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2024/10/13
住まい

新築外構工事の流れ・費用・失敗しないためのポイントを解説

家を新築するときは、外構工事も必要です。しかし、外構工事にはさまざまな部分があるため、どのくらいの費用がかかるのかわからないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、新築外構工事の流れや費用などについて解説します。さらに、失敗しないためのポイントもご紹介するので、これから新築一戸建てを建てる予定がある方は、参考にしてください。

新築外構工事の流れ・費用・失敗しないためのポイントを解説

■新築の外構工事とは

外構とは、建物の周辺に設営する設備の総称です。具体的には、門や塀、アプローチ、生け垣、ガレージ、カーポートなどが該当します。つまり外構工事とは、建物の外側にある設備を作る工事のことです。

外構工事には、ハウスメーカーや工務店にまとめて依頼する方法と、外構や造園を手がける専門業者に依頼する方法があります。ハウスメーカーや工務店に依頼すれば、建物とのトータルコーディネートがしやすく、打ち合わせの手間を省けるメリットがあります。一方、専門業者に依頼する場合、専門知識や施工経験が豊富で、デザインの選択肢が多いことがメリットです。


■外構工事のタイプ

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外構工事には、次の3種類があります。

●オープン外構

●クローズド外構

●セミクローズド外構

 

この中で費用を抑えられるのはオープン外構です。クローズド外構はほかのタイプより費用が高くなります。それぞれの特徴を確認しましょう。

 

≪オープン外構≫

オープン外構とは、住宅の敷地を塀やフェンスで囲わず、庭などの空間が外から見えるスタイルです。明るく開放感があり、敷地が狭くても圧迫感を感じません。また、塀や門扉などを設置しないため、ほかのタイプに比べて外構工事費用を抑えられます。ただし、外部からの視線を遮るものがないため、プライバシー確保や防犯面への配慮が必要です。

 

≪クローズド外構≫

クローズド外構とは、敷地の境界をフェンスや生け垣、塀などで囲い、外部から敷地の中が見えないようにするスタイルです。プライバシーを守れることや、外からの侵入を防ぎ、防犯性が高まる点がメリットです。しかし、ほかのタイプよりも費用が高く、デザインによっては敷地が狭く感じられることもあります。

 

≪セミクローズド外構≫

セミクローズド外構は、オープン外構とクローズド外構の中間で、敷地の一部に塀やフェンスを設置するスタイルです。開放感と防犯性を両立し、個性的なデザインを取り入れやすいのが魅力です。一方、完全にプライバシーを守ることは難しく、クローズド外構に比べると防犯性も劣ります。費用はオープン外構より高くなります。


■外構工事の流れ

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新築一戸建ての外構工事は、ハウスメーカーや工務店に依頼する方法と専門業者に依頼する方法があります。ここでは、専門業者に外構工事を依頼する場合の流れをご紹介します。

 

1.外構工事の構想を考える

どのような外構にしたいか、工事業者に依頼する前に考えておきましょう。

 

2.外構工事業者を選ぶ

外構工事業者を何社か探します。外構工事専門店はインターネットで検索すると見つかります。ホームページに施工事例を掲載している店も多いため、参考にして選びましょう。エクステリア設備メーカーのショールームで紹介してもらう方法もあります。

 

3.外構工事業者による現地調査

建物の基礎ができたら、現地調査や打ち合わせを行います。どのような外構にしたいかイメージを伝えておきましょう。

 

4.プランと見積書を受け取る

専門会社からプランと見積書を受け取ったら、内容を確認しましょう。手間はかかりますが、複数の業者からプランと見積書を出してもらって比較検討することをおすすめします。

 

5.工事の契約を締結する

納得できるプランと見積書が出たら、依頼先を正式に決めて契約を結びます。

 

6.工事開始

建物の足場が撤去されれば工事をスタートできますが、建物が完成してから着工する方がスムーズです。建物工事と同時に外構工事を進める場合は、それぞれの工事がスムーズに進むように調整が必要です。工事開始時期については、住宅メーカーや工務店に事前に確認しておくとよいでしょう。

 

7.完成引渡し

工事が完了したら仕上がりを確認します。確認が済んだら工事代金を支払って、引き渡しを受けます。


■外構工事の費用の目安

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新築住宅の外構工事費用は、全体の費用の10%が目安といわれています。具体的な金額は敷地面積や外構工事の内容によって異なりますが、100万円~300万円が相場です。外構の種類別に、それぞれの工事費用の目安をご紹介します。

 

【門扉・門柱】

敷地の境界線に門扉を設けると、防犯性を高める効果が期待できす。門扉は、家の顔となる部分であるため、デザイン性や使いやすさも考慮することが大切です。門まわりは門扉、門塀、ポスト、表札などをセットで工事する場合が一般的です。費用は敷地の広さや建材のグレードなどによって異なりますが、一般的な住宅であれば30万円程度が目安です。

 

【玄関アプローチ】

玄関アプローチは、門まわりから玄関までを砂利やコンクリートなどで整備し、歩きやすくする工事です。デザインにこだわりたくなる部分ですが、安全性や機能性を重視しましょう。費用の目安は30万~60万円です。

 

【フェンス】

フェンスは、目隠しや防犯のために設置されることが多いです。費用は材質や設置する長さによって異なりますが、幅2mで5万円が相場です。総額は30万~60円ほどが目安で、設置する幅が長ければ長いほど費用が高くなります。

 

【駐車場・カーポート】

カーポートとは、屋根と支柱だけの車庫のことです。壁や天井があるガレージに比べると工期が短く、費用も安くすみます。カーポートやガレージを設置する場合の相場は40万円~100万円です。車の台数が多ければ、費用も高くかかります。

 

【庭】

芝生を敷くだけなど、簡単な工事であれば相場は10万円程度です。デッキなどの設備を設置する場合は、50万円~100万円ほどの工事費用がかかります。庭の広さや設置する設備によってコストは大きく変わります。庭づくりをするときは、メンテナンスのしやすさも考えておきましょう。


■外構工事を成功させるためのポイント

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外構工事に失敗して後悔するケースは少なくありません。成功させるためのポイントを解説します。

 

◎予算計画をしっかり立てる

新築住宅で外構を失敗するケースは少なくありません。これは、間取りや外観など建物の方を優先しがちなため、外構が後回しになってしまうことが主な理由です。

外構工事の費用は、住宅の建設費用の10%が目安といわれています。しかし、外構工事にかける予算が不足すると理想的な外構が実現できなかったり、家屋と調和しない外構になったりすることがあります。後悔しないためには、最初から外構を含めた予算計画をしっかり立てることが重要です。

 

◎優先順位を考える

外構工事の費用は、住宅の建設費用の10%が目安ですが、工事する部分や素材のグレードによっては、費用が高くなることがあります。まずは、必要な外構と不要な外構を決めましょう。

コストを抑えるためには、優先順位をつけることも重要です。重要な部分から工事を行い、優先順位が低い部分は予算に応じて段階的に進めるとよいでしょう。外構の中でも特に重要な部分は、隣の家との境界部分や門まわり、駐車場が挙げられます。防犯や安全に関係する部分は優先的にコストを検討してください。

 

◎DIYで費用を抑える

外構作業の中には自分でできるものもあるため、DIYでできることは自分で行うと工事費用を抑えられます。例えば次のようなことはDIYでできます。

●花壇・植栽

●アプローチの敷石

●芝生の敷設

 

ただし、無理はしないようにしましょう。難しいところは専門業者に任せるのがおすすめです。

 

◎住宅とデザインを統一する

住宅と外構のデザインがちぐはぐだと、まとまりがなく見えてしまいます。外構は、住宅のデザインと統一させるとおしゃれに仕上がります。住宅と外構のグレードも合わせておきましょう。また、道路に面している部分は、街並みの景観にもつながります。デザインを決める前に周囲の家を観察し、街並みから浮かない色合いを選びましょう。外構の見栄えが良いと満足感につながります。

 

◎相見積もりを取る

外構工事を専門業者に依頼する場合、複数社選んでプランと見積もりを出してもらいましょう。プランと料金を比較すると相場もわかるため、納得いく業者を選べます。ただし、外構工事は料金が安ければよいというわけではないため、価格の安さだけで選ぶと失敗することがあります。プランと料金を比較したうえで、信頼できる業者に依頼しましょう。


■まとめ

外構工事は、工事する場所の数やグレードの高さによって費用が変わってきます。建築費用に外構工事費用も加えた予算計画を立てて、何が必要か優先順位を決めておきましょう。

庭など自分で手掛けることができる場所は、DIYを検討すると費用を抑えられます。自分の手で庭を整えることで、愛着が増すでしょう。費用をかける部分と節約する部分のバランスを取りながら、満足できる理想的な外構を実現しましょう。

 

※本文中の価格は、参考価格です。実際の価格と異なる場合がありますので、実際の価格については専門会社にご確認ください。