている面積の単位の一つで、1坪はおよそ3.3平方メートル、2畳サイズをひと回り大きくしたくらいの広さ*だと考えればわかりやすくなります。
坪単価の計算方法は、建物の建築費用を建物全体の床面積で割ると算出できます。例えば、床面積が165平方メートルで、建築費用が3,000万円の家を建てたとします。165平方メートル≒50坪なので、3,000万円÷50坪=60万円となります。
*畳は関東で使われる江戸間サイズ(880×1,760㎜)の場合。
【坪単価の費用相場】
国土交通省の2022年度「建築着工統計調査」によると、新築一戸建ての1平方メートルあたりの工事費予定額の平均値は、20万円となっています。これを坪単価に換算すると、20万円×3.3平方メートル≒66万円です。
2022年度「フラット35利用者調査」によると、注文住宅の場合、全国平均で建築費用が3,715.2万円、建築面積が122.8平方メートルとなっています。122.8平方メートル÷3.3≒37.2坪、3715.2万円÷37.2坪≒99.9万円です。
このことから、坪単価は66万円~100万円が目安としての相場といえます。坪単価の計算方法には、明確な決まりが存在しません。坪単価は、あくまでも目安と考える方がよいでしょう。
【参照】
建築着工統計調査 住宅着工統計 年度次 2022年度 | 国土交通省
【坪単価に含まれる費用】
坪単価は、建築費用を床面積で割って算出します。一般的に、建物の建築費用である「本体価格」を延床面積で割って計算されるため、坪単価に含まれる費用は「本体価格」のみです。しかし、なかには「本体価格」に「付帯工事」と呼ばれる費用を含めて坪単価を計算している会社もあります。この場合は、水道やガスの配管工事、電気工事、土地の調査費や改良工事、外構工事の費用なども坪単価に含まれます。