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2024/08/11
住まい

新築住宅に火災保険が
必要な理由。
加入のタイミング、選ぶポイント、加入方法などを解説!

新築住宅において、火災保険への加入は新生活のための必要事項の一つといえます。ここでは、火災保険とはどういう保険であるのか、そして、新築住宅に火災保険がなぜ必要なのかを解説します。そのほか、火災保険の加入のタイミングや選び方のポイント、加入までの流れについても紹介しますのでぜひ参考にしてください。

新築住宅に火災保険が<br />
必要な理由。<br />
加入のタイミング、選ぶポイント、加入方法などを解説!

■火災保険とは

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火災保険とは、万が一の火災や自然災害などの不測の事態によって、建物や家財に損害が生じた際にその損害を補償してくれる保険のことです。火災保険では、主に対象となる建物と家財の損害額が契約内容に沿って補償されます。

 

【火災保険の補償範囲とは?】

火災保険の補償範囲とは、保険によってどこまで補償をしてもらえるのか、という範囲のことです。契約する保険によって、補償してもらえる内容は異なりますが、火災だけでなく、台風や落雷などの自然災害、水漏れやガス漏れによる被害や盗難に伴う損傷なども補償されます。しかし、火災保険では、地震による津波や延焼火災などは補償の対象外となります。

 

【火災保険の主な補償範囲】

火災保険の主な補償範囲は以下の通りです。

<火災>

自宅からの失火だけでなく、隣家からのもらい火や放火の場合も損害が補償されます。

<破損・爆発>

ガス漏れなどによる破裂や爆発で建物や家財が破損した場合に補償されます。

<落雷>

落雷による被害が補償されます。建物の破損だけでなく、保険内容によっては、落雷時にコンセントに接続していたことで破損したパソコンの修理費用も補償されます。

<雪災・風災・雹(ひょう)災>

大雪や吹雪、竜巻や強風、雹によって発生した損害が補償されます。

<水災>

台風による豪雨や洪水により発生した損害が補償されます。建物が洪水で流された場合も保険金が支払われますが、津波は対象外です。

<漏水>

給排水設備のトラブルで起こる水漏れによる損害が補償されます。ただし、経年劣化によるものや破損部位を放置していたもの、修理などの作業上の過失などは補償されない場合もあります。

<建物外部からの物体の落下・飛来・衝突>

外部からの自動車などの衝突、飛込による建物の損害が補償されます。外から野球ボールやサッカーボールが飛び込んできて、窓ガラスが割れた場合にも支払われます。

<騒擾(そうじょう)>

騒擾とは、多くの人の集団行動によって、数世帯以上に被害が生じる状態のことです。火災保険では、騒擾による建物や家財に損害が生じた際に補償されます。

<盗難>

盗難による被害が補償されます。契約内容によって異なりますが、盗難の際に生じた窓ガラスや鍵などの建物破損のほか、盗まれた現金や駐輪場に止めてあった自転車などが対象となる場合もあります。

<その他の破損・汚損>

トラブルによって発生した建物や家財の破損や汚損が対象となります。ただし、破損があっても、機能に支障がない場合は対象外です。

 

【火災保険は、「建物」と「家財」でそれぞれ加入が必要】

火災保険では、「建物」と「家財」が対象となります。火災保険で補償を受けるためには、それぞれ加入が必要です。

<建物>

建物本体だけでなく、建物に付随している不動産(動かすことができないもの)が補償対象です。不動産には、門塀や物置、車庫などが含まれます。

<家財>

建物内にある家具やソファー、テレビやパソコンなどの家電製品などが補償対象です。

【火災保険には、基本の補償と追加できる補償とがある】

火災保険は、基本となる補償のほか、基本の補償に含まれていない補償を追加できます。これを「特約保険」といいます。地震保険は「特約保険」の一つで、火災保険では対象外となる地震による火災や津波による被害が補償されます。必要に応じて「特約保険」を追加することで、より手厚い補償が受けられます。

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■新築住宅に火災保険加入が必要な理由

火災保険は、万が一の備えとして加入しておくことで、不測の事態が発生した際の経済的負担を軽減できます。ここでは、新築住宅で火災保険加入が必要な理由について解説します。

 

【火災だけでなく、さまざまなリスクに備えられるため】

火災保険は、火事だけでなく、自然災害や盗難の際の損害など幅広い補償が受けられます。一つ一つは少額の被害であったとしても、積み重なると経済的な負担が大きくなります。さまざまなリスクに備えるためには、火災保険への加入が必要です

 

【住宅ローンの借入時には火災保険の加入が条件になることもあるため】

新築住宅を建築、あるいは購入する際には、多くの人が住宅ローンを利用します。しかし、ほとんどの金融機関では、住宅ローンの融資には火災保険加入が必須条件の一つとなっています。新築住宅を建築、または購入の際に住宅ローンを利用するためには、火災保険への加入が必要です。

 

【住宅ローンの残債が多いほど火災保険は重要になるため】

万が一の不測の事態は、いつ、どのように起こるのか予測ができません。例えば、建てたばかりの家が隣家からのもらい火で被害が出た場合、出火元である隣家に損害賠償請求ができないケースがほとんどです。そのため、建物の修繕などを行うと、その費用を自腹で支払うことになり、経済的な負担がかかります。

住宅ローンの残債が多いほど、支払わなければならない金額が増えることになるため、新築住宅では、火災保険に加入しておくことが重要です。


■新築住宅の火災保険の選び方のポイントと注意点

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ここでは、新築住宅の火災保険の選び方のポイントと注意点を解説します。

 

【新築住宅の火災保険の選び方のポイント】

火災保険の選び方のポイントは、以下の通りです。

 

① 補償の範囲と金額で保険料が変わる

火災保険は、「どこまで補償対象とするのか」「何かあった時に支払われる保険金額をいくらに設定するのか」などの補償内容によって保険料が変わります。そして、補償範囲や金額などの補償内容を充実させるほど、保険料は高くなります。

② ハザードマップを確認して補償内容を検討する

火災保険の保険料は、リスクに応じて変動します。例えば、台風被害が多い地域では、水害や風害に関する保険料が高くなる傾向があります。しかし、発生の可能性が高いリスクに対する補償を充実させておけば、万が一の自然災害の際にも安心です。

火災保険を検討する際には、建物の所在地のハザードマップを確認し、自然災害のリスクを確認してから補償内容を検討するようにしましょう。

【参照】ハザードマップポータルサイト|国土交通省

③ 保険期間や支払方法で保険料が抑えられる

火災保険の保険期間は、1年から最長5年までの契約が可能です。保険期間が長期になるほど割引率が高くなり、保険料が安くなります。また、保険料の支払方法には「一括払い」「年払い」「月払い」があります。保険料の全額を一回で支払う「一括払い」が最も割引率が高く、次いで1年ごとの「年払い」、毎月支払う「月払い」と割引率が低くなります。

そのため、同じ保険内容でも「5年契約・一括払い」にすると、保険料の総支払額が一番安くなります。

④ 複数の保険会社を比較検討する

火災保険の保険内容は、保険商品により異なります。火災保険を検討する際には、複数の保険会社を比較検討するようにしましょう。インターネットの保険比較サイトなどを利用するのも一つの方法です。

 

【火災保険を検討する時の注意点】

火災保険を検討する時の注意点を解説します。

 

●土地は保険対象に含まれない

火災保険は「建物」と「家財」が補償対象で、土地付きの戸建住宅でも、土地は保険対象に含まれません。新築住宅で火災保険の加入を検討する際には、土地代を除いた建物本体の価格をもとに、補償金額を考えるようにしましょう。

●新築住宅の保険金額は、再調達価額で過不足なく設定すること

火災保険の保険金額は、再調達価格で設定するのが一般的です。再調達価格とは、その建物と同等の建物を建てる際にかかる費用のことで、新築住宅の場合は、建築費などがそのまま再調達価格となります。再調達価格で過不足なく設定しておくと経済的な負担が軽減します。

●建物の構造級別によって保険料は異なる

火災保険では、建物の構造級別が保険料を決める重要な要素です。住宅では建物の材質や耐火性能によって構造級別が決まり、保険料の割引率が変わります。これまで、割引対象であるはずの構造であるにもかかわらず、割引が適用されていない保険料が徴収されているケースが多く発生し、保険料の過払いが問題になったことがありました。

新築住宅で火災保険の加入を検討する際には、建物書類や施工を依頼したハウスメーカーや工務店に事前に確認をしておくと、見積もりを依頼する時にも役立ちます。


■新築住宅における火災保険加入のタイミング

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新築住宅における火災保険の加入のタイミングについて解説します。

 

【新築住宅の火災保険の補償開始日は引き渡し日に設定する】

火災保険の補償開始日とは、保険が適用される最初の日のことです。新築住宅の所有権は、引き渡し日に建築主に移ります。そのため、火災保険の補償開始日は、新築住宅の引渡し日に設定します。

住宅ローンを利用する際には、ほとんどの金融機関で火災保険の加入が必須条件となっているため、引き渡し日に火災保険に加入していない場合、住宅ローンの手続きが行えないことになります。

 

【早めの段階で火災保険を検討しはじめる】

火災保険は、保険申込日から補償開始日まである程度日数を要します。手続きにかかる日数は保険会社により異なりますが、遅くとも引き渡し日の2週間前までには申込みを済ませておく方が良いでしょう。また、火災保険の申込の際には、必要な書類もあるため、検討期間を含め、早めの段階で検討をはじめることが大切です。

住宅ローンを申し込む金融機関によっては、火災保険を取り扱っているところもあります。選択枠は少なくなりますが、火災保険と住宅ローンの手続きを一緒に行うことも可能です。


■新築住宅における火災保険加入の流れ

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火災保険の加入の流れは以下の通りです。

 

①補償内容を決める

補償対象を「建物」「家財」「建物+家財」とするのか、補償範囲をどうするのか、金額はいくらにするのかなど、補償内容を決定します。

②複数の保険会社に見積もりを依頼する

補償内容が決まったら、複数の保険会社に見積もりを依頼します。

【見積もりに必要な情報】

火災保険の見積もりを依頼する際には、下記の情報が必要です。

■ 建物の所在地

■ 建物の構造級別

■ 建物の延床面積

■ 建築年月日

こうした情報を確認するためには、建築確認済証や建築確認申請書、建物登記簿謄本や不動産売買契約書、建設住宅性能評価書や図面・仕様書などから確認できます。また、工事請負契約書を用意しておけば、建設費などが記載されているため、より詳細な見積もりを提示してもらいやすくなります。

③保険会社を選定する

見積もりなどを検討したうえで、保険会社を選定します。

④必要書類を提出し、申込をする

保険会社に必要書類を提出し、申込を行います。

【申込時に必要な書類】

火災保険の申込時に必要な書類は以下の通りです。

■ 建物登記簿謄本・抄本

■ 設計書・仕様書・パンフレット・図面

■ 建築確認申請書

■ 建築確認済証

■ 検査済証

■ 建設住宅性能評価書

■ 銀行口座と印鑑

⑤内容を確認し、保険料を支払う

契約内容を確認し、不明点などがなければ保険料を支払います。


■新築住宅を検討しているなら住宅展示場に行こう

新築住宅を検討しているなら、住宅展示場に足を運んでみましょう。実際の家を体験できるだけでなく、さまざまなイベントや相談会なども実施しています。

事前に予約をして見学に行くことで、専門のスタッフから詳しい説明が受けられます。

 

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■まとめ

新築住宅を建てたら、必ずしも火災保険に入らなければならない、ということはありません。しかし、家は家族にとって、大切な財産の一つです。自然災害をはじめ、万が一の不測の事態が発生した際には、経済的な負担を軽減してくれるのが火災保険です。そのため、新築住宅では火災保険がとても重要です。また、多くの金融機関では、火災保険の加入が住宅ローンの融資のための必須条件になっています。住宅ローンを利用する際には、火災保険への加入が必要となります。