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2024/08/19
暮らし

夏の日焼け対策は?
日焼けのデメリットと
アフターケアを解説

夏の外出時は、日焼け対策が必要です。日焼けすると肌がやけど状態になるだけでなく、さまざまなデメリットがあります。本記事では、日焼け対策をしないことで起こるデメリットや、日焼け対策の方法などを解説します。日焼け対策をうっかり忘れて日焼けしてしまった場合のアフターケアもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

夏の日焼け対策は?<br />
日焼けのデメリットと<br />
アフターケアを解説

■日焼け対策しないことがもたらすデメリット

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紫外線はビタミンDを合成するために必要ですが、浴びすぎるとさまざまなデメリットがあります。紫外線は1年中降り注いでいますが、日本では6〜8月に最も強くなるため、夏は万全の紫外線対策が必要です。日焼け対策をせずに紫外線を浴びすぎてしまうと、健康に次のような影響を及ぼします。

●急性の症状:日焼け、紫外線角膜炎(雪目)、免疫機能の低下

●慢性の症状:シワ、シミ、ほくろ、良性腫瘍、皮膚がん、白内障、翼上片

日焼けには、サンバーンとサンタンの2種類があります。サンバーンとは、強い紫外線を受けて肌に炎症が起こることです。赤みや痛みが生じて、ひどい場合は水ぶくれが生じることもあります。一方、サンタンは、肌が黒くなる日焼けのことです。紫外線を浴びて72時間経つと、メラニンの生成が始まり、肌が黒くなります。メラニンが過剰生成されると、シミなど将来の肌トラブルの原因になってしまいます。

紫外線が強い季節に日焼け対策をしなければ、健康や美容にさまざまな悪影響が及ぶこともあるため注意が必要です。


■日焼け対策の方法

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紫外線から肌や目を守るには、日焼け対策が必要です。日差しが強い真夏は複数の方法を併用して、日焼け対策を万全にしておきましょう。

 

<日焼け止めを塗る>

日焼け止めは、誰でも手軽に取り入れやすい日焼け対策です。日常の外出時やスポーツ、海のレジャーまで、どのようなシーンでも使えます。外出の20~30分前に適量をムラなく塗り、できれば2~3時間ごとに塗り直しましょう。

日焼け止めには、UV-Bへの効果を表すSPFとUV-Aへの効果を表すPAが表示されています。使用シーンに合わせて、適切な日焼け止めを選びましょう。

 

<日傘をさす>

真夏の猛烈な暑さは日焼けだけでなく、熱中症の対策も必要です。日傘は直射日光を避けられるため、日焼け対策だけでなく熱中症対策もできます。日傘を選ぶときは、紫外線遮蔽(しゃへい)率・遮光率・遮熱効果を確認しましょう。

紫外線遮蔽率はUVカット率とも呼ばれ、紫外線を遮蔽する度合いを意味します。遮蔽率や遮光率が99.99%以上の日傘もあります。ただし、太陽からの直接の紫外線はカットできても、大気中に散乱する紫外線は防げません。日焼け止めなどほかの日焼け対策を併用した方がよいでしょう。

 

<帽子をかぶる>

帽子をかぶることで、眼の紫外線対策ができます。また、全方向につばが広い帽子は、頭や顔だけでなく、首の後ろも紫外線から守れます。レジャーやスポーツを楽しむときは、帽子をかぶって日焼け対策するのがよいでしょう。帽子の色は、淡い色より黒やネイビーなど濃い色の方が紫外線を吸収して透過を防ぐ効果が期待できます。UVカット効果がある帽子は、色に関係なく紫外線対策できます。ただし、帽子も日傘と同じように直接当たる紫外線はカットできても、大気中に散らばる紫外線は防げません。帽子だけでは万全の紫外線対策ができないため、日焼け止めなどを併用することをおすすめします。

 

<衣服やストールで肌を覆う>

衣服やストール、アームカバーなどで肌を覆うことでも日焼け対策ができます。日焼け対策には生地がしっかりした織目・編目の衣服が適していますが、通気性や吸収性が悪いと夏は熱中症のリスクが高まります。UVカット機能があり通気性が高い衣服を選ぶと、快適に日焼け対策ができるでしょう。

 

<サングラスをかける>

強い紫外線を長時間浴び続けると、目の病気を引き起こすリスクがあります。長時間日光に当たるときは、サングラスで目を保護しましょう。

 

<紫外線の強い時間帯は戸外での活動を避ける>

紫外線は、太陽が一番高くなるときに最も強くなります。屋外でのスポーツやレジャーなどは、できるだけ紫外線の強い時間帯を避けることも日焼け対策になります。


■日焼け止めの基礎知識

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日焼け止めは塗るだけでよいので手軽ですが、ドラッグストアなどではさまざまな商品が販売されているので、どれを選べばよいのか悩む方も多いでしょう。日焼け止めの種類やタイプ別の特徴などを解説します。

 

【日焼け止めの種類】

日焼け止めには大きく分けて「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」の2種類があります。それぞれ次のような特徴があります。

●紫外線散乱剤:太陽からの紫外線を反射・散乱させて肌を日焼けから守る

●紫外線吸収剤:紫外線を吸収して熱に変換させ、肌を日焼けから守る

紫外線散乱剤は肌に塗ると白っぽくなりやすいですが、肌への負担は比較的軽いため、肌が弱い方でも使用できます。一方、紫外線吸収剤は白浮きしにくく、汗で崩れにくいなどのメリットがありますが、紫外線散乱剤に比べると肌に負担がかかります。

肌が弱い方や敏感肌の方は、紫外線散乱剤を選んだ方がよいでしょう。「紫外線吸収剤不使用」「ノンケミカル」などの表示があれば、紫外線散乱剤を使用した日焼け止めです。

 

【日焼け止めのタイプ】

日焼け止めにはさまざまなタイプがあります。使用感の好みや容器の使いやすさなどで選びましょう。

 

<クリームタイプ>

クリームタイプの日焼け止めは、保湿力が高いことが特徴です。汗で落ちにくいウォータープルーフタイプもあります。

<乳液タイプ>

乳液タイプも保湿力があります。クリームタイプに比べると伸びやすいため、広範囲に塗りやすいでしょう。

<ジェルタイプ>

ジェルタイプは軽くさっぱりした使い心地で、べたつきにくいことが特徴です。伸びがいいので塗りやすいですが、紫外線吸収剤を使っているものも多いため、肌が弱い方は注意が必要です。

<スプレータイプ>

スプレータイプは手を汚さずにつけられることや、背中など手が届きにくいところに塗りやすいことがメリットです。髪にもつけられますが、顔に塗るときは直接スプレーせずに手にスプレーしたものを塗りましょう。手軽に塗れて便利ですが、塗りムラができやすいことがデメリットです。

<パウダータイプ>

パウダータイプは低刺激の商品が多いため、肌の弱い方や子どもの肌におすすめです。日焼け止め効果だけでなく、汗やテカリを抑える効果も期待できます。

 

【SPFとPAが表す意味】

日焼け止めには、SPF値とPA値が記載されています。SPFとPAの数値は、高ければ高いほどよいというわけではなく、シーンや季節などに合わせて選ぶことが大切です。また、いくらSPF値やPA値が高い日焼け止めでも、時間が経てば汗や擦れで落ちてきます。2〜3時間に1回は塗り直しましょう。

<SPF>

SPFとはSun Protection Factorの略で、肌に炎症を起こす紫外線「UV-B」に対する防止効果を示します。UV-Bは波長が短く、表皮にダメージを与えます。肌が真っ赤に焼ける「サンバーン」や肌が黒くなる「サンタン」を引き起こし、シミやそばかす、乾燥の原因にもなります。

SPFの数値は、何も塗らない場合に比べてUV-Bによる炎症をどのくらい長く防止できるかを表すものです。最高値は50で、50以上はSPF50+と表示されます。数値が高いほどUV-Bへの防御効果が高いです。ただし、数値が高い日焼け止めは肌への負担も大きくなるといわれているため、使うシーンに適した日焼け止めを選ぶのがよいでしょう。利用シーンの目安としては以下のようになります。

●SPF10~20:短時間の散歩や買い物などの日常生活

●SPF20〜40:屋外での軽いスポーツ、レジャーなど

●SPF40~50:炎天下でのお出かけ、マリンスポーツなど

●SPF50+:炎天下で長時間活動するとき、スポーツ、レジャーなど

<PA>

PAとはProtection grade of UVAの略です。UV-Aは波長が長くて肌の真皮層にまで届くため、急激なダメージは与えないものの、シミやシワ、ハリ・弾力の低下の原因になります。

PAは効果の度合いが+で表示され、PA+~PA++++までの4種類があります。生活シーンや季節、外出時間の長さに合わせて選びましょう。利用シーンの目安は以下のとおりです。

●PA+:短時間の散歩や買い物などの日常生活

●PA++:屋外での軽いスポーツ、レジャー

●PA+++:炎天下でのスポーツ、レジャー、マリンスポーツなど

●PA++++:紫外線が非常に強い場所や長時間炎天下で過ごすとき


■日焼け後はアフターケアが重要

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紫外線が強い夏に日焼け対策を忘れて外出すると、日焼けしてしまいます。紫外線を浴びてから72時間(3日)経つとメラニン色素を作る色素化細胞が活性化するといわれています。メラニンがうまく排出されないとシミの原因になるため、日焼け後はできるだけ早くアフターケアしましょう。日焼け後に行いたいアフターケアの3ステップを解説します。

 

1.まず冷やす

日焼けはやけどの状態であるため、まずは冷やすことが大切です。冷水や濡れタオル、氷や保冷剤を包んだタオルで日焼けした部分を冷やしましょう。

2.保湿する

紫外線を浴びた肌はバリア機能が低下しています。肌を冷やして赤みやほてりが引いたら、肌を保湿しましょう。日焼けした肌は普段より敏感になっています。化粧水や乳液は低刺激のものを選び、やさしく丁寧につけましょう。

3.水分補給やビタミン摂取

日焼けした身体は水分が不足しているため、水を飲んで水分補給しましょう。また、食事は抗酸化作用があるビタミンA・C・Eを積極的に摂取しましょう。


■まとめ

無防備な状態で強い紫外線を長時間浴びてしまうと、日焼けして痛みが出たり、ひどい場合は水ぶくれができたりすることがあります。また、紫外線は皮膚や目の健康に悪影響を及ぼし、肌老化の原因にもなります。紫外線が強い夏は徹底した日焼け対策が必要です。複数の日焼け対策を併用して、紫外線から肌や目を守りましょう。

日焼け対策を忘れて日焼けした場合は、すぐにアフターケアが必要です。早めのケアで紫外線のダメージをできるだけ抑えましょう。