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2024/10/27
暮らし

カーテンの掃除方法を解説!
汚れの原因や防止方法、
掃除の頻度は?

カーテンは外からの視線を遮るだけではなく、部屋の雰囲気にも影響を与えます。しかし、汚れが目立ちにくいため、掃除や洗濯の必要性を感じにくいことがあります。一見きれいに見えるかもしれませんが、部屋と同じく掃除しないでいると、カーテンにもホコリや汚れが溜まります。

本記事では、大きくて重そうなカーテンでも、自宅で簡単にお手入れする方法を解説します。お気に入りのカーテンを長くきれいに保つために、カーテンの汚れを予防する方法もご紹介します。この機会にカーテンを清潔で美しい姿に戻してみませんか。

カーテンの掃除方法を解説!<br />
汚れの原因や防止方法、<br />
掃除の頻度は?

■カーテンは結構汚れている!?

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カーテンの掃除や洗濯は、どうしても後回しになりやすいものです。しかし、窓が汚れるように、換気を行う窓につるされているカーテンもまた、外からのゴミや花粉などで汚れてしまいます。よく見ると、レースカーテンが黒ずんでいませんか?黒いカビが生えたり、嫌な臭いが漂ったりしていませんか?カーテンが汚れていると光が差し込みづらくなり、部屋自体も薄暗くなってしまいます。


■カーテンが汚れる原因は?

知らないうちにカーテンにはさまざまな汚れが付着していきますが、カーテンが汚れる主な原因について解説します。

 

<室内のホコリ>

カーテンにホコリが付着する原因は静電気です。毎日部屋の掃除をしていると、繊維ボコリや髪の毛、フケ、ダニなどの室内のホコリが出てきます。特に、人がよく集まるリビングのカーテンには、ホコリが付着しやすくなります。

 

<手あか>

カーテンを開け閉めする際などに、皮脂や汗など手あかが付着します。たいていは毎回同じような所を手で触るため、手あかの汚れが蓄積され、その部分が変色している可能性があります。カーテンを束ねるタッセルも手あかが付きやすくなります。

 

<油汚れやタバコのヤニ>

油を使った料理中に出る煙は、ほとんどは換気扇で吸い込まれて外に排出されますが、排出されずに部屋に残った煙は油汚れとしてカーテンに付着します。キッチンやダイニング、リビングなどにあるカーテンは、油汚れがたまり徐々に黄ばんでしまう可能性があります。

また、タバコを吸うご家庭では、粘着性のあるヤニ汚れがカーテンに蓄積し、一度付着すると落ちにくくなります。この汚れが黄ばみや変色の原因です。汚れと一緒に油やタバコのニオイもカーテンに染み付き、部屋全体が嫌な臭いになることがあります。

 

<屋外からの花粉や砂ボコリ>

換気で窓を開けると、花粉や砂ボコリ、排気ガスなどの外からの汚れがカーテンに付着します。網戸を使用していても、細かい粒子は網を通り抜けてしまうため、カーテンに吸着されます。

 

<窓の結露によるカビ>

窓に発生した結露によってカーテンが湿った状態になると、付着しているホコリなどの汚れを栄養にしてカビが繁殖します。カビが繊維の中に入り込むと除去が困難になり、健康被害にもつながるため、事前の対策が重要です。


■カーテンの日頃のお手入れの仕方

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カーテンに頑固な汚れを付着させないためのお手入れの仕方をご紹介します。汚れは時間が経つにつれ落ちにくくなるため、早めの対応が肝心です。普段の部屋掃除のついでにカーテンも一緒に掃除しましょう。

 

◎ブラッシングまたは掃除機がけ

部屋の掃除をする前に、まず衣類用のブラシやはたきでカーテンのホコリを落としましょう。カーテンを閉めた状態で、上から下へと優しくブラシやはたきでホコリを落とします

掃除機も効果的です。掃除機のノズルにブラシタイプのアタッチメントを取り付けて、カーテンを押さえながら上から下までホコリを吸い取ります。この際、生地を傷めないように弱めの吸引力で掃除機がけをしましょう。特に、カーテンの上部や裾の裏側、ヒダ、タッセルで縛った部分はホコリが溜まりやすいため、意識して丁寧に取り除きましょう。また、忘れがちなカーテンレールも定期的に掃除する必要があります。カーテンにホコリが移らないように、ハンディモップや掃除機でホコリを取ります。

 

◎窓に付いた水滴を拭き取る

梅雨や冬の時期には特に結露が発生しやすいため、日常的に換気をしたりこまめに窓をチェックしたりして、水滴を見つけたらすぐさま拭き取りましょう。

湿気と栄養源のホコリを溜めないことが、厄介なカビの発生を防止するのに効果的です。


■カーテンを洗濯するおすすめの時期・頻度

日頃のお手入れでは落とし切れない汚れや臭いをきれいさっぱり除去するために、カーテンを洗濯しましょう。頻繁に洗濯しすぎると生地を傷めてしまう恐れがあるため、ドレープカーテンは年に1回、レースカーテンは年に2回の洗濯が適切です。

カーテンの洗濯は、花粉が落ち着く梅雨前や、夏から秋にかけて湿度が低いよく晴れた日に行うのが適しています。蓄積された花粉や汗、手あかなどの汚れをしっかりと取り除けます。カーテンをしっかりと乾かすために、空気が乾燥して一日中晴天が続く日を選びましょう。


■カーテンの洗濯の仕方

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すべてのカーテンの洗濯をクリーニング店に依頼すれば、プロの技術で洗濯ができるので安心です。しかし、コストがかかるうえ、持ち込みや引き取りの手間がかかります。

クリーニングに出さなくても自宅で洗えるカーテンは数多くあります。自宅で手軽に、かつ正しくカーテンを洗って、清潔なカーテンと部屋を保ちましょう。

 

【カーテンを洗濯する前に】

まずは、カーテンの洗濯表示を見て家庭で洗えるかどうか確認します。生地によっては家庭で洗濯できないカーテンもあります。その場合はクリーニング店できれいにしてもらいましょう。次に、カーテンに付いているホコリを軽く落とします。最後に、カーテンを外し、生地を傷めないためにフックをすべて取り外します

 

【洗濯機で洗う】

カーテンを洗濯機で洗う場合の手順は以下のとおりです。

 

① 蛇腹状(屛風だたみ)にたたみ、洗濯ネットに入れる

カーテンを縦に蛇腹状にたたんでから、横にも蛇腹状にたたみ洗濯ネットに入る大きさにします。この時、汚れの気になる部分がある場合は、その部分を表にしておくと汚れが落ちやすくなります。

② 洗濯機に入れ、おしゃれ着用洗剤で洗う

カーテンを洗濯機に入れ、コース選択をします。水量は最大にし、洗濯コースは手洗いコース、ドライコース、弱水流コースなどにセットします。洗剤は、おしゃれ着用洗剤などの中性洗剤がおすすめです。すすぎの際に柔軟剤を入れると、洗いじわを防ぎ、花粉やホコリが付きにくくなります。

③ 脱水する

生地を傷めないために脱水は30秒以内に設定します。

 

【手洗いする】

洗濯表示が手洗いのみのものや、洗濯機洗いができるカーテンでも型崩れや傷みが心配なもの、古くて劣化の恐れがあるものは優しく手洗いしましょう。

 

① 蛇腹状にたたむ

カーテンのヒダに沿って蛇腹状にたたみます。

② 洗濯液を作り、浸け置きする

浴槽を使っての洗濯がおすすめですが、カーテンの入る大きなバケツやタライでも大丈夫です。その中に30℃以下の水をためます。カーテンが浸かるくらいまで水をためたら、中性洗剤を混ぜて洗濯液を作ります。その後、10分ほどカーテンを浸け置きします。

③ 手押し洗いをする

カーテンを優しく押して洗います。

④ すすぎをする

汚れた水を捨て、再び水をためてすすぎます。泡が出なくなるまで、何度も水を入れ替えながらすすぎます

⑤ 脱水する

蛇腹にたたんだ状態で洗濯ネットに入れ、洗濯機で30秒ほど脱水します。

 

【乾かす・干す】

脱水後、すぐに取り出して軽くしわを伸ばしてから元のカーテンレールにつり、自然乾燥させます。カーテンの重みでしわが伸び、きれいに仕上がります。ただし、レールに負担をかけてしまうほどの重いカーテンは、物干し竿で陰干ししましょう。

長時間カーテンが湿ったままだとカビが生える原因になるため、サーキュレーターや除湿機を併用して乾かすと効果的です。


■カーテンを洗濯する際の注意点

一度の洗濯で洗うカーテンは、ドレープカーテンなら1枚、レースカーテンなら2枚までにしましょう。ほかの衣類と一緒に洗うことも避けてください。多く入れすぎると、しわや傷みの原因になります。同様に、乾燥機の使用も厳禁です。生地が傷んだり縮んだり、形状記憶加工などの機能性が失われる恐れがあります。

汚れがひどい場合は酸素系漂白剤を使うこともできますが、その際は洗濯表示で漂白剤が使用できるかどうかをチェックしてから使いましょう。

綿・麻・レーヨンなどの天然素材の生地は、デリケートなため家庭では洗えない場合があります。洗濯表示を確認して水洗い不可のマークが付いていたら、クリーニングに出しましょう


■カビが生えたカーテンの対処法

家庭で洗えるカーテンにカビが生えていたら、水洗いする前にカビを落とします。

洗濯ネットに蛇腹状にたたんで入れる前に、歯ブラシで表面のカビをポンポンと優しく叩くように落とします。

次に、カーテンの反対側にタオルを当てて、中性洗剤をつけた別の歯ブラシを使って、カビの部分を同じようにたたき、タオルにカビを移します。カビがタオルに移ったら、水でぬらした別のタオルでカビの部分をたたくように拭きます

それでも落ちない場合は、洗濯表示で漂白剤がOKなら、30℃~40℃程度のお湯に酸素系漂白剤を溶かし、カーテンを浸け置きします。カビがひどい部分は、ゴム手袋をしてもみ洗いしましょう。作業は換気をしながら行いましょう。

カビ取り後は、蛇腹状にたたんでから洗濯機で洗う、もしくは手洗いします。


■カーテンをきれいに保つポイント

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普段からちょっとだけ意識することで、カーテンを長くきれいな状態に保つことができます。

 

☆毎日カーテンの開け閉めをする

カーテンには毎日のように花粉やホコリなどの汚れが付いてしまいます。掃除機やブラシなどを使って、カーテンやカーテンレールからこまめにホコリを落とす必要があります。しかし、カーテンの開け閉めをするだけでもホコリを落とすことができます。カーテンを動かすとホコリの蓄積を防ぐことができるため、毎日カーテンを開ける習慣をつけましょう。

 

☆こまめに換気をする

部屋の換気を十分に行うことで、カビや臭いの付着を防止することができます。閉め切った部屋では湿気がこもり、カビが生えやすい環境ができてしまいます。風通しを良くして、湿気を排出しましょう。

 

☆結露対策をしっかりする

窓の結露によりカーテンにカビが生える可能性が高まります。窓ガラスに結露防止シートを貼ったり、こまめに結露を拭き取ったりしましょう。また、窓やサッシが汚れているとその汚れがカーテンにも付着してしまい、カビの栄養源が加わることでカビの繁殖が助長されます。窓の掃除も定期的に行いましょう。

 

☆除菌・消臭スプレーを吹きかける

防カビ効果のある布製品用の除菌スプレーを吹きかけると、手軽にカビ対策ができます。ニオイが気になる場合は、布用の消臭スプレーで嫌な臭いを除去できます。カーテンの素材によってはシミになる可能性もあるため、目立たない部分で一度スプレーを試してからお使いください。


■部屋を彩るカーテンを長く美しく

カーテンを大切に扱っているつもりでも、知らず知らずのうちに手あかやホコリが付着して汚れが増し、放置しているとカーテンの生地の劣化につながります。

天気の良い日に、思い切ってカーテンを洗濯してみてはいかがでしょうか。驚くほど汚れが落ちることでしょう。部屋全体も明るくなり、清潔な空間ができ上がります。

きれいになったカーテンも日頃からホコリを溜めないように心掛けていると、より長く美しさを保つことができます。ただし、洗濯してもクリーニング店に出しても汚れやカビなどが落ちない場合や、年数がかなりたっていて生地が弱くなっている場合は、買い替えも検討してみてください。