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2025/07/22
暮らし

掃除の頻度ってどのくらいがいいの?ライフスタイルや場所ごとに解説します

掃除は、家事の中でも料理や洗濯に比べて後回しになる傾向があります。特に毎日の仕事や育児に追われている家庭では、定期的な掃除の時間を確保するのは簡単ではありません。では、掃除の適切な頻度とはどのくらいなのか、意外と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、共働き世帯や子育て世帯など、ライフスタイル別の掃除頻度の目安や、場所別にどのくらいの頻度で掃除した方がよいかを解説します。

掃除の頻度ってどのくらいがいいの?ライフスタイルや場所ごとに解説します

■【ライフスタイル別】掃除の頻度

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掃除の頻度は、家族構成や生活リズムによって異なります。共働き世帯と子育て世帯に分けて、それぞれの状況に合った掃除頻度の目安や工夫を紹介します。

 

[共働き世帯の場合]

共働きの家庭では、平日は仕事中心の生活となり、家事に避ける時間が限られます。そのため、掃除は休日にまとめて行うケースが多いようです。

しかし、平日に全く掃除をしないと、週末までに5日分のホコリや汚れがたまるため、掃除の負担が大きくなります。そのため、平日は5~15分程度の短時間で簡単に掃除する習慣をつけるとよいでしょう。

たとえば、フロアワイパーで床のホコリを掃除したり、水回りを簡単に掃除したりするだけでも汚れの蓄積を防げます。共働き世帯は平日の在宅時間が短く、汚れはさほどたまりにくいため、こまめな軽い掃除で十分です。

 

[子育て世帯の場合]

子育て中の家庭では、衛生面と安全面を考慮して、掃除の頻度を高めに設定しましょう。特に小さなお子さんが日中過ごすリビングは、清潔に保つためにこまめな掃除が必要です。乳幼児は床に落ちたものを口に入れたり、ハウスダストでアレルギーを起こしたりする恐れがあります。忙しくて毎日掃除するのが難しくても、子どもが過ごすリビングだけは週2〜3回を目安に掃除しましょう。フロアマットやカーペットの上のゴミは粘着ローラーで取り除くと、毎日掃除機をかけなくても効率的に掃除できます。

新生児期から幼児期のお子さんがいる家庭では、子どもの世話で手がいっぱいになり、掃除まで手が回らない日もあるでしょう。子どものお昼寝中に一部屋だけ掃除するなど、少しずつ掃除をすることで清潔な空間を保てます。


■【場所別】掃除の頻度

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家の中でも、場所ごとに汚れ方が異なるため、適切な掃除頻度は異なります。ここからは、場所ごとにどのくらいの頻度で掃除するのが望ましいか解説します。各場所の状況に合わせた掃除頻度で、効率良く清潔な状態を保ちましょう。

 

<リビング>

家族が集まるリビングは人の出入りが多いため、ホコリや皮脂汚れ、髪の毛がたまりやすい場所です。小さなお子さんがいる家庭では、リビングが遊び場になるため、毎日の掃除機がけが理想ですが、難しい場合でも週に2〜3回を目安にかけましょう。

リビングを効率的に掃除するには、粘着ローラーやフロアワイパー、ロボット掃除機などを活用する方法があります。これらを週に数回活用すれば、毎日掃除機がけをしなくてもきれいに保てます。

 

<寝室>

寝室は、リビングのように人の出入りが多い場所ではないため、掃除の頻度は週に1回程度を目安にしましょう。ただし、寝室にはベッドや布団、カーテンなど布製品が多く、ホコリや髪の毛などの汚れがたまりやすいです。掃除の際は、床の掃除機がけだけでなく、ベッド下にたまったホコリをしっかり吸い取りましょう。シーツや布団に付いた髪の毛は、粘着シートを使うと簡単に掃除できます。

 

<玄関・廊下>

玄関は、外からのホコリや砂が入り込みやすい場所です。本来は毎日でも掃除したいところですが、忙しい場合は週に1回を目安に掃き掃除をしましょう。月に1回程度はデッキブラシでこすり洗いをするか、雑巾で水拭きすると、汚れの蓄積を防げます。

また、靴箱は湿気やにおいがこもりやすいため、月に1回は扉を開けて換気しましょう。その際、靴を出して棚板の拭き掃除をしたり、靴を天日干ししたりするのも効果的です。

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<キッチン>

キッチンは、食品を扱う場所なので衛生的に保ちたいですが、毎日使うたびに汚れが発生します。水垢や油汚れは蓄積すると落ちにくくなるため、使用後に軽く拭き掃除する習慣をつけるのが理想的です。

特にコンロ周りの油汚れは放置すると落ちにくいため、調理後すぐにキッチンペーパーやキッチン用のお掃除シートで拭きましょう。シンクは、食器を洗った後に水滴を拭き取っておくと水垢がたまりにくくなります。

毎日の簡単な拭き掃除で汚れが蓄積しにくくなれば、本格的な掃除は週に1回程度で十分です。コンロやレンジフードの汚れは重曹やセスキ炭酸ソーダ、シンクは台所用洗剤など、汚れに適した洗剤で掃除しましょう。

日本リサーチセンターの「家の掃除についての調査」によれば、キッチン・台所をほぼ毎日掃除する人は3割と比較的多く、汚れが気になりやすい場所であるといえます。

【参考】株式会社日本リサーチセンター「家の掃除についての調査

 

<浴室>

浴室は、家族が毎日使う場所です。使うたびに皮脂汚れやせっけんカス、髪の毛が付着するため、毎日こまめに洗いましょう。浴槽はお湯を抜いた後にお風呂用洗剤を使ってスポンジで軽く洗い、垢や皮脂汚れを流します。壁や床に冷水をかけておくとカビの予防になります。

また、週に1回を目安に床や壁の水垢やせっけんカスをこすり洗いしましょう。排水口や換気扇フィルターの掃除は、月に1回が目安です。浴室は湿気が多くカビが発生しやすいため、汚れをためず少しずつこまめに掃除するのがポイントです。

 

<トイレ>

トイレは毎日何度も使用する場所であり、汚れやニオイが付きやすいため、こまめな掃除が必要です。便器の中の汚れが目立つときは、こまめにブラシで掃除しましょう。床や便座周辺は、トイレ用シートで毎日拭くと清潔に保てます。普段からこまめに掃除しておけば、週に1回の丁寧な掃除できれいな状態を保てるでしょう。

週1回の掃除では、便器のふち裏や温水洗浄便座のノズルなども丁寧に掃除します。また、タンクがあるタイプのトイレでは、月に1回程度専用の洗浄剤でタンク内の掃除も行いましょう。

 

<ベランダ>

ベランダは屋外のため、砂ぼこりや花粉、落ち葉などがたまりやすい場所です。汚れを放置すると排水口が詰まったり、室内に砂ぼこりが侵入したりするため、月に1回程度を目安に掃除しましょう。ほうきでゴミや落ち葉などを掃き掃除し、手すりや室外機の上は雑巾で拭き掃除します。ベランダの排水口はゴミがたまりやすいため、掃除の際にゴミを取り除いておくと雨の日も安心です。


■掃除の頻度を減らすコツ

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忙しい毎日では、掃除しようと思っていても、つい後回しになりがちです。最後に、掃除の頻度をできるだけ減らすためのコツをご紹介します。

 

◎“ついで掃除”を習慣にする

掃除を普段の行動の中に組み込み、何かのついでに掃除する習慣をつけると、汚れをためずにすみます。たとえば、料理のついでにコンロ周りを拭いたり、トイレを使ったついでにシートで便座や床を拭いたりする習慣をつけると、汚れが蓄積しにくくなります。平日の掃除が億劫な方も、ついで掃除であれば、さほど苦にならないはずです。週末の掃除が楽になるように、ついで掃除を習慣にしましょう。

 

◎便利グッズを取り入れる

市販の便利な掃除グッズの中には、掃除の手間を減らせるものがあります。たとえば、トイレのタンクに入れておくだけで黒ずみを防ぐ洗浄剤や、お風呂の天井に貼っておくとカビの発生を防ぐグッズなど、汚れを付きにくくするアイテムを利用すれば、掃除の頻度や負担を減らせるでしょう。

 

◎自動で掃除してくれる便利な家電を取り入れる

ロボット掃除機や、自動クリーニング機能付きのエアコンなど、掃除の手間を軽減してくれる便利な家電を取り入れるのもおすすめです。特にロボット掃除機は、外出前にスイッチを入れておくと留守中に床掃除してくれるため、日々の掃除の負担を大きく減らせます。


■まとめ

リビングやキッチンなど、頻繁に使う場所は特に、定期的な掃除が必要です。しかし、仕事や育児で忙しい中、掃除に時間を割けないこともあるでしょう。

そのようなときは、家族のライフスタイルや汚れ具合に応じて掃除の頻度を調整し、便利な家電やグッズを活用するのがおすすめです。毎日のちょっとした工夫や習慣の積み重ねによって汚れがたまりにくくなるため、本格的な掃除が楽になります。無理のないペースで掃除に取り組み、家族が快適に過ごせる住まいを目指しましょう。