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2026/03/18
暮らし

家のブレーカーが落ちてしまう原因と対処法を解説

突然、ブレーカーが落ちてしまい、部屋の照明が消え、家電もストップするととても困ってしまいます。しかし、ブレーカーが落ちるのは、住まいの安全を守るためなのです。「最近よくブレーカーが落ちる」と感じているなら、電気の使い方や契約内容を見直すタイミングかもしれません。

この記事では、ブレーカーが落ちる主な原因や正しい復旧手順、頻繁に落ちる場合の対策まで、分かりやすく解説します。

家のブレーカーが落ちてしまう原因と対処法を解説

■3種類のブレーカーの役割

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ブレーカーが落ちてしまったら、まずは落ち着いて玄関や洗面所の壁の上部などに設置されている「分電盤」を確認しましょう。分電盤とは、外から送られてきた電気を家中のコンセントや照明器具などの設備に分配する装置です。

ブレーカーの役割は、異常を検知して電気を遮断し、事故を防ぐことです。ブレーカーが落ちることによって、電気の使い過ぎによる配線の過熱や、漏電による火災・感電といった深刻なトラブルを未然に防ぎます。

分電盤のカバーを開けると、主に3種類のスイッチが並んでいます。どれが落ちているかによってトラブルの原因が異なるため、それぞれの役割を知っておくことが重要です。

 

<アンペアブレーカー>

分電盤に向かって左側に配置されていることが多いのが、アンペアブレーカーです。契約しているアンペア数を超える電気を使うと、スイッチが「切」に下がり、家全体の電気が一斉に止まります。

近年普及が進んでいる「スマートメーター」が設置されている家庭では、分電盤にアンペアブレーカーのスイッチがない場合があり、その場合はメーターに内蔵された機能で電気が遮断されますが、約10秒で自動復旧します。

<漏電ブレーカー>

漏電ブレーカーは分電盤の中央付近に配置されていることが多く、黄色や赤色の「テストボタン」が付いているのが特徴です。このブレーカーは、電気が本来流れるべき回路から外に漏れ出す「漏電」を検知すると作動します。

漏電は、放置すると火災や感電につながる恐れがあり、漏電ブレーカーは私たちの命を守る重要な安全装置といえます。

<安全ブレーカー(分岐ブレーカー)>

分電盤の右側に、小さなスイッチが複数並んでいるのが安全ブレーカーです。「リビング」「キッチン」など、家の中の各部屋や特定のコンセントへ電気を分けて供給する役割があります。

それぞれの回路には、安全に流せる電気の量が決められています。その回路で電気を使い過ぎると、安全ブレーカーが落ちて電気を遮断。落ちた場合は、家全体ではなく、特定の部屋やコンセントだけが停電します。


■ブレーカーが落ちる主な原因

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ブレーカーが落ちる原因は、主に「電気の使い過ぎ」「漏電」「ショート」の3つに分類されます。それぞれの原因について見ていきましょう。

 

【電気の使い過ぎ】

最も多い原因は、家全体で一度に大量の電気を使い、契約しているアンペア数を超えてしまうケースです。

特に熱を発生させる家電は消費電力が大きいため、同時に使うとブレーカーが落ちやすくなります。例えば、電子レンジ(30L)は15アンペア、IHクッキングヒーター(200V)は20〜30アンペア、アイロンは14アンペア、ヘアードライヤーは12アンペアが目安です。

30アンペア契約の家庭で、同時に40アンペア程度の電力を使うとアンペアブレーカーが落ちてしまいます。

参考:主な電気機器のアンペアの目安│ご契約内容の変更│東京電力エナジーパートナー

 

【漏電している】

感電や火災のリスクが高く、特に注意が必要なのが漏電です。主な原因には、配線の劣化や電気機器の故障、水濡れなどがあります。

洗濯機など水回りで使用する電気機器は湿気の影響を受けやすく、漏電が起こることがあります。漏電ブレーカーが落ちた場合は、無理に使用を続けず、専門業者に点検を依頼しましょう。

 

【コンセントの使い過ぎやショート】

特定の部屋やコンセントで多くの家電を同時に使うと、その回路の安全ブレーカーが落ちることがあります。原因として多いのが「タコ足配線」です。

一般的な壁のコンセント1か所(2口)で使える電気の上限は、15アンペア(1500W)が目安です。そこに電源タップをつなぎ、ドライヤーや電気ヒーターなど複数の家電を同時に使うと、回路の許容量を超えて過電流となり、ブレーカーが落ちます。

また、電源コードの絶縁被覆が破損して、プラスとマイナスの線が直接触れ合うと「短絡(ショート)」が発生し、この場合も危険を防ぐために安全ブレーカーが落ちて電気を遮断します。


■ブレーカーが落ちたときの正しい復旧手順

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暗闇の中でブレーカーを操作する際は、スマートフォンや懐中電灯で手元をしっかり照らしましょう。感電を防ぐため、必ず乾いた手で行ってください。なお、どのブレーカーが落ちたかによって復旧手順が異なります。

 

【アンペアブレーカーが落ちた場合】

アンペアブレーカーが落ちる原因は、電気の使い過ぎです。まずは使用中の電化製品の電源を切りましょう。それから分電盤の下がっているアンペアブレーカーのスイッチを上に戻すと電気が復旧します。

スマートメーターが設置されている家庭では、約10秒後に自動復旧します。ただし、同時に使う家電が多いと再び落ちる可能性があるため、使用する家電の数を減らしましょう。

 

【漏電ブレーカーが落ちた場合】

漏電ブレーカーが落ちた場合は、家の中のどこかで電気が漏れている危険な状態です。まずは以下の手順で漏電の原因となっている回路を特定します。

  1. 分電盤にある「アンペアブレーカー」「漏電ブレーカー」「すべての安全ブレーカー」を一度すべて下げる
  2. アンペアブレーカーと漏電ブレーカーを上に戻す
  3. 右側に並んでいる安全ブレーカーを1つずつ順番に上げる

ある安全ブレーカーを上にした瞬間に漏電ブレーカーが再び落ちた場合、その回路が漏電の原因です。

原因となっている回路が分かったら、その安全ブレーカーだけを「切」のままにしておき、それ以外のブレーカーを「入」にします。これで、漏電している場所を除いた部屋では電気を使用できます。

ただし、漏電している可能性のある場所のコンセントは使用しないでください。感電の危険があるため、速やかに電気工事店や管理会社へ点検・修理を依頼しましょう。

 

【安全ブレーカーが落ちた場合】

安全ブレーカーが落ちた場合は、その回路で電気を使い過ぎている可能性があります。まずは該当する場所で使用していた家電のコンセントをすべて抜きましょう。次に、コードやコンセントに焦げ跡や異臭がないか確認します。

異常がなければ分電盤へ戻り、落ちている安全ブレーカーを上に戻します。部屋に戻って抜いた家電のプラグを1つずつコンセントに差し込みながら電源を入れていきます。

もし特定の家電を使った瞬間に再びブレーカーが落ちる場合、その家電自体が故障している可能性があるため、使用を中止しましょう。


■頻繁にブレーカーが落ちる場合の対策

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ブレーカーが頻繁に落ちる場合は、電気の使い方や契約内容を見直すことで改善できる可能性があります。主な対策を紹介します。

 

◎契約アンペア数を見直す

家族の人数が増えたり、大型家電を新たに購入したりすると、以前の契約アンペア数では電力が不足して、ブレーカーが落ちやすくなることがあります。

電力会社のホームページには、使用している家電から必要なアンペア数を計算できるシミュレーションが用意されている場合があるため、ピーク時にどれくらいの電気を同時に使っているか確認してみましょう。

契約アンペア数を上げると基本料金は数百円ほど高くなりますが、頻繁に停電するストレスを解消し、快適に電気を使えるようになります。

 

◎家電の使い方を工夫する

消費電力の大きい家電を同時に使わないようにすることも有効です。例えば、炊飯器でご飯を炊いている間は電子レンジを使わないなど、使用する時間をずらすだけでもブレーカーが落ちにくくなります。

併せて見直したいのが、コンセントの使い方です。1か所のコンセントに「タコ足配線」で負荷を集中させず、できるだけ別の壁にあるコンセントへ分散させることが大切です。

ただし、同じ部屋にあるコンセントは、分電盤の中で同じ「安全ブレーカー(回路)」にまとめられていることも少なくありません。

特定の部屋で頻繁に電気が切れる場合は、その部屋で使う家電の組み合わせを見直すか、別の「回路」に属している離れた場所のコンセントを活用するなど、住まい全体で電気の使い方を調整することが大切です。

 

◎専門家による点検や交換を検討する

電気の使用量に問題がなく、ショートや漏電の心当たりがない場合は、ブレーカーの故障が原因の可能性もあります。分電盤やブレーカーにも寿命があり、交換時期の目安はJEMA(日本電気工業会)基準で約13年とされています。

使用環境によって交換時期は異なりますが、古い分電盤を使い続けると電気トラブルの原因になることもあるため、使用開始から13年を目安に交換を検討すると安心です。


■まとめ

ブレーカーが落ちるのは、電気の使い過ぎや漏電、ショートなどが原因です。日頃から消費電力の大きい家電の使い方を工夫し、ライフスタイルの変化に合わせて契約アンペア数を見直すことで、停電によるストレスを大きく減らすことができます。

漏電の疑いがある場合やブレーカーの寿命が気になる場合は、無理に自分で解決しようとせず、電気工事店などの専門業者に相談しましょう。