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2024/10/20
暮らし

生ゴミから嫌な臭いがする
原因は?
主な対策・防止方法を解説

家庭で調理する場合、どうしても生ゴミの発生は避けられません。シンクの三角コーナーやキッチンのゴミ箱から嫌な臭いがして、困っている方も多いのではないでしょうか。臭いだけでなくコバエが寄りやすくなるため、特に臭い対策が必要です。

本記事では、生ゴミから嫌な臭いがする原因や、臭いの対策方法を解説します。また、臭い予防に活用できるアイテムもご紹介します。生ゴミの臭いを解消してキッチンを快適に保ちたい方は、ぜひ参考にしてください。

生ゴミから嫌な臭いがする<br />
原因は?<br />
主な対策・防止方法を解説

■生ゴミの臭いの原因

生ゴミの臭いの原因は雑菌です。嫌気性微生物が生ゴミを分解するときに、有害物質や悪臭が発生します。

雑菌は、「栄養」「水分」「温度」の3つの条件がそろうと活発に活動します。生ゴミは、この3つの条件に当てはまりやすいため、雑菌が繁殖して嫌な臭いを発生させてしまいます。

●栄養:野菜くず、食べ残しなどが雑菌の栄養になる

●水分:生ゴミには水分が多く含まれる

●温度:30~40度の環境は雑菌が繁殖しやすいため、臭いが発生する

 

加えて、嫌気性微生物は「酸素が少ない環境」で活発に活動します。たとえば、生ゴミをビニール袋に密閉したり、蓋付きのゴミ箱に入れたりすると、酸素が少ない環境になるため活発に活動して臭いが発生しやすくなります。


■手軽にできる生ゴミの臭い対策

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菌が増殖する「栄養」「水分」「温度」の条件がそろうと、生ゴミから悪臭が発生してしまいます。生ゴミの臭いを抑えるには、この3つの条件をできるだけ満たさないようにするのがポイントです。家庭で簡単に取り組める生ゴミの臭い対策をご紹介します。

 

【水気をよく切る】

生ゴミは水分を多く含むため、できるだけ水分を切ってから捨てることが、臭い対策に有効です。三角コーナーを置く場合は、水がかかりにくい場所に置きましょう。水切りネットを使っていても、捨てる際には手で絞り、水気を十分に切ることで、より効果的な臭い対策が可能です。排水口のゴミ受けかごに生ゴミを集める場合も、ゴミを捨てる前には水気を十分に切っておきましょう。

三角コーナーやゴミ受けかごは、普段から清潔に保ち、雑菌が残らないようにする必要があります。細かい網目や溝の部分は、古い歯ブラシなどで丁寧に洗い、風通しの良い場所でしっかり乾燥させましょう。

 

【三角コーナーを使わない】

生ゴミの臭いを防ぐためには、三角コーナーを使わない方法も効果的です。三角コーナーを水に濡らさずに置くのは難しく、網目には汚れが残りやすいため、清潔に保たないとぬめりが発生してしまいます。

シンクの近くにビニール袋を設置し、生ゴミを入れてその都度捨てるようにすれば、三角コーナーを使う必要はありません。空になった牛乳パックに生ゴミを入れて、そのまま捨てるのもおすすめです。ただし、水気が残ったまま捨てると臭いの原因になるため、しっかりと水気を切ってから捨てることが大切です。

三角コーナーを使わないことで、毎日きれいに洗う手間が省け、シンクを広々と使えるなどのメリットもあります。

 

【生ゴミを新聞紙に包む】

生ゴミを新聞紙に包むと、新聞紙が水分を吸収するため、菌の繁殖を抑えられます。新聞紙を箱型に折って使い捨てのゴミ箱を作り、三角コーナーの代わりにするのもよいでしょう。調理中に出た生ゴミを新聞紙で作ったゴミ箱に入れておけば、最後は包んで捨てるだけなので手間もかかりません。

 

【生ゴミを天日干しで乾燥させる】

野菜くずなどの生ゴミは、ざるに入れて天日干しすると乾燥し、菌の繁殖を抑えられます。水分を多く含む生ごみを乾燥させることで、重量や体積が減り、生ゴミの量を削減できるメリットもあります。少し手間はかかりますが、生ゴミの臭いを防ぎ、ゴミの量を削減するためにも、野菜くずが発生したときは天日干しで乾燥させてはいかがでしょうか。

【生ゴミに重曹をかける】

重曹はアルカリ性の性質を持つため、腐敗臭など酸性の臭いを中和して消臭します。生ゴミを捨てるときに重曹の粉をそのまま振りかけると、臭い対策になります。重曹は家中のさまざまな場所の掃除に使えるため、常備しておくと便利です。重曹は100円ショップなどで手軽に購入できます。

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【生ゴミにクエン酸をかける】

クエン酸は酸性のため、アンモニア臭や魚が腐った臭いなど、アルカリ性の臭い対策に効果があります。酢も酸性ですが、生ゴミにかけると水分が残るため、生ゴミの臭い対策には適していません。クエン酸の粉を振りかけると水分を吸収するため、菌の増殖を抑えられます。

 

【コーヒーの抽出カスや緑茶の出がらしを生ゴミに混ぜる】

コーヒーの抽出カスや緑茶の出がらしには、脱臭・消臭効果があります。普段なら捨ててしまうものですが、コーヒーや緑茶を飲んだ後は抽出カスや出がらしを取っておき、日光にあてて乾燥させましょう。乾燥させたものを生ゴミに混ぜて捨てると臭いを抑えられます。

【ゴミ収集日まで生ゴミを冷蔵庫で保管する】

生ゴミは、収集日まで自宅で保管することになるため、その間に腐敗すると嫌な臭いが発生します。高温多湿な環境では腐敗が進みやすいため、捨てる直前まで冷蔵庫や冷凍庫で保管しておくと臭い対策になります。冷蔵庫や冷凍庫のような低温の環境では、菌が活発に活動できないため、腐りにくくなります。

生ゴミを冷蔵庫で保管することに抵抗がある方もいらっしゃるでしょうが、生ゴミも元は食品です。時間がたつと臭いが発生するため、調理で発生した野菜くずなどは、できるだけ早く冷蔵庫や冷凍庫で保管しましょう。

冷蔵庫で保管する際は、ビニール袋に入れて密閉しておくと、ほかの食材に臭いが移るのを防いで衛生的に保てます。ただし、冷蔵庫は低温とはいえ、何日も生ゴミを入れておくと腐敗が進んで臭いが発生するため、捨て忘れないように注意しましょう。

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■生ゴミの臭い防止に効果的なアイテム

家庭で簡単にできる生ゴミの臭い対策をご紹介しました。このほかにも生ゴミの臭い防止に効果的なアイテムを活用して、嫌な臭いを防ぐ方法があります。なかには費用がかかるものもありますが、不快な生ゴミの臭いや、生ゴミに寄ってくるコバエなどによるストレスを解消できるでしょう。

便利なアイテムを活用して、生ゴミの臭いを防いではいかがでしょうか。

 

【家庭用生ゴミ処理機を利用する】

家庭用生ゴミ処理機を使うと、嫌な臭いを防げるだけでなく、ゴミの量も軽減できます。生ゴミ処理機には、乾燥式・バイオ式・ハイブリッド式の3タイプがあります。

バイオ式は生ゴミを微生物が分解し、処理後は肥料として利用できるタイプです。処理する際に臭いが発生するため、屋外に置くことになります。一方、乾燥式は温風で生ゴミを乾燥させるため、処理後は水分が飛んでゴミの量が減らせます。ハイブリッド式は乾燥式とバイオ式の良さを兼ね備えたタイプです。

生ゴミの臭い対策には、乾燥式の生ゴミ処理機が適しています。コンパクトなタイプもあるため、キッチンの近くにも置きやすいでしょう。調理中に発生した生ゴミは、その都度生ゴミ処理機に入れるようにすれば、三角コーナーも必要なくなります。

生ゴミ処理機は便利ですが、高価なため気軽に導入するのは難しい場合もあります。購入やレンタル費用の一部を補助している自治体もあるため、お住まいの自治体の情報を確認してみてはいかがでしょうか。

 

【ゴミ箱用消臭剤を使う】

生ゴミの臭いの原因となる嫌気性微生物は、酸素が少ない状況で活発に活動します。密閉性の高いゴミ箱の中では生ゴミの分解が進むため、ふたを開けるたびに嫌な臭いが漂ってしまいます。

ゴミ箱の不快な臭いを防ぐには、ゴミ箱用の消臭剤がおすすめです。ふたに直接貼るタイプや吊るすタイプ、スプレータイプなど、さまざまなタイプがあります。上手に活用して、ゴミ箱の臭いを防ぎましょう。

【アルコールスプレーで除菌する】

生ゴミを捨てるたびに、アルコールスプレーで除菌する方法もあります。エタノールには除菌や消臭効果があるため、菌の繁殖を抑え、臭いの発生を予防できます。

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■まとめ

生ゴミの臭い対策は、水気を切ることが大切です。水気が多いと雑菌が繁殖しやすいため、しっかり絞って水気をよく切ってから袋に密閉して捨てましょう。新聞紙など水気を吸収するものを使うのも効果的です。

本記事では、手軽にできる生ゴミの臭い対策や、臭い防止に効果的なアイテムをご紹介しました。生ゴミは重曹やクエン酸など、家庭にあるアイテムを使って消臭できます。また、普段なら捨ててしまうコーヒーの抽出カスや緑茶の出がらしも、生ゴミの消臭に活用できます。参考にできそうな対策法があれば、さっそく取り入れてみてください。