TOPICS
トピックス
2021/09/19
住まい

今欲しい家はどんな家?~間取りで失敗しないデザイン&設計のポイント

せっかく戸建てを立てるなら、妥協はしたくない。自分が思い描いていたもの全てを反映させて理想的な家に…。こう思う方がほとんどだと思いますが、年齢を重ねていけば、求める理想形も変化するもの。ご提案したいのは今と将来を常にパラレルでイメージする家づくり。では間取りで失敗しないポイントはどこにあるのでしょうか?

今欲しい家はどんな家?~間取りで失敗しないデザイン&設計のポイント

今欲しい家と将来必要になる家をダブルでイメージ

夢かなって、いざあこがれの一戸建てを購入!

さて、自宅を建築する際に肝心なものって何かご存じですか?まず戸建ての間取りを決める基本としては、採光が大切です。部屋の明るさや室温に大きく関わる重要事項です。ではそれ以外には何があるのでしょう?設計段階では、今欲しいデザインが最優先になりがちです。吹き抜けに螺旋階段、天井には大型シーリングファン…。映画に出てくるような家を…といった強い個性を求める方も少なくないようです。マンションと違い戸建ての良さはその自由度にあります。その好みも千差万別。でもその全てに対応可能なのが戸建ての良さ。でもちょっと考えてみてください。その家75歳でも住めますか?家族が減ったら?増えたら?そうです、重要なのは「今と将来をダブルでイメージすること」なのです。ご自身の環境がどう変わっていくか予測する。肝心なのは今と将来をしっかりイメージした家づくりなのです。

敢えて収納家具を買わない~クローゼットを兼ね部屋の一つを収納に

物は少ないに越したことはありません。部屋に収納家具をおくと実はその分収納するものがどんどん増えていくものです。すぐに入りきれないほど物は増え、また家具を置けばその分部屋のスペースも狭まります。そこでご提案したいのは四畳半程度のDENを作り収納部屋にすること。ハンガーラック一列を一名分として春夏秋冬のものを掛けてしまいます。最低限のものは自室の備え付けクローゼットに収め、それ以外は収納部屋に掛けておくのです。お子さんが独立したりといった環境変化にもこれなら処分する家具などもなく、身軽で何より部屋を広く使えます。これは収納や断捨離のプロの方がよく言うことですが、収納家具を買うと、そこに入れるものがその分必ず増えるというもの。備え付けクローゼットの容量だけで生活するのがオススメです。

⑧-2AdobeStock_332858518.jpeg

部屋を仕切ることは後からでも

あまり細かく居住スペースを区切ってしまうと開放感も感じづらくなります。特にお子さんが小さなときは、あまり区切らない方が目が届き安心でもあります。大きな部屋があれば、人数が増えた時に容易に間仕切り壁を後から作ることが出来ます。リフォーム会社さんに聞いていただくとよくわかりますが、さほど費用もかかりません。工事も一日で終わることがほとんど。建築時に定番の白壁紙を使っておけば、工事の時に同じ壁紙がもう無いといったトラブルもなく、定番品ならそもそも安価であることも安心材料になるのです。

段差のメリット&デメリット

昨今の戸建てには、主にデザイン上の視覚的アクセントとして段差を利用する例が増えています。よくあるのはダイニングとリビングの境目。ダイニングとリビングの境界には数段ステップあるスキップフロアを設けることが多いのです。これにより各スペースを意識して分け、段差のスペースを収納とすることもできます。リビングの天井高は、座れば予想以上に開放感を感じることができ、一つの流行と言えそうです。今はそのデザインに満足し、ホテルのロビーのような上質感を満喫することが可能でしょう。しかし高齢になったときにはどうでしょう?昭和の一時期、戸建ての門扉までに5段程の階段を設置して高い位置に家を建築するスタイルが多く見られましたが、これも高齢になった際の使いづらさについて話題になった時がありました。室内も同じでステップがあると高齢になれば苦になりますし、転倒の危険性も出てきます。将来ばかりを考えて今を楽しまないのはつまらないともいえますが、家は高額なもの。しっかりと考え備える必要があるのではないでしょうか。

⑧-3AdobeStock_27651955.jpeg

家電レイアウトをあらかじめ想定

間取りを決める時には、事前の家電シミュレーションも重要です。生活家電の配線が長々出ていては見栄えが良くありません。加湿器ひとつ、空気清浄機ひとつ予め設置場所を想定すればモノがすっきりと収まります。これは玄関回りにも言えることで、開閉ドアのついたオールマイティなクローゼットがあれば、生活感のあるものが視界に入ることがありません。この事前シミュレーションが、モノが表に出ていないシンプル&ドレッシーな生活空間を保証してくれるものとなります。


まとめ

間取りの考え方についてお話ししましたが、いかがでしたでしょうか?間取りを考える際には、今と将来の使い方についてちょっとイメージするだけでも設計やデザインが変わるかも知れません。何十年もその家で暮らすことになると思いますので、長い目で見て、暮らしやすい家づくりを目指したいものです。家づくりのプロが集まる住宅展示場では、各ハウスメーカーの間取りを見学することができます。これからの家づくりや間取りプランの参考にしてください。