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2024/05/20
住まい

家を新築したら、登記費用はいくらかかる?
不動産登記の種類や流れ、
必要書類について解説!

家を新築する際には、不動産登記が必要となるため登記費用がかかります。その手続きにどのくらいの費用が必要なのか、気になる人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、家を新築した際に必要な不動産登記の種類と、それぞれにかかる登記費用についてご紹介します。また、登記の流れや必要な書類、自分たちで準備する書類についても解説します。

家を新築したら、登記費用はいくらかかる?<br />
不動産登記の種類や流れ、<br />
必要書類について解説!

■不動産登記とは

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ここでは、不動産登記について解説していきます。

 

【不動産登記とは?】

不動産登記とは、土地や建物などの不動産の所在や面積、所有者の氏名や住所などを公の帳簿である登記簿に記載し、一般公開する制度のことです。

登記簿は、その土地が誰のものであるのか、といった不動産の権利関係の状況がわかるようになっているため、売買や相続などの際に取引が安全に、スムーズに行える役割を果たしています。

【参照】法務省:不動産登記のABC (moj.go.jp)

 

【不動産登記の種類】

不動産登記には、「建物表題登記」「所有権保存登記」「所有権移転登記」「抵当権設定登記」「地目変更登記」「登記名義人住所変更登記」「建物滅失登記」などがあります。

 

① 建物表題登記

まだ登録されていない不動産について、新しく登記簿を作る手続きのことです。

② 所有権保存登記

所有権の登記のない不動産について、最初に行われる登記のことです。例えば、家を新築した際に所有権保存登記を行うことで、その建物の所有者が自分であることがわかるようになります。

③ 所有権移転登記

すでに所有権が登録されている土地や建物について、所有権を移転する手続きのことです。例えば、家を新築する際、土地を誰かから購入した場合など、所有権移転登記を行うことで、所有権が売主である元の地主から買主である自分に移ったことをわかります。

④ 抵当権設定登記

所有権の登記のある土地や建物について、金融機関などが担保権を設定する際に行う手続きのことです。住宅ローンを利用する際には、借入時に金融機関から融資を受けるため、所有する不動産を低担保(抵当)に入れることになります。この抵当権を設定したことを登記簿に明記するのが抵当権設定登記です。

⑤ 地目変更登記

地目とは、土地の用途のことを指します。家を建てるための地目は、『建物の敷地、および建物の維持もしくは効用を果すために必要な土地』である「宅地」となります。

地目には「宅地」のほか、「田」「畑」「山林」「公園」「学校用地」「公衆用道路」など23種類あり、登記簿にはこれらの地目が記載されています。

例えば、田であった土地を造成し、そこに家を新築する際など、地目を「田」から「宅地」に変更する必要があります。

⑥ 登記名義人住所変更登記

所有権の登記名義人の氏名や住所の変更があった場合に行う手続きです。登記を行う際、登記簿上の氏名や住所と印鑑登録上の氏名や住所が一致していなければ同一人物とみなされず登記を行えません。

⑦ 建物滅失登記

建物を解体するなど、建物がなくなった際に行う登記のことです。


■不動産登記の費用

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不動産登記は、家を新築する際などにかかる諸経費の一つです。家を新築する際には、不動産登記が必要となり、手続きのためには費用がかかります。ここでは、不動産登記のための費用について解説します。

 

[登録免許税]

登録免許税とは、土地や建物の登記を行う際に国に治める税金のことです。家を新築した際に、必要な登記ごとに税率が定められています。

土地や建物の税率は固定資産税評価額をもとに算出されます。しかし、新築の場合、固定資産税評価額がまだ決められていません。そのため、それぞれの自治体で設定されている「新築建物課税標準価格認定基準表」が、固定資産税評価額の代わりに用いられます。

登記

税率

軽減税率

建物表題登記

なし

なし

所有権保存登記

固定資産税評価額×0.4%

0.15%

所有権移転登記(土地)

固定資産税評価額×2.0%

1.5%※

所有権移転登記(建物)

固定資産税評価額×2.0%

0.3%※

抵当権設定登記

借入額×0.4%

0.1%

※令和8年3月31日までの間に登記を受ける場合のみ

【参照】

さいたま法務局管轄内新築建物課税標準価格認定基準表

不動産登記における評価額のない建物の課税基準について:さいたま地方法務局

登録免許税の税額表|国税庁

土地の売買や住宅用家屋の所有権の保存登記等に係る登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ

固定資産税についてはこちら

新築戸建て住宅の固定資産税はいくら? 戸建住宅の固定資産税の相場や計算方法、税金を抑えられる軽減措置を解説! | 埼玉総合住宅展示場ナビ

[登記の報酬]

不動産登記を行う場合、いくつもの手続きに手間がかかることから専門家に依頼するケースがほとんどです。専門家に登記を依頼する際には、手数料を払う必要があり、これが「報酬」と呼ばれるものです。

費用は、土地の調査や測量、図面などの作成が必要となる建物表題登記の場合、建物の構造や規模により異なりますが、木造スレートぶき 2 階建・床面積が1 階 103.51 平方メートル・2階44.71 平方メートルの規模で85,000円程度、所有権保存登記で25,000円程度、所有権移転登記で50,000円程度、抵当権設定登記で40,000万円ほどかかります。

報酬は、地域や依頼先によって変動します。また、報酬は別途消費税が必要となることや、現金で支払う必要があることにも気をつけておきましょう。

※費用は関東地区

【参照】

業務報酬統計資料 | 日調連について | 日本土地家屋調査士会連合会

司法書士の報酬と報酬アンケート アンケート結果|日本司法書士会連合会

 

[その他費用]

不動産登記を行う際には、住民票や印鑑証明書などが必要となります。そのため、これらの証明書を取得する費用も必要です。


■不動産登記の流れと必要書類

不動産登記の流れと必要書類について解説していきます。

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​​​​​​​【不動産登記の流れ】

家を新築した際に登記を行う場合、土地と建物については、それぞれ別々に登記を行います。

新築した家を登記する際には、まずは不動産表題登記が必要となります。所有権保存登記は、建物表題登記がされていない建物については手続きできません。不動産登記の流れは、大きくは次のようになります。

① 建物表題登記

② 所有権保存登記

③ 抵当権設定登記

 

<建物表題登記に必要な書類>

■住民票

■印鑑証明書(不動産を共有している場合のみ。共有者全員分が必要)

■建物表題登記申請書

■不動産の場所を示す地図

■建築確認通知書(施工会社が発行)

■検査済証(施工会社が発行)

■工事完了引渡証明書(施工会社が発行)

■施工会社の登記事項証明書と印鑑証明(表題登記を申請する法務局と施工会社の法人登記をした法務局が異なる場合のみ)

■建物図面などの各種図面(土地家屋調査士が用意)

<所有権保存登記に必要な書類>

■住民票

■所有権保存登記申請書

■住宅用家屋証明書(表題登記完了後に建物の住所を管轄する役所で入手)

■長期優良住宅の場合は、認定申請書の副本と認定通知書のコピー

<抵当権設定登記に必要な書類>

■抵当権設定登記申請書

■抵当権設定契約書(住宅ローンの場合は金融機関が用意)

■印鑑証明書

■登記済証か登記識別情報通知(建物の購入と同時に抵当権設定登記を行う場合は不要)

■融資してくれる金融機関の資格証明書

■住宅ローンの場合などは、住宅用家屋証明書(管轄の役所で入手)


【不動産登記のために準備する書類】

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不動産登記は、専門の知識が必要となること、また、抵当権設定登記は、債権者である金融機関が債務者である契約者本人の申請を認めていないこともあり、専門家に依頼するのが一般的です。

それぞれの登記の申請時には、多くの書類が必要となりますが、登記を専門家に依頼する場合、以下の書類を準備するだけです。建物に関する書類は、施工会社であるハウスメーカーや工務店が用意してくれるため、住民票や印鑑証明書などを早めに準備すると良いでしょう。

●住民票

●印鑑証明書(不動産を共有している場合は共有者全員分が必要)

●住宅用家屋証明書

●建築確認通知書(施工会社が発行)

●検査済証(施工会社が発行)

●工事完了引渡証明書(施工会社が発行)

●施工会社の登記事項証明書と印鑑証明(表題登記を申請する法務局と施工会社の法人登記をした法務局が異なる場合のみ)

●長期優良住宅の場合は、認定申請書の副本と認定通知書のコピー


■注文住宅を検討しているなら住宅展示場へ行こう

家は、人生の中でも大きな買い物の一つであり、家族にとって大きな財産となります。

理想どおりのマイホームを手に入れるため、注文住宅を検討しているなら、住宅展示場に見学に行ってみましょう。ハウスメーカーや工務店のモデルハウスを見学できるほか、webで見学予約をしていけば、いくつものモデルハウスの間取りや設備、インテリアなどの詳しい説明を受けながら、ゆっくりと見学できます。

web見学予約はこちら→モデルハウス見学予約お申込み | 埼玉総合住宅展示場ナビ

埼玉県総合展示場ナビはこちら→埼玉総合住宅展示場ナビ


■まとめ

家は、家族にとって大きな財産となります。その権利関係を明確にし、売買や相続などの手続きを安全に、かつスムーズに行うためにも不動産登記はとても大切です。

不動産登記は、専門家に依頼するのが一般的で、建築を依頼するハウスメーカーや工務店、住宅ローンを利用する金融機関から紹介してもらえます。

専門家に相談しながら、大切な財産の権利も守りましょう。