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2021/10/17
暮らし

アフターコロナの住宅トレンドを探る

コロナ禍の影響により、生活スタイルや働き方を大きく変えた人は少なくないでしょう。オフィスに出社することなく自宅でテレワークを体験したことをきっかけに、思い切って都心を離れて郊外へ引っ越した人、外食を控えて自宅で飲食する機会を増やした人、通販での買い物を増やした人など様々です。いわゆる「巣ごもり」需要の急激な高まりにより、コロナ禍前では考えられなかった、新しい発想による住宅へのニーズも生まれようとしています。今回は、これから訪れるアフターコロナ時代の家づくりに求められるトレンドを探ってみたいと思います。

アフターコロナの住宅トレンドを探る

玄関の近くに手洗いスペースを

コロナ禍により新しい社会的マナーとなったのが、マスクの着用や手洗い、そしてソーシャルディスタンスといった、感染防止を基本とした生活スタイルです。この新しい衛生観念を反映させた注文住宅がさっそく建ち始めているといいます。それは、外出からの帰宅後に手や顔を洗い、そしてすぐに着替える。また、シャワーを浴びて汚れや菌を洗い落すという、一連の生活動線を意識したものです。例えば、玄関近くに手洗いスペースを設けたり、玄関からリビングを通らずに、洗面所やバスルームに直行できる動線を確保した間取りにしたりといった、手洗い場の設置に工夫を凝らしたものです。

外出時の衣類を部屋に持ち込まない工夫

また玄関から洗面所までの動線の間に、外出時の衣類や帽子、コート、傘、靴などを収納できるシューズクロークやクローゼットなどを設置することも考えられます。この収納スペースにより、外出時に付着したウイルスや花粉などを室内に持ち込まないようにすることができるのです。これが玄関から土間つながりのシューズクロークなどであれば、ベビーカーやキャリーバッグなどの収納にも便利でしょう。

ママ目線の動線と災害時の収納スペース

買い物から帰ってきた際には、家の中にウイルスを持ち込まないための工夫として、キッチンへ入る前に、一旦荷物の荷さばきや整理ができるスペースを、玄関近くに確保するのも便利かもしれません。特にこのスペースに関しては、感染対策だけでなく災害時に備えた備蓄倉庫としての機能も持たせることもできます。それは土間のような場所かもしれませんし、クローゼットのような機能を持たせたものかもしれません。

パパ目線のワークスペースを確保

コロナ禍で多くの企業がテレワークの導入に踏み切るようになりました。ところが、いざ自宅で作業を始めようとした時に、落ち着いて仕事ができるプライベート空間が自宅には無かった、ということに気付いた方も多かったのではないでしょうか。今後は多様な働き方を認める企業が増加し、自宅を仕事場にする方も増えることが予想されます。そのため今後の家づくりでは、専用のワークスペースを設ける方が増えそうです。例えば、LDKの一角に、必要に応じてパーテーションなどで仕切れるスペースを確保したり、また寝室の一角にカウンターを設けたり、同様に寝室に隣接するクローゼットの一部にカウンターを設ける工夫も考えられます。ワークスペースを設ける際には、仕事に適した照明とコンセント、LANの配線等を事前に確保しておくことがポイントです。

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通風や換気に優れた機能性住宅

これまでの家づくりでは、気密性が高く断熱性能が高い家を求める方が多かったのですが、今後は感染症対策から、住宅に十分な換気性能を求める人が増えることが予想されます。ただし、単純に室内の空気を外に出し、外気を室内に取り入れるといった換気では、外気温の影響を受けてしまいます。そのため今後の新築住宅では、熱交換システムを利用した換気システムなどを取り入れる住宅も増えていくことでしょう。

高まる“サードプレイス”の重要性

こうして自宅で過ごす時間が長くなればなるほど、ストレスを溜め込みやすくなるもの。そのためにも中庭を設えたり、リビングの延長として利用できるウッドデッキを設置したり、広いバルコニーを設置するなど、住む人のプライバシーを守りながらも気分転換がはかれる空の見えるスペース、いわゆる“第三の空間=サードプレイス”の重要性は高まってくることでしょう。

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まとめ

コロナ禍の影響により急激に変わった生活スタイル。その影響は住宅に求めるニーズも変化させ、新しい住宅のトレンドを生み出そうとしています。そんな新しいトレンドを確かめに住宅展示場を訪れてみてはいかがでしょうか。住宅展示場では、各ハウスメーカーの最新機能のモデルハウスを自由に見学することができます。