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2024/11/24
暮らし

小型・大型家具の処分方法は?
費用や注意点を解説

大掃除や引っ越し、買い替える際に不要になった家具を、どうやって処分すべきか悩む方は多いのではないでしょうか。不要と判断したら早めに処分し、部屋の中をスッキリさせたいものです。特に大型家具は場所を取り、日常生活の動線を妨げる障害物になってしまいます。

要らなくなった家具を処分する方法はいくつかありますが、処分の方法や費用、注意点を理解した上で、自分に合った処分方法を選びましょう。

小型・大型家具の処分方法は?<br />
費用や注意点を解説

■小型家具・大型家具とは?

家具には、生活に欠かせない生活用家具からインテリアとして室内を彩る家具まで、種類や素材、大きさなどさまざまなものがあります。

小型家具とは、小さいサイズの家具で、1人で持ち運べるくらいの軽めの家具を指します。具体的には、マガジンラックやサイドテーブル、チェスト、木製ミラー、ポールハンガーなどです。

大型家具とは、大きいサイズの家具で、1人では持ち運びが難しいサイズと重さの家具を指します。具体的には、タンスや食器棚、ダイニングテーブル、ソファー、ベッドなどが当てはまります。


■家具を処分する8つの方法

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ここでは、小型・大型家具の処分方法を8つご紹介します。家具の大きさや状態、家具を処分する状況などに応じて最適な方法を選択してください。

 

1.  自治体の粗大ごみに出す

2.  解体して可燃・不燃ごみに出す

3.  購入店の引き取りサービスを利用する

4.  引っ越し業者の引き取りサービスを利用する

5.  リサイクルショップで買取りをしてもらう

6.  フリマアプリやネットオークションで売る

7.  リユースサイトを利用して必要な人に譲る

8.  不用品回収業者に依頼する


【1】自治体の粗大ごみに出す

一般的な方法は、粗大ごみとして自治体に回収してもらうことです。家庭ごみとは異なって、有料での回収となり、自治体によってさまざまなルールが決められています。

 

<粗大ごみに出す手順>

1.  粗大ごみとして出す家具のサイズを測る

粗大ごみに出せるサイズや重さの基準は、自治体ごとに決められています。例えば、「一辺の長さが最長30cmを超えるもの」や「一辺の長さまたは直径が90cm以上2m未満のもの」「指定ごみ袋に入らないもの」「指定ごみ袋に入っても5kgを超えるもの」など、粗大ごみの対象となるものは自治体ごとに異なります。そのため、まずは自治体が発行しているゴミ分別のパンフレットやウェブサイトで確認して、処分したい家具が粗大ごみの対象になるかどうかをチェックしましょう。

2.  事前に粗大ごみ受付センターに電話、またはインターネットで申し込みをする

3.  粗大ごみ処理手数料を支払う

コンビニエンスストアやスーパーなどの指定販売店で、粗大ごみ処理券(シール)を購入します。電子決済を利用して支払える自治体もあります。

4.  粗大ごみ処理券に必要事項を記入して、家具の見やすい場所に貼る

5.  指定日に指定された場所に家具を出す

自治体に回収してもらう以外に、粗大ごみを処理施設に自己搬入する方法もあります。この場合も、同じように事前申し込みが必要になりますので、自治体のウェブサイト等をご確認ください。

 

<費用の目安>

粗大ごみの処理手数料は、自治体や家具の種類、サイズによって異なります。

カラーボックスなどの小型家具は1点200円~、食器棚は400円~1,000円、2人掛けソファーは1,000円~2,000円ほど、ベッド(枠のみ)は500円~1,500円ほど、テーブルは200円~1,000円ほどが目安となります。自治体のウェブサイトに粗大ごみ処理手数料の一覧表が掲載されていますので、事前に確認してからお申し込みください。

 

<メリット>

自治体での家具の処分は、費用が安い点が魅力です。また、自治体が確実に廃棄してくれるため安心感があります。

 

<デメリット>

家具を指定場所まで自力で搬出しなければなりません。1人で運び出せる小型家具なら問題ありませんが、ソファーなどの大型家具は労力と人手が必要です。また、コンビニなどに粗大ごみ処理券を購入しに行く手間と、粗大ごみの回収日が指定されているため、自分の都合のよい日に処分できない点がデメリットになります。

 

<注意点>

家具を粗大ごみに出す際は、自治体によっては1回につき4点までというように、個数制限が設けられている場合があります。早く回収してもらいたくても、申し込みをしてすぐに回収というわけにはいかず、場合によっては1ヵ月近く待つ必要もあります。


【2】解体して可燃・不燃ごみに出す

処分したい家具を解体して、一般の家庭ごみとして出す方法があります。粗大ごみの対象とならないサイズまで小さく解体して、素材ごとに可燃ごみ、または不燃ごみに分別して処分すれば粗大ごみ処理費用もかかりません。ただし、工具や解体作業に慣れていないと、時間と労力を使うことになり危険も伴います

東京都など自治体によっては、解体・分解しても可燃・不燃ごみには出せず、粗大ごみとして処理しなければならない場合もありますのでご注意ください。


【3】【買い替えの場合】購入店の引き取りサービスを利用する

インテリアショップで新しい家具を購入すると、不要になった同じ種類・容量で同数の家具を引き取ってもらうサービスを利用できる場合があります。

 

<メリット>

新しい家具の配送時に、古い家具を引き取ってもらえるため手間がかかりません。

 

<デメリット>

引き取りサービスの利用には条件があり、お店によってその条件は異なります。引き取ってもらえないものや、一部の地域ではサービスの対応が不可になっていることもあるため、家具の購入前に確認をしてください。

 

<費用の目安>

家具購入金額の条件によっては、引き取り手数料が無料になるお店もあります。小型家具なら2,000円、大型家具は5,000円などと家具のサイズによって手数料が異なるお店や、1配送に付き大型家具のみ約4,000円の手数料で引き取ってくれるお店もあります。


【4】【引っ越しの場合】引っ越し業者の引き取りサービスを利用する

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引っ越しの際に、不要な家具を引っ越し業者に引き取ってもらえることがあります。事前の引っ越しの見積もり時に、家具の引き取りも依頼しましょう。

 

<メリット>

引っ越しと同時に業者側が不要な家具を搬出し、処分してくれるため手間が省かれます。業者によっては引き取りだけでなく、状態のよい家具は買取りをしてくれる場合もあります。

 

<デメリット>

引っ越しをする人限定のサービスで、家具の引き取りサービスを実施している引っ越し業者の数は多くありません。引っ越し自体にかなりのお金がかかるのに、さらに追加で引き取り費用も発生します。


【5】リサイクルショップで買取りをしてもらう

小型家具なら直接リサイクルショップに持って行き、買い取ってもらう方法があります。大型家具は、買取りを行っているショップの出張買い取りサービスを利用すると便利です。

 

<メリット>

家具の状態がよく、ニーズの高い家具の場合、高値で買い取ってもらうことができます

 

<デメリット>

状態が悪く、需要が少ない家具は買い取ってもらえず、持ち帰らなくてはなりません。大型家具の場合は、売り場の場所を取ってしまうため、サイズに制限があり、買い取りしてもらえないことがあります


【6】フリマアプリやネットオークションで売る

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家具の処分を急いでいなければ、フリマアプリやネットオークションを利用して売却する方法があります。状態がよくて、まだ使えるおしゃれで人気のある家具ならば、欲しい人がすぐに見つかるかもしれません。処理手数料を払って家具を処分する前に、ほかの人に使ってもらえるかどうか検討してみましょう。エコ活動にもつながります。

 

<メリット>

自分で売値を設定でき、売れたら不要な家具を手放せるだけでなく収入を得られることがあります。

 

<デメリット>

フリマアプリやネットオークションに家具を出品する際には、家具の写真を撮ったり家具の状態について記載したりと、自分自身で出品の準備をしなければなりません。売れたら梱包も配送も自分で行うことになります。個人間でのやり取りとなるため、トラブルが起きたとき、解決が難しくなる可能性もあります。

売れても手数料や送料がかかり、特に家具は送料が高くなるため、注意が必要です。出品しても買い手が見つかるまでかなりの時間がかかる、結局は売却できずに終わってしまう可能性もあることを念頭に置いて出品する必要があります。

 

<注意点>

どのようなものでも出品できるわけではなく、それぞれに条件があるため、確認してから出品しましょう。出品する前には、家具の外側だけでなく内部も腐敗やカビなどが発生していないかチェックし、今後も気持ちよく使える状態であることを確かめてから出品しましょう。できる限り汚れを取り除いてきれいにした状態の方が、売れやすくなりスムーズな売買につながります。


【7】リユースサイトを利用して必要な人に譲る

自治体の中には、民間企業と連携してリユースを促進しているところが少なくありません。使わなくなった家具を必要としている人に譲れば、処分の手間も費用も不要になります。地元情報サイトで家具の引き取り手を探せば、地元の人との取引となり直接手渡しができます。面倒な作業や出費が抑えられて、環境にもやさしい方法といえるでしょう。

【参考】さいたま市「粗大ごみ・特定適正処理困難物の出し方」


【8】不用品回収業者に依頼する

家具の処分に時間をかけず、できるだけ早く手放したい場合は、不用品回収業者に依頼する方法があります。不要な家具が複数ある場合や、大型家具が重くて自力では運べない場合などにもお願いすると便利です。

 

<メリット>

都合のよい日時に作業を行ってもらえて、不要な家具をまとめて搬出・回収・処分までしてもらえます。

 

<デメリット>

手間なく複数の家具を処分してもらえる分、料金が比較的高額になる可能性があります。

 

<費用の目安>

不要な家具の容量に応じて料金プランを選択することができます。2~4点ほどの家具の場合、5,000円~10,000円程度です。軽トラックでの搬出は15,000円~40,000円、2tトラックの場合は、40,000円~80,000円のパックプランがあります。

このように、料金には業者ごとに大きく差があります。事前に見積もりを取り、複数の業者を比較し検討してみることをおすすめします。

 

<注意点>

チラシなどで、無料で不用品を回収するとうたい、不用品を回収しては不法投棄や不適正処理を行う違法業者が存在します。作業当日になって、不当な高額料金を請求してくる悪質な業者からの被害も報告されています。

チラシやインターネット広告での甘い宣伝文句にだまされないよう注意して、信頼できる業者かどうか十分調べてから、慎重に依頼する業者を選んでください

【参考】環境省「廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!」


■自分に最適な方法で無理なく家具を処分しよう

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小型・大型家具は、基本的には手数料等を支払って回収・処分をしてもらうことになります。費用をなるべく抑えて確実に家具を処分するには、自治体の粗大ごみに出すことが最も適した方法です。状態がよく、まだ使える家具ならば、売ったり、必要としている人に譲ったりしてみるのも有効活用されてエコにつながります。

それぞれの処分方法には、メリットとデメリットがあります。ご自身の状況や家具の状態などを考慮して、最適な処分方法で不要となった家具を処分してください。