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2021/07/18
住まい

いま注目されている「エコハウス」~これからの時代を見据えて

環境への負荷を減らすことをめざした住宅は、「エコハウス」「エコ住宅」「環境共生住宅」「省エネ住宅」などと呼ばれています。住宅を建てる材料や工法だけではなくデザイン、さらには日々の生活の中で使用するエネルギー、排出されるエネルギーまで考慮して設計された住宅です。今回は、これからの時代に向けて注目されているエコハウスにスポットをあててご紹介します。

いま注目されている「エコハウス」~これからの時代を見据えて

エコハウスとは

エコハウスとは、エコロジーハウスまたはエコロジカルハウスの略称ですが、このエコハウスの基本コンセプトは、自然にできるだけ負荷をかけない、人や生物の健康を害さない、できるだけ再生可能エネルギーを利用する、住んでいる地域への配慮がある、要らない設備を取り入れないといったことです。自然だけでなく地域への配慮や、ムダな設備は排除することまで考えられているのです。もともとは、1970年代のドイツやスイスなど欧州で始まったと言われており、欧米各国には個性的なエコハウスがたくさん建っています。

環境志向型のライフスタイル

エコハウスは環境技術や省エネ技術による設備だけではなく、そこに住む人の環境志向型ライフスタイルを実現する手段でもあるのです。例えば、雨水の再利用や屋上緑化などもエコハウスにとっては重要な要素となります。また夏は、太陽の日差しの強さを遮るために屋根のひさしを長めにしたり、冬は、逆に日差しを取り込めるように窓を大きめにしたりと、古来から古民家で採用されている構造も取り入れます。太陽の熱と光を効果的に利用して、電気やガスなどのエネルギー利用を削減することを目的とするパッシブソーラーハウスなどは、代表的なエコハウスといえるでしょう。

エコハウスの性能

エコハウスを建てる際に求められる主な性能は、断熱性や気密性、日射の遮断と導入、蓄熱性、通風・換気性、自然素材利用などです。日本では夏と冬で日射や気温などの環境条件が異なるため、一年を通して快適に暮らせる住宅性能が確保されていることが、エコハウスを実現させるために必要なのです。例えば、蓄熱性能が高いエコハウスの場合、発生した熱エネルギーを暖房や給湯に活用することができます。また太陽光や太陽熱、風、雨水、植物といった自然・再生可能エネルギーの活用も可能となります。さらに、地域の気候や風土に合わせた材料や工法を取り入れて、住宅を建てることも重要なポイントです。

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エコハウスを実現する最新ハイテク

近未来型エコハウスのモデルとして考えられているのが、「ゼロエミッションハウス(ZEH)」です。ゼロエミッションハウスは、太陽光発電システム、小型風力発電機、リチウムイオン蓄電装置、高効率有機EL照明、高効率ヒートポンプ給湯機、家庭用燃料電池システムなどが導入され、革新的な技術によってエコハウス=環境共生型住宅を実現しています。

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まとめ

エコハウスとは、単に環境技術や省エネ技術に頼ったハイテクハウスを指すのでは無く、住む人の環境志向型のライフスタイルに根ざしたコンセプトハウスと言えます。住む人にも環境にも優しい、さらには日本の四季にも合わせたエコハウスは、今後さらに注目されることでしょう。住宅展示場では、各ハウスメーカによる環境共生型住宅やゼロエミッションハウスのモデルハウスを自由に見学することができます。