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2021/11/14
住まい

エアコンって部屋ごとに必要?~地球にも優しい快適空間づくりのヒント

最近の住宅は機能的で快適でありながらも、節約にもしっかり対応したエネルギー効率の優れたものが増えています。そこで、部屋ごとに備え付けるのが当たり前だったエアコンですが、それって必要でしょうか?光熱費を節約しながら快適に、そして地球にも優しくありたい…。今回は、そんな思いを実現できる、エネルギー効率を高めるヒントをご紹介します。

エアコンって部屋ごとに必要?~地球にも優しい快適空間づくりのヒント

建てる前から省エネ対策

コロナ禍での巣籠りで自宅の光熱費が高額になってしまった、という声を最近よく耳にします。地球の温暖化が進み、私たちが生活する中でも地球に優しくすることが求められています。そんな中で省エネ型、節電型といった家電への買い替え需要も進んでいます。例えば、身近なところでは消費電力の少ないLED照明に交換することも一つの方法ですが、もしこれから自宅を建築する場合は、設計段階から省エネの家づくりを考えることが大切です。家を建てる時の施工次第では、生活インフラに関わる費用を安く抑えることができます。では、実際にどのような方法があるのでしょうか。

光熱費を安く抑える方法

冷暖房にかかる費用は、長期にわたり高断熱な住宅に住むことでかなり節約することができます。長く住むほど、断熱効果が高い住宅と不十分な住宅とでは、冷暖房費に大きな差が出ます。理想的な断熱化の一つの方法として、建物全体を改修する全体断熱があります。木造住宅の場合、断熱工法にはさまざまな種類がありますが、大きく内側を施工する方法と外側を断熱する方法があります。比較的簡単な作業は家の内側に施工する方法で、壁や天井、床下などに断熱材を施工します。特に、窓ガラスや窓枠は熱の出入りが最も多い箇所なので、高性能なサッシに交換するだけでも室内環境は大幅に改善されるのです。サッシの交換程度であれば、いま住んでいる住宅に少し手を入れるだけでも対処が可能なので、将来的な節電と快適性を考えて、リフォーム時に取り入れてもいいかもしれません。

エアコン1台でも全館冷暖房が可能

最近よく聞くのが「全館空調」。高断熱、高気密住宅のメリットを最大限に活かしたしくみが全館空調と言われています。ハウスメーカーの情報でも「エアコン1台で冷暖房」といった言葉を目にするようになりました。部屋ごとにエアコンを設置する場合には、特に冬場において廊下や通路、洗面所、脱衣所などでの温度差が激しく、高齢の方などがヒートショックの危険が伴うことがあります。全館空調では、機能的なシステムが快適な室温をキープするため、ヒートショックを防止し安心して生活することができます。ハウスメーカーでは、最新住宅に全館空調システムを採用していることが多く、高性能化により光熱費も抑えることができます。

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ZEH、10年後のスタンダードはこんな家!

2021年7月20日、環境省・国土交通省・経済産業省合同検討会が行われ、2025年省エネ基準適合義務化の見通しを示しました。これが意味するのは、「将来私たちの生活環境がより快適になり、なおかつ安全で健康リスクが少なく、無駄なコストを削減し、環境にやさしい暮らしが実現できる」といったことになるようです。そんな中、10年、20年先を見据えた住まいの形として、今、「ZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギーハウス)」(ゼロエネ住宅)が注目されています。ZEHとは、住宅の断熱化や冷暖房などの高効率設備によって省エネルギー化し、同時に太陽光発電などによってエネルギーを創ることで、住宅のエネルギー量の年間収支をゼロにすることを目的とした住宅のことです。ZEHを実現するには、空調や換気などの設備の高効率化や、太陽光発電・燃料電池などのエネルギーを創り出す設備の搭載が必要です。家庭では冷暖房費の消費割合が高く、高効率なエアコンの設置は必須ですが、設備を省エネ化しても、住宅の断熱性能が低ければ多くのエネルギーが失われてしまいます。住宅で優先すべきポイントは、断熱性能を高めることと言えそうです。国は現在、ZEHの普及を強く勧めており、ZEHを取得あるいはZEHに改修する方に対して補助金の交付を行っています。これから住宅の新築、改修をお考えの方は、是非このZEHというワードを覚えておいていただきたいと思います。

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まとめ

新築でなくとも、一部を改修して「ZEH(ゼロエネ住宅)」を目指す…。

ZEHで、住む人に優しく経済的にも優しく、そして地球にも優しい快適空間を作り出すことが出来るのではないでしょうか。ZEHについてはハウスメーカーの担当者に相談して、様々な工法を比較した上で最適と思われる家を選択してください。住宅展示場では、各ハウスメーカーのエネルギー効率の高い最新のモデルハウスを自由に見学することができます。ZEHをご検討される際には、是非参考にしてください。