愛猫と快適に暮らす家を建てるときは、猫の習性を考慮することが大切です。人も猫も快適に暮らせるように家づくりの工夫をご紹介します。
<運動できる設備を作る>
一日を室内で過ごす猫のために、運動できる設備を用意しましょう。猫は上下運動を好みます。運動不足になると肥満やストレスの原因になるため、次のような設備を検討しましょう。
●キャットウォーク:猫が高い所を自由に移動できるよう壁や天井に設置した通路
●キャットタワー:猫が上下運動したり休憩したりできて、爪とぎもついている
●キャットステップ:壁に階段状に取り付けられるアイテム
キャットウォークやキャットタワー、キャットステップなどを設置すると、高所や上下運動が好きな猫の運動不足を解消し、ストレスを軽減できます。注文住宅なら吹き抜けにしてキャットステップを設置したり、見せ梁をキャットウォークにしたりできます。
<隠れられる場所を作る>
猫は狭い場所を好みます。猫にとって狭い場所は、外敵から身を守れる安全な場所であることが理由といわれています。狭い場所に入りたがるのは猫の習性なので、猫が隠れられる狭いスペースを用意しておきましょう。カゴやケージなどを用意しておくと、猫は落ち着いて過ごせます。
<ひなたぼっこのスペースを作る>
猫は暖かい場所が好きです。南向きの窓辺に、猫がひなたぼっこして寛げるスペースをつくりましょう。腰高窓は窓枠を広く取れば、猫が外を眺めながらひなたぼっこを楽しめます。
<爪とぎできる場所をつくる>
猫は、爪のメンテナンスやマーキングなどのために爪をとぐ習性があります。しかし、壁や家具で爪とぎをされると傷だらけになって困ります。猫が家中のいたるところで爪とぎしないように、爪とぎポールや爪とぎボードを設置しておきましょう。何種類か置いてみると、猫の好む爪とぎを見つけられます。
また、キャットタワーのポールは猫が爪とぎできるように麻縄が巻かれたタイプが多いため、キャットタワーを設置すると、爪とぎもできます。
<静かな場所に清潔なトイレを用意する>
猫のトイレは静かな場所に設置しましょう。猫が落ち着いて使えるように、人の出入りが少ない場所が適しています。例えば、洗面所や玄関の隅、人用のトイレの隅などは、掃除がしやすく換気もしやすいです。猫はきれい好きな動物なため、トイレは常にきれいにしておきましょう。
また、多頭飼いする場合は、設置場所だけでなくトイレの数にも気をつけましょう。猫は他の猫のにおいを嫌がることがあるため、一匹ずつに専用のトイレを用意することが好ましいです。トイレの数は、猫の頭数+1が理想的といわれています。例えば、2匹飼う場合はトイレを3つ用意しましょう。
<脱走防止対策をする>
好奇心旺盛な猫は、玄関ドアや窓を開けたすきに屋外へ飛び出してしまうことがあります。外に出てしまうと事故の危険性があるため、安全のためにも脱走防止対策が必要です。玄関と居室の間に脱走防止用のドアを設置することで、猫が外に飛び出さないようにしておきましょう。
また、網戸を引っかいて破り、穴から脱走することもあります。爪で引っかいても破れない網戸の使用がおすすめです。