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2025/12/01
暮らし

年末の大掃除でやることとは?
効率的な順序や掃除方法を紹介

年末が近づくと、気になるのが「大掃除」です。「どこから手をつけたらいいの?」「もっと効率よくできないかな?」と感じている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、大掃除でやるべきことをリストアップし、効率的な掃除の順序と場所別の掃除方法をご紹介します。今年は正しい掃除のやり方をマスターして、効率的に大掃除を進めましょう。

年末の大掃除でやることとは?<br />
効率的な順序や掃除方法を紹介

■大掃除を効率的に進めるには事前準備が大切

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年末の大掃除をスムーズに進めるには、「事前準備」が大切です。いきなり掃除を始めると、途中で必要な道具が足りないことに気づいたり、どこまで掃除したか分からなくなったりして、かえって時間がかかることがあります。まずはしっかりと計画を立てて、準備しましょう。

 

≪やることリストの作成≫

家の中で掃除したい場所を全て書き出して、「やることリスト」を作成しましょう。

頭の中だけで考えていると、細かい場所を忘れてしまいがちです。チェックリストを作成しておくことで、やるべきことが明確になり、進捗も確認しやすくなります。掃除が終わった場所にチェックを入れていけば、「ここまで進んだ」と実感できるため達成感が得られ、大掃除のモチベーション維持にもつながるでしょう。

「やることリスト」を作成する際は、場所ごとに具体的に書き出すのがポイントです。例えば「キッチン」と大まかに書くのではなく、「キッチンの換気扇」「コンロ周りの油汚れ」「シンクの水垢」「食器棚の中」というように、細かくリストにしておくと作業内容がイメージしやすくなります。

家族がいる場合はリストを共有して、担当を決めると作業の負担が軽くなり、大掃除の効率もアップします。

 

[やることチェックリスト]

大掃除の基本的な掃除項目をまとめたチェックリストの一例です。このリストを元に、各家庭に合わせて項目を追加・削除して活用してください。

【事前準備】

□掃除する場所のリストアップ

□掃除のスケジュール作成

□掃除道具の準備

□ごみ収集日の確認(特に粗大ごみ)

□不用品の処分

【キッチン】

□換気扇・レンジフードの油汚れ落とし

□ガスコンロ・IHコンロの焦げ付き、油汚れ落とし

□シンク、蛇口の水垢掃除

□排水口の掃除

□冷蔵庫内や外側の拭き掃除

□電子レンジ内の汚れ落とし

□炊飯器や電気ケトルなど調理家電の拭き掃除

□食器棚の拭き掃除

□壁の油はねの拭き掃除

□床の拭き掃除

【リビング・寝室】

□天井、壁のほこり取り

□照明器具の掃除

□カーテンの洗濯

□カーテンレールのほこり取り

□窓ガラス・網戸の拭き掃除

□サッシの溝の掃除

□エアコンのフィルターと外側の掃除

□家具・家電の上や裏側のほこり取り

□ソファの掃除

□床の掃除機がけ・拭き掃除

【お風呂】

□天井・壁・床・パッキンのカビ取り

□浴槽の水垢、皮脂汚れ落とし

□鏡のうろこ汚れ落とし

□蛇口、シャワーヘッドの水垢取り

□排水口の掃除

□換気扇のフィルターとカバーの掃除

□洗面器、椅子などの小物洗い

□風呂釜の掃除

【トイレ】

□便器内の黄ばみや黒ずみ落とし

□便座と便器の隙間の拭き掃除

□温水洗浄便座のノズルの拭き掃除

□トイレの床、壁の拭き掃除

□換気扇のほこり取り

□トイレタンクの手洗い器の掃除

□ペーパーホルダーや棚の拭き掃除

【洗面所】

□洗面ボウルの黒ずみ、水垢落とし

□鏡の拭き掃除

□蛇口周りの水垢取り

□排水口の掃除

□収納棚の整理と拭き掃除

□洗濯機と洗濯パンの掃除

【玄関・ベランダ】

□玄関のたたきの掃き掃除、水拭き

□ドア、ドアノブ、インターホンの拭き掃除

□靴箱の整理と拭き掃除

□傘立ての掃除

□ベランダの床の掃き掃除、デッキブラシでの掃除

□ベランダの排水口のごみ取り

□手すり、物干し竿の拭き掃除

≪掃除道具の準備≫

作成したリストを見ながら、必要な掃除道具が揃っているかを確認しましょう。大掃除の途中で「洗剤がない」「雑巾が足りない」となると、作業が中断してしまい、やる気も失われてしまいます。必要な道具は事前にリストアップして、準備しておきましょう。

洗剤は、汚れの種類によって使い分けるのが、効率よく掃除を進めるコツです。油汚れなどの酸性汚れにはアルカリ性の洗剤、水垢などアルカリ性の汚れには酸性の洗剤が効果的です。

汚れの種類

洗剤の種類

代表例

油汚れ、手あかなど

アルカリ性

重曹、セスキ炭酸ソーダなど

水垢など

酸性

クエン酸、酢など

軽い汚れ

中性

食器用洗剤など

これらの基本的な洗剤に加えて、古い歯ブラシ、メラミンスポンジ、マイクロファイバークロスなどの道具があると役立ちます。マスクやゴム手袋も用意しておきましょう。

 

≪不要なものは思い切って処分する≫

大掃除は、不要なものを処分する絶好の機会です。「何年も着ていない服」「壊れた家電」など、家の中になんとなく置いている不用品を思い切って処分すると、掃除の手間も省けます。

また、ものを減らすと掃除しやすいだけでなく、収納スペースに余裕が生まれてすっきりとした空間を保てます。まだ使えるものは、リサイクルショップやフリマアプリなどを活用するのもよいでしょう。ごみとして処分する場合は自治体の収集日を早めに確認しておくことが大切です。

 

≪スケジュールを立てて計画的に進める≫

最後に、大掃除を無理なく進めるためのスケジュールを立てましょう。1日で一気に終わらせるのも良いですが、大掃除は想像以上に体力を使います。早めの時期から始めて、「1日目はキッチン」「2日目は水回り」と少しずつ進めるのもおすすめです。

スケジュールを立てる際は、ごみの収集日を意識しておきましょう。特に粗大ごみや不燃ごみは収集日が限られていることが多いため、自治体の回収日に合わせて片付けの順番を決めると、不用品をスムーズに処分できます。


■大掃除はどこから始める?おすすめの順番

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大掃除は、どの順番で進めるかによっても手間や仕上がりが大きく変わります。思いついた場所から掃除を始めると、せっかくきれいにした場所にほこりが落ちてきたり、掃除した場所を何度も通って汚してしまったりと、二度手間になってしまいます。

そうならないためにも、まずは掃除の流れを決めておきましょう。ここでは、掃除の基本的なルールと家全体の大掃除をスムーズに進めるための順番をご紹介します。

 

◎掃除は「上から下へ」「奥から手前へ」が基本

掃除は、「上から下へ」「奥から手前へ」の順番が基本です。「上から下へ」とは、天井や棚の上、照明器具、カーテンレールなど高い場所のほこりを先に払い、最後に床掃除することを意味します。上から下へ順番に掃除することで、きれいにした場所にほこりが落ちてくるのを防げます。

「奥から手前へ」とは、部屋の奥から掃除を始め、出入り口に向かってほこりやごみを集めていくことです。すでに掃除した場所を踏んで汚すことがなく、効率よくごみを集められます。この2つを守ると、無駄な動きを減らせて効率的に掃除できます。

 

◎大掃除のおすすめの順番

次に、家全体でどこから大掃除を始めるか考えましょう。家庭によって理想的な掃除の順番は異なりますが、一般的には、次の順番がおすすめです。

1.不用品の処分

まずは、家の中のいらないものを処分しましょう。ものが減ると掃除しやすくなるため、作業が格段に楽になります。

2.水回り

キッチンの油汚れやお風呂のカビ・水垢など、水回りの汚れを落とすのは時間がかかります。浸け置きが必要な場所は早めに取り掛かりましょう。汚れが浮くのを待っている間に、他の場所の掃除を進められます。

3.リビング・各部屋

リビングや寝室、子ども部屋など、各部屋を掃除します。「上から下へ」「奥から手前へ」のルールを守ると効率よく掃除できます。

4.玄関

玄関は頻繁に人の出入りがあり、掃除で出たごみや不用品を運び出す場所でもあります。そのため、すべての掃除を終えた後に掃除するのが効率的です。たたきや靴箱の中もきれいに掃除して、気持ちよく新年を迎えましょう。


■【場所別】掃除方法ときれいにするコツ

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事前準備が整ったら、いよいよ本格的に掃除を始めましょう。ここでは、特に汚れが溜まりやすい場所を中心に、掃除の手順やきれいにするコツをご紹介します。

 

【キッチン】

キッチンは、油汚れや水垢など、家庭の中でも特に頑固な汚れが集中する場所です。汚れの性質に合った洗剤を使い、浸け置きなどを活用して効率よく掃除を進めましょう。

<換気扇・レンジフード>

     1. コンロに新聞紙を敷き、汚れや傷を防ぎます。

     2. 電源を切り、フィルターやファンなど外せる部品を取り外します。

     3. シンクにごみ袋を広げてお湯をはり、セスキ炭酸ソーダまたは重曹を溶かして約1時間浸け置きします。

     4. 汚れが浮いたら古い歯ブラシなどでこすり洗いし、すすいで乾燥させます。

     5. 本体部分は洗剤をしみこませたキッチンペーパーを貼り付け、ラップで覆っておくと汚れが落ちやすいで             す。水拭きして洗剤を拭き取ったら乾拭きします。

<ガスコンロ>

     1. 五徳や排気口カバーなどの外せる部品は、浸け置き洗いをします。

     2. 天板の焦げつきには重曹ペースト(重曹:水=3:1)を塗り、ラップでパックします。

     3. 汚れが浮いたらこすり洗いします。

     4. 洗剤が残らないように水拭きし、最後は乾拭きして水気を拭き取ります。

<シンク>

シンクは油汚れ(酸性)と水垢汚れ(アルカリ性)という性質が異なる汚れが溜まりやすいため、それぞれに合った洗剤を使って掃除すると効果的です。

    ●  油汚れは重曹やセスキ炭酸ソーダなどのアルカリ性洗剤

    ●  水垢汚れはクエン酸などの酸性洗剤

排水口は重曹とクエン酸を使った掃除が効果的です。

    1. 排水口に重曹1/2カップをまんべんなく振りかけます。

    2. クエン酸(大さじ2)を溶かした1カップのお湯を流します。

    3. 重曹とクエン酸が反応して発泡するので10分ほど置きます。

    4. クエン酸を入れていないお湯を1カップ流して10分ほど放置します。

    5. 勢いよく水を流して十分にすすぎます。

 

【リビング・寝室(窓・照明・壁)】

リビングや寝室は、ほこりが溜まりやすい場所です。掃除機をかける前に、まずは高い場所のほこりを徹底的に払い落とすのが鉄則です。

<窓・網戸>

     1. 網戸はやわらかいブラシで表面のほこりを落とします。

     2. 下から上に向かって水を含ませたスポンジで水拭きします。

     3. 2枚の雑巾で網戸を外側と内側から挟んで水拭きします。

     4. 窓ガラスは固く絞った雑巾で上の角からコの字型に拭いていきます(汚れがひどい場合は洗剤を使用)。

     5. 乾いた雑巾で拭き取ります。スクイジーを使うと手軽です。

     6. サッシの溝にたまった砂ぼこりは、ブラシでかき出して掃除機で吸い取ります。

スクイジーを使う場合、上から下に向けて動かし、1回ずつ汚れを雑巾で拭き取ると仕上がりがきれいです。

<照明器具>

必ず電源を切ってから作業します。カバーや傘などの部品を取り外し、ほこりを丁寧に拭き取ります。汚れがひどい場合は、水拭きや中性洗剤を使って拭いた後、しっかり乾かしてから元に戻しましょう。

<壁・天井>

壁や天井のほこりは、フローリングワイパーで取り除きましょう。ビニールクロスの手垢や黒ずみ汚れは水で薄めた中性洗剤で拭き、そのあと固く絞った布で水拭きして仕上げます。

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【水回り】

お風呂やトイレなどの水回りは、湿気が多く、カビや水垢が発生しやすい場所です。汚れに適した洗剤を使い分けることが大切です。カビは放置すると根深くなってしまうため、大掃除の機会にしっかりと除去しておきましょう。

<お風呂>

天井のカビは、フローリングワイパーにカビ取り剤を含ませた雑巾を装着して拭き取ります。最後は、しっかり乾拭きして水分を残さないようにしておきましょう。壁や床のカビには、カビ取り剤をスプレーし、規定の時間放置してから洗い流します。鏡の水垢は、クエン酸水をスプレーしてからラップで覆い、1時間ほど放置してから磨くときれいになります。

<トイレ>

便器内の黒ずみや黄ばみには、クエン酸など酸性の洗剤が有効です。洗剤をかけてしばらく放置した後、ブラシでこすります。便座と便器の隙間や換気扇など、普段あまり掃除しない場所も忘れずに掃除しましょう。壁や床には尿が飛び散っていることがあるため、クエン酸水をスプレーして拭き取ると、ニオイの予防にもなります。

<洗面所>

洗面ボウルはクエン酸水をスプレーして磨きます。鏡や蛇口の水垢には、クエン酸パックがおすすめです。蛇口の根元や排水口など、細かい部分は古い歯ブラシを使って磨きましょう。

 

【玄関・ベランダ】

「家の顔」でもある玄関や、汚れが溜まりがちなベランダも大掃除できれいにしましょう。靴箱や物置の整理から始め、最後に床を掃除するのが効率的です。

<玄関>

    1. 靴箱の中の靴をすべて出し、不要な靴は処分します。

    2. 棚板を水拭きし、しっかり乾燥させてから靴を戻します。

    3. たたきの砂や泥をほうきで掃いた後、水拭きをします。

    4. ドアやインターホンも拭いておきます。

<ベランダ>

    1. 置いてあるものをできるだけ移動させます。

    2. 手すりや物干し竿などのほこりを払い、床のごみや落ち葉をほうきで掃きます。

    3. 排水口のごみを取り除きます。

    4. デッキブラシで床をこすり洗いします。


■まとめ

今回は、年末の大掃除を効率的に進めるための手順とコツをご紹介しました。大掃除を成功させる主なポイントは、以下の3つです。

●  事前準備を徹底する

●  正しい順序で掃除する

●  汚れに合わせた洗剤で掃除する

一年間の汚れを取り除く大掃除は、新しい年を清々しい気持ちで迎えるための大切な準備です。この記事を参考に、計画的に大掃除を進めて、すてきな新年をお迎えください。