これまでは、アウトドアを楽しみたいけど中々出掛けられないと嘆いていた方は少なくないはず。ようやく解除になった緊急事態宣言ですが、すぐに行動に移すことをためらっている方も多いと思います。そこでご提案したいのがネイチャーセラピー。何も遠くへ行かなくても、自宅や近所で体感することだってできなくはありませんよ！今回はそんな自宅でできる簡単セラピーをご紹介しましょう！
快適さって何でしょうか？
個人とそのおかれる環境が同調すること、そのリズムが合えば人は心地良さを感ずるのかもしれません。現代人は多くのストレスを受けて生活しています。今後それが減少し、良い方向に変化して行くことはあるのでしょうか？あまり期待はできそうにありませんね。やはり現代社会では多くのプレッシャーと向き合って行かなければなりません。そこで今、セラピーが私たちにとって欠かせないものになってきています。セラピーという言葉には、「治療」や「癒す力」といった意味合いがあります。ネイチャーセラピーとは、本来私たちが暮らしているこの環境、大きく言えば海や川、山や森といった自然の力を利用して癒しを得ましょう、といったものなのです。
セラピーから期待できる効果は様々ですが、一言でいうと「ストレスを軽減すること」。
このストレスということばを調べていけば、コルチゾールという物質に行き当たります。この物質が多く分泌されると、身体は不安感の増大や不眠など、数多くの体調不良を引き起こすと言われています。ストレスを感じると、いわゆるストレスホルモンが分泌されるわけです。ネイチャーセラピーは、ストレスホルモンであるコルチゾールの過剰分泌を軽減し、不安感などを和らげてくれるもの。例えば、自然の中を歩いたグループの71％が気分の落ち込みを軽減させることができ、一方、ショッピングセンターの中を歩いた別グループの場合、気分の落ち込みを軽減できたのは45％にとどまり、22％についてはさらに気分が落ち込んだと答えたそうです（エセックス大学のリサーチ資料より）。もしかすると、身近なガーデニングといった植物に触れる程度のものであっても、少なからず癒される効果はあるのかもしれません。
私たちが暮らす環境をいま一度見渡してみましょう。
パソコンやスマートフォンなどのハイテク機器を使いこなし、目も眩むような超高層ビル群に囲まれ、分刻みにビジネスで動きまわる…。そんな忙しい日常において、自然に触れる機会はほとんどないと言えませんか？人工的環境である現代を生きる人間を称して、「自然欠乏症」という言葉をネットで見つけたことがあります。海外のジャーナリストが提唱したと言われるこの言葉ですが、精神状態が不安定、集中力が無い、恒常的な疲労感…といったものに悩む現代人を見て名付けたと言われ、老若男女全てに当てはまるのだとか。自然にはメンタルヘルスを向上させる偉大なパワーがあることを認識し、少ない時間でも自然に触れることで、自分のバランスを保つことが大切なのではないでしょうか。
コロナ禍に悩まされた昨今、ようやく緊急事態宣言も解除となりましたが、この先本当に安心して良いのでしょうか。まだまだ小さな不安が心の中に引っ掛かっていませんか？気軽に出歩けられない日々がまた来ないよう祈るばかりですが、その可能性だってなくはないと考えておくほうが良いかもしれません。
では、簡単に自宅やその周辺で出来るネイチャーセラピーについてご紹介します。考え方として提案したいのは、疑似であっても、心身はしっかり受け止めて感じてくれる、ということです。例えば、この先一抹の不安から海に行ったり山に行ったり、アクティブな行動を控えたい人もいるかもしれません。そんな時には、突き抜けるような紺碧の海の風景や、新緑・紅葉といった色とりどりの鮮やかな森の風景の写真や動画を見てみることが有効です。最近ではYoutubeなどでも、行った気分になれるような動画映像がたくさんアップされています。小鳥のさえずりや滝の音などの自然の音をBGMにして聴いてみることも大変効果的です。まだ体感していない方は、是非この自宅ネイチャーセラピーを試してみてください。ポイントは、なるべく一人だけの空間をつくり雑音をシャットアウトし、そこで実践することです。
疲れた夜に心身をゆったりとベッドやソファーに横たえ、五感を研ぎ澄ませ、リラックスさせる。大自然と触れ合えずとも、日常生活の中に意識的に自然を採り入れることで、心身をリフレッシュさせリラックス効果を与えてくれます。
☆自宅近くの公園にいってみる。
☆疲れた仕事帰りに、花屋さんによって綺麗な生花を買ってみる。
☆天然ハーブで自然の匂いがする入浴剤を使ってみる。
☆自然の音がするBGMを聴いてみる…。
など。
心や体が悲鳴を上げる前に、自宅でできる自分に合った簡単ネイチャーセラピーを是非採り入れてみませんか？