家の中の掃除をする際、まずは、普段はほとんど使っていない不要なモノを処分しましょう。例えば、1年以上使っていないモノや壊れたり割れたり破損しているモノ、賞味期限切れの食品、サイズが合わなくなった衣類、履かなくなってしまった靴などは、積極的に処分しましょう。また、古くなり硬くなったタオルは、収納スペースがいっぱいになった場合は、必要な枚数を決めましょう。その枚数を超えたときは、掃除用に回すと効率的にタオルの有効活用ができます。
掃除の手順を解説。
ポイントをおさえて効率的に
掃除をしよう!
日々の掃除は、暮らしの中では欠かせません。ところが、意外に効率的な掃除を知らないという方も少なくありません。ここでは、掃除をするときにあると便利なグッズや、効率的な掃除の手順、場所別に「日々の掃除」と「しっかり掃除」の方法を解説します。
■掃除の前に不要なモノを整理しよう
■掃除のとき、あると便利な掃除グッズ
ここでは、掃除のときにあると便利な掃除グッズを紹介します。
<ハンディモップ、掃除機>
ハンディモップは、ホコリが取れやすい掃除グッズで、高い場所にも使いやすくて便利です。掃除機は、細かいホコリやゴミを簡単に吸うことができます。
<布巾やマイクロファイバークロス>
布巾は、水拭きなど拭き掃除の際に使用します。マイクロファイバークロスは、手あかが気になる鏡の仕上げなどにも便利に使えます。
<掃除シート、フローリングワイパー>
掃除シートは、壁や床などの汚れを落とすことができて便利です。床の雑巾がけがつらいという方は、フローリングワイパーがあると、立った状態でも床拭きができます。
<スポンジ、ブラシ>
スポンジは、水回りの掃除で使用する機会が多い掃除グッズで、水回りの掃除の際は、用意しておくと便利です。ブラシは、小さな溝などに詰った細かい汚れを落とす際に便利に使えます。新たにブラシを買わなくても、使い古しの歯ブラシでも代用可能です。
<スプレーボトル>
スプレーボトルは、クエン酸や重曹を水で割って使う際にあると便利な掃除グッズです。
■効率的な掃除
家の掃除は、手当たり次第に行うのではなく効率的に行うのがポイントです。ここでは効率的な掃除の仕方を紹介していきます。
【「上から下」と「奥から手前」を覚えておこう】
ホコリをはらう際は、高い場所から始めていきましょう。手を伸ばして届く高さからホコリを落としていき、その後テーブルなどの高さ、最終的に床に落ちたホコリやゴミを集めることで、ムダな動きがなくなり効率的な掃除ができます。
次に、拭き掃除です。拭き掃除は汚れている箇所をやみくもに拭いていくのではなく、部屋の奥から手前に、家全体を掃除する場合は、一番奥の部屋から玄関へと掃除をしていくとよいでしょう。掃除機をかける際も、奥から手前の順で行うと効率的です。
【壁や窓の拭き掃除は「下から上」に】
壁や窓といった縦の動きの掃除は、洗剤を使用する場合は液だれ跡が残らないように、「下から上」に掃除をしていきます。壁や窓の掃除は、ホコリはらいとは逆と覚えておきましょう。
【ホコリをはらってから水掃除をする】
汚れていたら、とにかく水拭きというイメージがありますが、ホコリが物の表面を覆っていることがあります。ホコリは水を含むと固まってしまうため、汚れが落としづらくなってしまいます。そのため、最初にホコリをはらってから、水拭きをするようにしましょう。
【拭き掃除は軽い汚れから】
例えば、トイレの便器が汚れている場合、掃除シートを使って汚れがひどい箇所から掃除を始めると、掃除シートに汚れが付き、付いた汚れをさらに広げてしまうことがあります。拭き掃除は、汚れの軽い箇所から行っていくとよいでしょう。
■場所別!掃除方法
ここでは、家の中の場所別に、「日々の掃除」と「しっかり掃除」の方法に分けて紹介します。
<キッチン>
キッチンは、料理の頻度によって汚れにも差が出る場所です。コンロや水回りは特に意識したい箇所です。
●日々の掃除
キッチンで汚れやすいのは、コンロ部分とシンクでしょう。コンロは、使った後にすぐに汚れを落とすだけで、頑固なこびりつき汚れとなるのを防ぐことができます。
シンクは、食器洗い後、スポンジと中性洗剤で汚れを落としましょう。汚れを落としたら、シンクについた水分を乾いた布巾で拭き取ります。これを行うことで、水垢やカビの発生を防げます。
●しっかり掃除
水栓部分のハンドルの裏側は、使い古しのストッキングを使って、左右に動かすだけできれいになります。つなぎ目部分は、不要なプラスチックのカードを使うことで、落としづらい箇所もきれいに落とすことができるでしょう。
コンロの頑固な汚れは、重曹水(ぬるま湯100mlに重曹小さじ1杯)を吹きかけ、キッチンペーパーでふたをします。15分程度そのまま放置したらペーパーを取り除き、あとはきれいになるまで水拭きして完了です。
<トイレ>
トイレは毎日入る場所です。まずは「日々の掃除」と「しっかり掃除」を紹介します。
●日々の掃除
トイレの掃除は、汚れを溜めないことがポイントです。便器は、こまめにトイレ用洗剤とブラシで掃除をしましょう。汚れがこびりつくのを防げるため、掃除が楽に行えます。便座や便器の外側の汚れは、掃除シートを使って拭いていきます。
●しっかり掃除
壁も汚れています。掃除シートを使い、壁を拭いていきましょう。その後、床も掃除シートなどで拭いていきます。便器と床の境目もしっかり拭きましょう。
最近は、ウォシュレット付きのトイレを使用しているお宅も多いですが、ノズルの掃除は繊細な箇所なので、使い古した歯ブラシでそっと擦りながら汚れを落とすのがおすすめです。床掃除は、クエン酸スプレーを作り、床を拭いていくと尿汚れもきれいになるでしょう。また、トイレの床には極力モノを置かないことで掃除もしやすくなります。
<リビング>
リビングは毎日くつろぐ場所なので、モノも集まりやすく汚れやホコリが気になる場所です。
●日々の掃除
日頃から床にモノを置かない生活を送ることで、掃除機がかけやすくなります。ハンディモップがあるとホコリを落としやすく便利です。最近は水拭きができるお掃除ロボットもあります。
●しっかり掃除
床や壁の掃除は、「効率的な掃除」を参考にして行ってください。照明のスイッチやコンセント周り、ドアノブなどは、日々の掃除ではつい忘れがちです。しっかり掃除では、これらの箇所も忘れずに掃除をしましょう。ホコリや手あかがついている場合は、ホコリを落としたら、ウェットシートで拭けばきれいになります。
<お風呂場>
●日々の掃除
入浴後、スポンジとお風呂用洗剤を使い、汚れを落として流しておきます。壁や床部分にはシャンプーの泡などが残っています。最後にお風呂を出る人が、シャワーで洗い流すとよいでしょう。鏡は、スクイジーで水切りを行うことで水跡を防ぐことができます。排水溝の髪の毛も溜まるとぬめりやニオイ、カビの発生の原因になりやすいので、お風呂を出る際に捨てましょう。最近は、排水溝シールも売られていますので、便利グッズを活用すれば、より面倒な行為から解放されます。
●しっかり掃除
お風呂では、カビ、水垢、石鹸カス、皮脂汚れが気になります。石鹸カスや水垢にはクエン酸がおすすめです。軽い汚れならクエン酸水(水100mlにクエン酸小さじ1/2)を吹きかけスポンジでこすります。汚れがひどい場合は、気になる箇所にスプレーを吹きかけてキッチンペーパーをあて、さらにクエン酸水を吹きかけたらラップでふたをします。約1時間放置し、あとはシャワーで洗い流して完了です。カビや皮脂汚れには重曹を使うとよいでしょう。軽い汚れなら重曹を直接ふりかけ、円を描くように擦れば汚れが落ちます。汚れがひどい場合は、重曹3:水1の割合でペーストを作ります。気になる箇所にペーストをぬり、ラップをかけて約30分放置します。あとは水で流せば完了です。
<洗面台>
次は、洗面台の「日々の掃除」と「しっかり掃除」を紹介します。
●日々の掃除
洗面所では髪を乾かすこともあり、髪の毛が落ちやすい場所です。洗面台や床に髪の毛やホコリが落ちた場合は、床には掃除機をかけ、洗面台についた髪の毛も捨てるよう心掛けましょう。また、水垢や石鹸カスがこびりつく前に、スポンジやアクリルたわしでサッと洗い、水分を拭き取ることで水垢の発生を防ぐことができます。スポンジや拭きタオルを常備しておくと負担なく掃除が行えます。
●しっかり掃除
蛇口は、クエン酸水(水100mlにクエン酸小さじ1/2)を吹きかけ、ラップを巻いて5分以上放置しておくことで汚れが落ちやすくなります。洗面ボウルも、クエン酸水をスプレーしてスポンジで汚れを落としていきます。鏡は、クエン酸スプレーを鏡全体にスプレーし、15分程度放置しておきます。細かい箇所は使い古しの歯ブラシを使い、汚れを落としましょう。最後に水拭きをし、マイクロファイバーで拭くことでピカピカになります。
■きれいな部屋を維持することも心掛けよう
掃除をしてきれいな状態にしておくことも大切ですが、掃除がしやすくなるように、日頃からきれいな部屋を維持することを心掛けることも大切です。
◎日々の片付けで掃除しやすい空間に
日々の掃除では、掃除機をかけたりホコリをはらう際に、部屋の中が散らかっていると、モノをどかしながら掃除をしなければなりません。使ったモノは元に戻し、床にはモノを置かないというルールを決めて、掃除がしやすくなるような室内空間を維持するように心掛けましょう。掃除時間の短縮にもつながります。
■まとめ
ついつい日々の掃除を怠ると、部屋にはホコリや汚れが溜まり、掃除が大変になってしまいます。掃除の基本を知って効率的な掃除を行い、日々の簡単な掃除を心掛けることで、生活空間の様々な場所の頑固な汚れを防ぐことができます。季節の変わり目や年末の大掃除の負担も軽くできるので、ぜひ試してみてください。