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2021/08/29
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(第4回)鉄骨造~建てる前に知っておきたい建築工法

“建てる前に知っておきたい建築工法”シリーズの第4回は、「鉄骨造」。鉄骨造は、日本の住宅の4割を占めると言われる工法で、鉄骨を使い柱や梁などの建物の骨組みを構成します。鉄骨造はその用途の広さから、多くの建築物で採用されています。今回は、鉄骨造の特長や性能について解説します。

(第4回)鉄骨造~建てる前に知っておきたい建築工法

鉄骨の厚さで違う「軽量鉄骨」と「重量鉄骨」

最近は地震などの災害に備えて、頑丈な住まいに注目が集まってきていますが、中でも丈夫な住宅として鉄骨造で家を建てる人も増え始めています。鉄骨造は使う鉄骨の厚さによって、「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」があります。

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プレハブ工法は軽量鉄骨

戸建て住宅でも比較的採用されやすいく軽量鉄骨造は、6ミリ未満の厚さの鉄骨を使用したもので、材料の軽さや扱いやすさに特徴があります。あらかじめ主要な部材を工場で製造し、現場で組み立てを行うプレハブ工法で使用されるケースが多く、品質が安定して工期も短く、建築費用が比較的安く済むことが特徴です。

ラーメン工法は重量鉄骨

重量鉄骨造は、厚さ6ミリ以上の鉄骨を使ったもので、主に柱や梁を溶接して枠を重ねて構造体を作っていく、鉄骨ラーメン工法で使用されています。ラーメン工法の“ラーメン”はドイツ語で額縁を意味し、枠を一体化することで強度を増します。柱や梁をボルトで結合するため筋交いは必要なく、そのため窓や開口部を自由につくれ、間取りの変更もしやすいという特徴があります。

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耐震性が高く、シロアリにも強い

鉄骨造では地震が起きた時、鉄がしなることでエネルギーを吸収する仕組みになっています。さらに重量鉄骨のように頑丈な部材を使用している場合は、構造体が壊れる可能性は非常に少ないとされています。特に鉄材の厚みの大きいものほど強固で耐震性に優れています。また、鉄骨造は基本的に鉄で造られているため、構造そのものの部材が腐ることも無く、ましてやシロアリの被害に悩まされることもほとんどありません。シロアリ被害を気にせず、安心して住み続けられるのもこの鉄骨造の特徴と言えます。

快適な住環境にするために

住環境をより快適にするためにも断熱材を入れるなどして、断熱性と防音性の向上と、空調換気などによる除湿対策も重要になってきます。また重量鉄骨造の場合は、鉄筋コンクリート造と同様、地盤が弱いと建てられないため、住宅を建築する際には、地盤の強度の確認が必要となります。


まとめ

耐震性の高さや品質の安定性、間取りの自由度の高さなど、鉄骨造の住宅にはたくさんのメリットがあります。鉄骨造で家を建てる前には地盤の強さは確認しておきましょう。住宅展示場では、鉄骨造を専門とするハウスメーカーのモデルハウスを自由に見学することができるので、まずは実際に見学をして、その工法の特長や良さを体験してみてはいかがでしょうか。気になる建築工法は、建てる前に知っておきたいですね。