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2021/05/14
住まい
#趣味空間

テレワークに困らないために
オンとオフを切り替える空間づくり

コロナ禍で多くの方が在宅勤務とテレワークを経験していますが、さまざまな問題も出てきています。特に住まいの中でのワークスペースについては、ハウスメーカーもノウハウを蓄積しながら商品開発に取り組んでいます。ここでは、今からでもできるワークスペースづくりについてまとめてみました。

テレワークに困らないために<br />
オンとオフを切り替える空間づくり

テレワークで困ったこと

リクルートの調査(※1)によると、テレワークで困っている点は、オンとオフの切り替えがしづらい、専用のワークスペースがない、仕事用のデスク・椅子がない、といったことがあります。また、テレワーク実施場所については、ダイニングテーブルというのが最も多く、次いで、書斎などの専用ルーム、リビング・ダイニングの仕事用デスク、寝室といったところが挙げられています。トイレや浴室でオンライン会議をしていると答えた方もいて、安心してテレワークができる環境づくりは今後ますます重要となるでしょう。

 

※1:リクルート住まいカンパニー「これから10年できっと増える家/テレワーク×住まいの意識・実態調査」2020年4月調査

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調査で明らかになったことは、ワークスペースの物理的な問題と、オンオフの切り替えという精神的な問題があるということです。つまり、仕事に集中できる個室やスペースの問題だけではなく、仕事から生活へのオンとオフの切り替えがしづらいということです。リビングやダイニングのような共有の場で仕事をすれば、切り替えはより難しくなると思われます。

テレワークがはかどる空間づくり

仕事もそうですが、特にオンライン会議では音の問題に注意が必要です。家族の話し声やペットの鳴き声、テレビの音などが、仕事への集中の妨げとなってしまいます。そこで、仕事に集中しやすい場所について考えてみましょう。

①書斎や居室など専用の個室

個室はオンライン会議でも室外の音を気にせずに会話しやすく、また、人に聞かれたくない重要な話も安心して話すことができ、大きなメリットとなります。さらには仕事と生活空間との区分けができるので、オンとオフの切り替えに有効です。個室にする場合は、エアコン、照明、コンセントなどの準備も必要になります。

 ②閉じこもらない半個室

個室が難しい場合、リビング・ダイニングや階段フロア、ロフト、寝室などにワークスペースを設けることもできます。四方を囲まないので音の問題はありますが、ある程度、集中できる空間を設けることができます。さらに視線を遮るような工夫をすることで、仕事に集中しやすい空間をつくれます。できれば、生活空間とはやや離れた場所に配置するのがポイントです。

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③育児をしながらオープン書斎

小さいお子さんがいる家庭では、お子さんを見守りながら仕事をすることが想定されます。リビングや廊下、階段の一角をワークスペースにすると、家事や子育てをしながらすぐに仕事に取り掛かりやすくなります。オンライン会議の時には、生活音や背景の映り込みに注意が必要となります。

 

リビングを活用する場合、大きな棚で区切って、作業スペースとして活用できるかもしれません。あるいは視界を壁に遮られたくないという方には室内窓がお勧めです。空間を仕切ることで、家族の気配を感じながらもある程度の音を抑えることができます。

リモート会議の背景(バックスクリーン)

リモート会議をするときに気になるのが背景です。生活感がわからないよう壁や窓辺などを利用することが多いようですが、ロールスクリーンをデスク背面などに設置するといいでしょう。ホームセンターなどで手頃な価格で購入できるのでお勧めです。

コンセントは作業環境に合わせて多めに

ワークスペースには、デスクの近くや必要な部分にコンセントを配置したいものです。レイアウトが決まっていなくても作業環境をシミュレーションすることで、必要な数や位置が予測できます。できれば多めに作っておくと後々いいでしょう。

体に負担の少ないワーキングチェア

リクルートの調査でも明らかなように、家には仕事用の椅子がないという回答が多くありました。ダイニングチェアなどで長く座って仕事をしていると、疲労が溜まりストレスや腰痛などの原因となります。できれば自分に合ったワーキングチェアを用意し、体に負担をかけないように心掛けることも大切です。


まとめ

テレワークは今後、新しい仕事のスタイルとして定着するかもしれません。この大きな時流にハウスメーカーなどもノウハウや実績を蓄積中で、これまでにない大胆な発想が求められることが考えられます。自宅がオフィスにもなれば、時間の使い方が変わり、また起業などを目指す人も増えてくるかも知れません。テレワークは、これまでの価値観が変わり、大きな夢が膨らむ新しい生活空間づくりのきっかけになるのかも知れません。