クルマの車内が熱くなるのは、フロントガラスから侵入する熱が大きな原因です。炎天下で気温35度の屋外ではフロントガラス下のダッシュボードの最高気温はなんと80度近くにもなります。(JAF:日本自動車連盟 調べ)
JAFによると、サンシェード(日除け)や窓を開けていても効果は低く、人や動物が耐えられない温度になるとのこと。また、エアコンをつけっ放しで駐車すると誤作動で車が動いたり、燃料切れでエンジンが止まったりする場合があり、排ガスなどの環境面にも問題があると警告しています。
クルマで出かけることが多い夏、気をつけたいのが炎天下の屋外に駐車した際に発生する、車内の異常な暑さです。車に乗られる方なら少なからず経験があると思いますが、ここでは高温になった車内の温度を短時間で効率よく下げる方法をご紹介しましょう。
これから迎える暑い夏に向けて、お出かけ時の参考にしてください。
クルマの車内が熱くなるのは、フロントガラスから侵入する熱が大きな原因です。炎天下で気温35度の屋外ではフロントガラス下のダッシュボードの最高気温はなんと80度近くにもなります。(JAF:日本自動車連盟 調べ)
JAFによると、サンシェード(日除け)や窓を開けていても効果は低く、人や動物が耐えられない温度になるとのこと。また、エアコンをつけっ放しで駐車すると誤作動で車が動いたり、燃料切れでエンジンが止まったりする場合があり、排ガスなどの環境面にも問題があると警告しています。
JAFが行った実験によると、夏の気温35度の日中(12時~4時)に駐車したクルマの中は、黒いクルマで最高57度、白い車で最高52度という結果が報告されています。サンシェードを装着しても、車内は最高50度、ダッシュボードは52度という暑さになるということです。何もしないで駐車しておくと、ダッシュボードは80度近くにもなり、仮に、ここにスマホを置いておけば変形や液晶が割れてしまうことも起こり得ます。もしライターやスプレー缶を置いてしまった場合には、爆発の危険性もあるのです。キャンプなどで使う携帯用ガスコンロのガス缶やヘアスプレー、制汗スプレーなども、車内に放置したままにしておくと非常に危険です。また、ペットボトルの炭酸飲料水でも炭酸ガスが膨張して爆発することがあるため、放置したままにしないように気をつけましょう。
車内の気温を下げるためには、窓を開けたり、エアコンをつけたりするのが一般的な方法ですが、JAFでは温度を下げる対策として、窓を開ける、冷却スプレーをかける、エアコンをつける、窓を開けてエアコンをつけて走行する、といった比較テストを行っています。その中で最も効果があったのは、窓をすべて開け、エアコンをつけて走行するというものでした。この時、エアコンの空気モードは「外気導入」にしておきます。そして、温度が下がってきたら、「内気循環」に変えて窓を閉めると効果的です。
JAFのテストによると、窓を開けエアコンをつけて走行すると、55度もあった社内温度が2分ほどで30度以下に下がったことが実証されています。さらに5分後には、温度は28度に下がり、この段階で窓を閉めればエアコンの効きも良くなります。一方、走行しないでエアコンをつけただけの実験では、30度以下になるのに7~8分かかりました。この間、エンジンの回転数は高くなり、燃料を多く消費することとなります。
車を走らせないで熱気を逃すには、ドアを開閉して熱気を追い出す方法があり、車内温度を1分で7.5度下げることができるそうです。
ドアの開閉方法として、
・助手席側の窓だけ開ける
・運転席側のドアを5回開閉する
この2点だけでも効果的とのことです。
これで温度を下げたら、先ほどの方法(外気導入モードにしてエアコンをつけ、窓は開けたままで走行)を実施することで、熱を早く逃がすことができるのです。
高温になった車内でエアコンを使う場合、空気モードは「外気導入」にしましょう。なぜなら外気のほうが車内の温度より低いからです。熱い車内にひたすらエアコンの冷気を送り続けるより、外気を取り込みながら、エアコンでも冷気を送ることで相乗効果が生まれ、効率よく冷やすことができるのです。
今回紹介した方法を実施した場合、5分ほどで効果が出てくるようですが、クルマの種類や諸条件によっても異なってきますので、一度試してみるのも良いでしょう。
夏はクルマでお出かけする時間が増えると思いますが、暑い日に駐車する際には、まずは日陰を見つけて駐車するなど駐車前の対策をし、駐車後の車内の暑さ対策には十分注意して、快適な運転を心掛けてください。
※参考
JAF(日本自動車連盟)
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/temperature/lowering