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2024/06/10
暮らし

夏場の冷房の設定温度は?
節電による省エネや快適に過ごすコツを解説

毎年のように、記録的な猛暑日が観測されるようになった日本の夏。エアコンは、快適な生活のためにも健康のためにも、もはや欠かせない必需品となっています。しかし、高騰する電気代や異常気象への懸念から環境保護のことを考えて、できることならエアコンの使用は控えめにしたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

今回は、エアコンの節電につながる上手な使い方や、エアコンとともに快適に夏を過ごすためのポイント、エアコンの設定温度についてご紹介します。

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節電による省エネや快適に過ごすコツを解説

■夏場のエアコンの適切な設定温度は?

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エアコンで部屋を冷やし過ぎたり、温度を高めにし過ぎると、血行不良や熱中症などの不安がでてきます。健康と省エネのための、夏のエアコンの適切な設定温度について解説します。

 

【一般的な推奨設定温度】

夏にエアコンを使用する際、温度は何℃に設定されていますか?

多くの方は、大体28℃前後に設定されているのではないでしょうか。工夫をしながら暑い夏でも快適に過ごすために、環境省が「クールビズ」の取り組みを呼びかけています。そのクールビズの一環として提案されている「夏の冷房時は28℃を目安に」、という文言を見たり聞いたりしたことがあるかもしれません。

しかし、この「28℃」はエアコンの設定温度を表すものではなく、実は、室内温度(室温)のことを指しています。エアコンの設定温度を28℃にすると室温も28℃になると思ってしまいますが、部屋の環境や人数などによって、実際の室温とは違いが出てくる場合もあります。いつもエアコンを28℃に設定していても、今日は少し暑く感じる、別の日は肌寒く感じた、などという経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。

人にも地球にも優しい室温として28℃が推奨されています。しかし、エアコンの設定温度としての28℃は、あくまでも目安になります。

【参考】環境省「クールビズ/COOLBIZ|COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。」

 

【室温に注目して快適な環境づくりを】

室温を確認するために、温湿度計の設置をおすすめします。エアコンの設定温度を28℃にして、温度計も28℃を指しているようならば、目安となる適正温度が保たれているといえます。ところが、日当たりがよく、西日が入る、断熱性能が乏しいなどの部屋の状況や、湿度や外気温が高いことなどが影響して、エアコンを28℃に設定しても室内が快適な環境になるとは限りません。体感温度にも個人差があるため、冷やし過ぎず暑さを我慢し過ぎることのない範囲で、エアコンの温度を上げたり下げたりしてその都度調節しましょう

近年では猛暑日が続いたり、危険な暑さを記録したりと相当暑い夏になっています。外気温と室温に大きく差ができてしまうと、熱中症になりやすく体調を崩してしまう恐れがあります。その場合には、室温28℃にこだわることなく、適宜エアコンの温度を調節して快適な環境を作るよう心がけてください。


■省エネで節電しながら快適に過ごすコツ

エアコンの設定温度を下げ過ぎることなく、体感温度を下げる方法をご紹介します。これによって、体の冷やし過ぎや熱中症などの体調不良を防ぎます。

【衣類を工夫して体感温度を下げる】

同じ部屋にいても、人によって体感温度は異なるものです。寒さや暑さを感じたら衣類で調節しましょう。暑く感じる場合は、薄手や通気性のよい素材の衣類を身に付けましょう。清涼素材や吸汗速乾性に優れたシャツやポロシャツなどを上手に着こなして、自分にとって心地よい服装で室内環境に合わせましょう。

 

【一つの部屋で効率的に家族団らん】

それぞれの部屋でエアコンを稼働させるよりは、リビングなど一つの部屋で1台のエアコンのみを使用する方が、省エネで電気代の節約につながります。また、高齢の方や小さなお子さんは体温調節がうまくできないため、家族が近くで見守ってあげる必要があります。近くにいると、ちょっとした変化にも気づきやすいものです。できる範囲で、夏は一つの部屋で家族団らんを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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【扇風機やサーキュレーターを併用する】

冷たい空気は下へ、暖かい空気は上にたまります。そのため、冷房をつけただけでは温度のムラができてしまい、冷房効率もあまり良いとは言えません。そこで、扇風機やサーキュレーターを回し、室内の空気を循環させましょう。その際、エアコンの風向きを上方向か水平方向に設定して、エアコンからの冷気が上から下に向かうようにするのがポイントです。

肌に風を感じると、心地よく体感温度も下がります。暑いとついエアコンの設定温度を下げたくなりますが、設定温度を1℃下げるよりもエアコンの風量を強くする方が、電気代の節約になります。うまく風を使って、設定温度を下げることなく体感温度を下げましょう。

 

【除湿運転で湿度を下げる】

温度だけでなく、湿度を調節することでも快適さが増します。同じ室温でも湿度が高いと暑く感じ、湿度が低いと寒く感じます。梅雨の時期はもちろん、夏も湿度が高く蒸し暑い日が続きます。湿度が高いと洗濯物が乾きにくいように、人も汗が蒸発しにくくなり体に熱がこもりやすくなってしまうのです。

冷房を使用して室温を28℃に設定していても、湿度が高い日は体がだるく、不快に感じる方も多いのではないでしょうか。そのような場合には、エアコンの除湿機能や除湿機を使って湿度を下げてみましょう。おすすめは湿度55~65です。湿度を60%前後まで下げることでずいぶん涼しく感じ、さらりとした快適さも得られます。

【参考】環境省「デコ活 温度以外にも快適要素が!」

 

【エアコンの運転モードを自動運転にする】

冷房を使う際、自動運転にすると効率よく部屋を冷やして、さらに節電も期待できます。自動運転では、まず短時間で部屋を冷やすためにフルパワーで稼働し、その後は弱運転に切り替わって室温を維持してくれます。

勢いよくエアコンが稼働していると、電気を多く消費しているように感じて弱運転に切り替えたくなるかもしれませんが、最初から弱めの稼働だといつまでたっても設定温度に達しません。結果的には、長時間に渡り必要以上の電気を使ってしまうことになります。設定温度に達してしまえば、その後は少ない電気で快適な室内環境を維持してくれます。

 

【冷やした空気を部屋から逃がさない!】

適温に設定された快適な部屋から冷たい空気を逃がさないように、窓はしっかりと閉め、ドアも開けたらきちんと閉めましょう。基本的なことですが、隙間から暖かい空気が入ってきてしまうと空気のムラができて、再びエアコンが頑張って動き始めてしまいます。

 

【カーテンや遮熱シートで熱の侵入を防ぐ】

部屋の温度が上がるのを防ぎ、できるだけ省エネで部屋を冷やすためには、外からの熱を遮断する必要があります。特に、熱は窓から入ってくる割合が高いので、窓の遮熱対策を行うことが重要です。

室内ではカーテンやブラインド、断熱シートなどを使い、日差しを遮り、熱の侵入を防ぎましょう。外出する際もカーテンなどを閉めておくと、室温の上昇を抑えることができます。

室内での対策よりもさらに効果的なのは、室外での遮熱対策です。窓の外側に緑のカーテンやすだれ、よしず、日よけテントなどを設置すると、外側でかなりの熱を遮ることができます。

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【こまめにエアコンの掃除をする】

エアコンのフィルターにホコリがたまると、空気が通りづらくなり冷却機能が低下してしまいます。そのため、余計に電力を消費してしまうことになります。また、嫌な臭いとカビを発生させる原因にもなるため、フィルターのホコリはこまめに取り除きましょう。

フィルターの掃除は、2週間に1回、フィルターのホコリを掃除機で吸い取るか、水洗いをします。水洗いしたら、十分に陰干しして乾かしてから元の場所にセットしてください。掃除をする目安の間隔や掃除の方法は、エアコンの取扱説明書などをよく確認してください。

 

【室外機も忘れずに】

室外機は、部屋の中の熱を外に放出する役割をもっています。そのため、室外機の周りに物を置いたりカバーで覆ったりしてしまうと、熱風を再び吸い込んでしまい冷房効果を弱めてしまいます。そのため、無駄な電力を使ってしまうことになります。室外機の周辺はすっきりさせて、風通しをよくしましょう。周りに落ち葉やゴミがたまっていないかもチェックして取り除きましょう。

室外機は直射日光にさらされると、高温になり冷房の効率が悪くなります。吹き出し口を塞がないように、よしずを立てかけたり、植木やすだれなどで日陰を作りましょう。こうすることで室外機の負担が軽減され、余計な電力も抑えられます。

 

【10年以上経つエアコンは買い替えを検討してみる】

年々、エアコンの性能も省エネ性能も大幅に向上しています。10年以上前のエアコンと最新のエアコンでは、快適性にも省エネ性にも大きな差があります。当然、最新のエアコンは省エネ効果が高く、電気代の節約にもつながります

資源エネルギー庁によると、家庭における家電製品の1日での電力消費の割合が、夏の時期ではエアコンが最も多くて全体の3割以上も占めているとのことです。省エネや節電を考える際には、エアコンの省エネが大きなカギとなってきます。

省エネのエアコンに買い替えることが、家庭での省エネにつながります。10年以上使っているエアコンならば、省エネ型の新しいエアコンに買い替えることも検討してみてはいかがでしょうか。

【参考】経済産業省 資源エネルギー庁「エネルギー政策について 家庭でできる省エネ」


■節電しながら、涼しく快適に過ごせる部屋で夏を楽しもう

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夏場は、室温28℃を目安としてエアコンを使用することを環境省は推奨しています。これは、人と地球の健康を促進する上での一つの目安です。気温が高い日は、エアコンの温度をもう少し下げるなど柔軟な対応を取りながら、常に適正な室温をキープし、快適に過ごすことが何よりも大切です。

近年では朝から夜まで高温状態が続くことが多くなり、寝る時も上手にエアコンを活用する必要があります。夜ぐっすり寝ることが熱中症の対策にもなります。適切にエアコンを使用しながら、扇風機を併用したり、湿度調節をしたり、遮熱アイテムを活用したりと工夫して、体感温度を心地よい状態に持っていけるようにコントロールしてみましょう。そして、無理のない範囲で省エネを心がけながら、体に配慮して、暑すぎる夏にも負けずに楽しく快適に過ごしましょう。