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2024/12/27
暮らし

リビングの家具配置のコツ。
快適でおしゃれな空間をつくる!

家の中でも特に、人が集まる大切な空間であるリビングを少しでも快適でおしゃれな空間にしたいと考えている方は多いのではないでしょうか。ソファやテーブル、本棚など、家具の配置によってリビングの雰囲気や使い心地はがらりと変わります。

本記事では、おしゃれなリビングや居心地のよいリビングをつくるためのポイントをご紹介します。リビングのサイズや形状に焦点を当てるとともに、よくある失敗例とその改善策について解説します。理想のリビングを実現するために参考にしてください。

リビングの家具配置のコツ。<br />
快適でおしゃれな空間をつくる!

■リビングの家具配置を成功させるコツ

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おしゃれで快適なリビング空間を実現させるためには、家具を配置する前の事前準備が重要です。配置後に失敗に気付いて、再度やり直すとなると、時間と労力が余計にかかってしまい、気分も滅入ってしまいます。理想の空間を思い描きながら、楽しみながら準備を行いましょう。

 

◎リビングのサイズを測る

リビングの床面積を示す単位(8畳、12畳など)を把握するだけでなく、間取り図を活用しながら、リビングの「横幅」「奥行き」「高さ」を実際にメジャーで測定しましょう。柱などの出っ張りの部分も忘れずに採寸することが重要です。家具を設置する際に、思っていたより天井高が足りず、せっかく購入したお気に入りの家具を予定していた場所に置けないという事態を避けるために、リビングのサイズを正確に測り、記録しておきましょう。

 

◎ドア・窓・コンセントの位置をチェックする

ドアや窓、コンセント、照明のスイッチの位置によっては、設置する家具の種類や配置が変わることがあります。家具を置くことでドアや窓を塞いだり、コンセントやスイッチが隠れたりしないよう、事前に位置を確認することが大切です。ドアや窓はサイズも測り、開く向きや開閉スペースについても確認しておきましょう。

 

◎優先して設置したい家具を決める

好きな家具をあれもこれもとリビングに詰め込むと、圧迫感を感じる空間になってしまいます。リビングの目的や家族構成などを考慮し、必ず設置したい家具を決めておきましょう。新しく家具を購入する際には、その家具の「幅」「奥行き」「高さ」を測り、リビングの置きたい場所に適合するサイズかどうかを確認することが重要です。基本的には、空間に余裕をもたせて家具を配置することを心掛けましょう。

 

◎生活動線を考える

快適でおしゃれなリビングにするには、生活動線の確保が欠かせません。動線とは、家族が日常生活する上で、自然に動くときに必要なスペースのことです。人の行き来が多いリビングでは、動線を意識した家具配置が重要となります。家具が置かれたリビングで過ごす際の、「歩く」「座る」「立つ」といった動作をイメージしてみましょう。

間取り図に、家具の位置と生活動線を書き込むと、より分かりやすくなります。動線上には家具を置かないよう注意が必要です。移動するたびに家具にぶつかりそうになっては、危険なだけでなく、ストレスがたまり、心地よく過ごすことができなくなります。

2人がすれ違うためには、目安として90~120センチメートルの幅が必要とされています。椅子を引く、家具の扉や引き出しを開ける際に必要なスペースを考慮し、余裕を持って家具を配置することが求められます。


■リビングのサイズに合う家具配置のポイント

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リビングのサイズに適した家具を配置することで、開放感のあるくつろぎのリビング空間が実現します。リビングのサイズ別に、家具を配置する際のポイントを解説します。

 

【8畳リビング】

やや狭めでコンパクトな8畳リビングは、設置する家具や配置によっては圧迫感を感じることがあり、動きにくい空間になるおそれがあります。家具を最小限に抑え、小さめの家具を選ぶことで、動きやすくすっきりした空間にできます。

ソファは壁付けして、その向かいにテレビを配置すると、無駄なスペースをつくらず、動線も確保できます。リビングテーブルを置く場合は、収納機能が付いているものを選ぶと、収納家具の数を減らすことができるでしょう。

全体的に背の低い家具を設置することもポイントです。広くすっきりとしたリビングを演出できます。収納棚は背板のないタイプを選ぶと、大型の家具でも抜け感を出し、圧迫感を軽減できます。

 

【12畳リビング】

12畳リビングでは、空間に余裕があるため、家族のライフスタイルに合った家具配置が可能です。ソファやテーブル、収納家具などの大型家具を設置しても窮屈さがなく、ゆとりを持たせた配置ができます。3人掛けのソファを壁付けせずに設置してもよいでしょう。リビングを広く見せたい場合は、L字型のソファを壁付けして置くのがおすすめです。

 

【18畳リビング】

18畳リビングでは、一通りの家具を設置した後でも、広々としたゆとりある空間でくつろげます。自由に家具を配置でき、動線を広く確保できるため、家族が伸び伸びと過ごせるでしょう。

広さを生かして、ソファもL字型や4人掛けのものを置くことができます。テレビもテレビボードも大きめのものが設置可能です。動線を妨げない程度に、オットマンや一人掛けチェアを置けば、大人数にも対応できるリビングになります。広さがあるため、リビングの一角にワークスペースや書斎コーナーを設けると、スペースを有効活用できます。仕事や趣味の場だけでなく、子どものリビング学習にもおすすめです。


■リビングの形状に合う家具配置のポイント

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リビングのサイズだけでなく、リビングの形状によっても家具の配置方法は変わります。おしゃれで快適な家具配置を実現するためのポイントを解説します。

 

【縦長タイプのリビング】

縦長タイプのリビングでは、リビング・ダイニング・キッチンが一直線上に配置されている間取りが一般的です。窓に面していることが多く、光を確保できますが、家具の配置によっては奥のダイニング・キッチンへの採光を遮る可能性があるため、注意が必要です。できる限り窓からの光を遮らないように、背の低い家具を選び、壁際に設置するようにしましょう。家具が壁に沿って配置されることでリビングの中央にスペースが生じ、リビングを広く見せる効果があります。同時に動線も確保できるでしょう。

 

【横長タイプのリビング】

横長タイプのリビングは、リビング・ダイニングが横並びに配置されている間取りです。大きな窓に面していることが多く、開放感がありますが、家具は位置が難しい点もあります。生活動線を意識し、動線を確保することで、家具が邪魔だと感じられない配置にしましょう。脚が細い家具を選ぶことで抜け感が生まれ、広く感じられます。さらに、低めの家具を設置し、背の高い観葉植物や間接照明を置くことで立体感を出し、おしゃれな空間を演出できます。

 

【正方形タイプのリビング】

正方形タイプのリビングは、横幅と奥行きの長さがほぼ同じになっている間取りです。動線を確保するために、家具のサイズを小さめにし、ローテーブルではなくサイドテーブルをソファに添えると、ゆとりある空間が生まれます。低いタイプのソファを選び細いアームやアームなしのタイプを選ぶと、圧迫感を軽減できます。また、ラグを敷くことでゾーニング(区分け)でき、空間にメリハリをつくることができます

 

【L字型タイプのリビング】

L字型タイプのリビングは、形状が「L」の形をしている空間にキッチン・ダイニング・リビングが配置されている間取りです。ダイニング側を背にしてソファを配置することで、リビングエリアとダイニングエリアを視覚的に分けることができます。開放感を出したい場合は、ゾーニングせずに壁側にソファを配置しましょう。

L字型タイプは、窓が多く設けられている傾向があるため、自然光が入り明るい空間をつくりだします。しかし、Lの形状により、ほかの間取りよりも狭く感じられることがあります。低めの家具を取り入れて、部屋全体を見通しよくして、視線が抜けやすくしましょう。

 

【変形タイプのリビング】

変形タイプのリビングは、L字型以外の不規則な形状の空間です。家具選びや配置には工夫が必要ですが、個性的でおしゃれなリビングをつくり出すことができます。


■おしゃれな空間にならない!?よくある失敗例と改善策

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家の中で最も長い時間を過ごすリビングだからこそ、家具の配置にこだわりたいものです。よくある失敗例と改善策をご紹介します。

 

★家具でリビングが狭くなった!?

リビングにあったらいいなと思う家具や家電は意外とたくさんあります。おしゃれなリビングにしたいと思うからこそ、気に入った家具をあれこれと配置してしまいがちですが、動線を確保した上で、一回り小さめの家具を配置することを心掛けてください。まずは、家具の数を最小限にして配置しましょう。低めで細い脚の家具は、視線が抜けやすく圧迫感を抑える効果がありおすすめです。

 

★統一感のないリビングになってしまった!?

統一感を出すためには、ひとつの空間に存在する色を3色程度に抑えるのがコツです。注目ポイントは以下の3点です。

●床・壁・天井=「ベースカラー」(70%)

●ソファやテーブルなどの大型家具やカーテン=「アソートカラー」(25%)

●クッションなどの小物類や観葉植物=「アクセントカラー」(5%)

これらを意識して3色以内で色をまとめると、統一感のあるスッキリとしたリビング空間が生まれます。家具の素材を統一することも、おしゃれで落ち着きのあるリビングにするポイントです。

 

★テレビが見えづらい!?

窓からの日差しでテレビが見えにくくなる場合があります。基本的には、窓に対してテレビを直角(90度)に配置すると見えづらさを改善できます。窓際からテレビを少し離して配置してみたり、カーテンなどで日差しを調節してみたりする方法もあります。

窓の前方にテレビを配置すると逆光になり、まぶしく感じる時間帯が発生しますが、窓の外への抜け感が出て開放的に感じられます。テレビ視聴中もリラックス感が増すため、おすすめの配置です。

 

★家電を置く場所に困ってしまった!?

家具の配置が終わってから、空気清浄機や加湿器、お掃除ロボ、季節ものの扇風機や暖房器具などの置き場所に悩んでしまうケースがあります。動線上に置くことになると、必要なものであるのに邪魔に感じたり、窮屈に感じたりします。配置する家具は必要最低限に絞って、空間にゆとりを持たせることと、家電を置くスペースをつくっておくことを意識して、快適な空間をつくりましょう。

 

★装飾が少なく味気ないリビングになった!?

リビングのサイズや形状によっては、家具配置後、余白が生まれる場合があります。空間が何となく寂しく感じるときは、背の高い観葉植物やスタンドライトなどの視線を上げるアイテムを設置してみましょう。部屋の奥の角に設置すると、奥行きが生まれて広く見せることもできます。家具で壁面を覆ってしまうのではなく、絵画や鏡を壁に設置すれば、洗練されたおしゃれな空間ができ上ります。


■まとめ

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おしゃれな家具でも、リビングに窮屈に配置されていると、何となく圧迫感を感じ、居心地が悪くなります。家具を配置する際には、事前に動線を確保し、ゆとりある空間づくりを心掛けながら、お気に入りの家具を設置していきましょう。さらに、家具を配置する際は、見た目の美しさや収まり具合だけでなく、安心・安全面も考慮し、出入口付近の動線を広めに確保し、家具で塞がないよう注意して、おしゃれで快適なリビングを完成させてください。